2013/03/25
日本と違い、ドイツでは出産する病院はすぐに決める必要は全くありません。というか、予約すらいらないし、飛び込み出産でも全然OKなのです。産婦人科医の数が十分足りているからこそできることなのでしょう。
そして、ドイツの病院にはInfoabendと呼ばれる見学会がだいたいどこの病院でも設けられています。出産に関する説明会および分娩室や病室の見学ができます。ブレーメンにある出産可の病院は4つほどありますが、立地的に我々の候補にあがったのはそのうち2つ。両方とも週に一回、平日の夜に見学会が行われています。
二人目のヘパメさんと面談した日の夜、候補のひとつ(Klinikum Links der Weser)のInfoabendに行ってきました。
この病院には先日の
週末緊急診療でお世話になったところで、一度行っていたこともあり気持ち的に余裕をもって参加できました。
集合は18時半。場所は隣接されたホテルの会議室と言われ、行ってみるとすでにたくさんのカップルが集まっていました。最終的には会場の椅子が足りなくなるほどの参加者が集まり、おそらく60人くらい。しかも、そのほとんどがカップルで来院です。多くは明らかにおなかの大きくなった妊婦さん。妊娠6ヶ月に入り、少しはおなかが出てきたKapiですが、そんなの目じゃないくらい大きなおなかの人が多くて、ちょっと圧倒されました。
まずは45分くらい説明があり、ドイツ語なので何を話しているのか予想することしかできなかったけれども、多くはHPに書いてあることを話していたような気がします。
質問タイムではファミリールームに関する質問ばかりで、みんながどれほど興味があるのかがよくわかりました。ファミリールームは隣接ホテル内にあり85ユーロ。病室が混んでいない場合は個室として使うこともでき、その場合は52ユーロとのこと。
その後、病棟へゾロゾロ大移動。2組に分かれ、まずは病室見学。
思っていたよりもせまい病室(すべて2人部屋)で、しかも日本のように仕切りのカーテンがないことに驚きました。相部屋になった場合、プライバシーも何もあったものではないということになります。これは後から聞いた話ですが、ドイツの病院ではベッドまわりのカーテンや仕切りはないのが一般的とのこと。こんな感じだと、相部屋の場合、ひとりの赤ちゃんが泣いたら、もう一人も確実に泣き始めそうです。数日の辛抱ではあるけれども、狭いとお見舞いにこられてもゆっくり話しができないかもしれないし、相部屋の相手によってはキツいかもしれませんね。説明会でファミリールームに関する質問が集中した理由がよくわかりました。
各病室にはバスルームが完備。
生まれた赤ちゃんを寝かせる移動式ベッドやケア用品などの説明もありました。
授乳室や赤ちゃん一時預かり部屋も見学。ちなみに、この病院は母子同室が基本なので、新生児室というものはありません。
次に、分娩室へ。5つある分娩室のうち4つを見ることができました。水中出産用、リラックス用と思われるバスタブがある部屋、広めの分娩用ベッドの部屋、天井から紐が垂れている部屋など、いろいろなタイプの分娩室がありました。陣痛の痛さを緩和するというバランスボールはどの部屋にも置いてありました。HPの写真でも見ていた部屋でしたが、思ったほどは広くないという印象を受けました。でも、広さはあまり関係ないでしょうね。

水中出産用の部屋

水中出産用バスタブ

大河ドラマでよく見るような、天井ぶらさがり紐のある部屋

奥にリラックス用のバスタブがある部屋
どの部屋を見てもきれいだし、病室の狭さだけが若干ひっかかるものの、他の面では全く問題ないという好印象を持ちました。
これにてトータル約2時間の見学会終了です。実際に病院を決めるのは、もう一つの候補を見学してからになりますが、今まで日本ですら見た事がなかった分娩室をいろいろと見ることができて、ちょっと安心です。