日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

「法華滅罪之寺」へ・・・2月の奈良スクーリングその2

2015-06-07 11:36:47 | 大学通信 スクーリング
2月の奈良スクーリング拾遺です。
担当の講師の先生によると、奈良大学の図書館は、これから追加される予定の文献を含めると、日本で一番考古学関係の文献が充実している図書館になるとのこと。マイナーな文献でも、探せば笑っちゃうほど見つかるとのこと。私も、自分で探してみて同じように感じました。なかなかすばらしい図書館を使わせてもらっていますよ。

スクーリングの間に、雪が降っていたのですが、こちらの雪は、東京では見られないほどの大粒の雪が、ぼっさ、ぼっさと落ちてくる感じでした。あっという間に積もって、あっという間に解けました。
地域によって雪の降り方も違うんでしょうね。奈良で見る雪は、遠い昔の古代人に思いをはせさせられました。

今回の宿は、新大宮駅近くで、法華寺や海龍王寺に近いので行ってみようと思っていました。初日に、手袋を忘れて買ったりしていたら、意外にチェックインが遅くなってしまったのですが、法華寺方面に歩いて向かってみることにしました。

法華寺に着く頃には夕闇が迫っていました。

聖武天皇の時代、東大寺が総国分寺、法華寺が総国分尼寺という位置づけになり、法華寺は尼寺です。教科書的にも、「国分寺建立の詔」に国分寺は「金光明四天王護国之寺」、国分尼寺は「法華滅罪之寺」となす、というくだりが出てきます。受験的にも覚える用語になっていますね。



実際に「法華滅罪之寺」の文字をこの目で見ると、また奈良時代からの時の流れを感じて圧倒されました。



そして、「不許酒肉五辛入門内」という石柱も。酒肉はわかると思いますが、五辛とは、ニラ、ニンニク、ネギ、ショウガ、ラッキョウのことで、これらを持ち込んではならないという意味です。



門は閉ざされていました。昼間来なければだめだなと思いつつ、そこに立っていると、人通りは全くなく、本当に完全な静寂に包まれました。かりにも現代においても県庁所在地、それなりの都市でありながら、こんな静けさにひたれる場所があるとは。

時々、自転車の人や車が通るのですが、本当に静かな夕暮れでした。



道端の道祖神かな?ピンボケしてしまいましたが、とてもかわいくて大切にされているんだなと思いました。

海龍王寺も行きたかったのですが、翌朝にしようと思ってやめました。結局、スクーリング中、朝は早起きできず、行けずじまいでした。

今日はひとまずこれにて失礼します。