暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

黒岩横穴群 1982年(吉見町)

2018-05-19 21:01:51 | 神社仏閣・その他
黒岩横穴群は、吉見町の八丁湖湖岸にあります。

黒岩横穴群は、正式には黒岩横穴墓群と言います。

近年では、雑草が生い茂り、横穴群のある岩丘上の土砂が崩れ落ちてくるため、

露出した穴が埋まってしまい、穴を観察するのは難しくなっております。

私は中学生のころ、5月になると、自転車でこの横穴群を訪ねてきました。

当時、大里、吉見の荒川沿いの水田地帯は、しばしば濃霧が発生し、

この濃霧の中を走っていくのが、異世界的な味わいがあって楽しかったのを覚えています。


黒岩横穴群にも、軍事用に掘られたとみられる大きな横穴が2か所あり、懐中電灯をもって、

最深部まで探検をしたことがありますが意外に浅い穴でした。

ヒカリゴケも生えていて、しかも、時期によっては洞窟内にも霧が発生するのでした。



この穴は、軍事用に掘られた坑道の近くにあった横穴を撮影したものです。


この辺りは、谷津谷が多く、首切り谷、地獄谷などおどろおどろしい名前がついています。

場所は、かつて紹介した原伏見稲荷のさらに奥です。

私は松山城の攻防戦に関係のある土地なのかと思いましたが、松山城に関する文献を読んでも、

特に、関係を示す記述はありませんでした。

松山城周辺には、戦死者を生めた塚があり、随分、人骨の出る場所があるようなのです。

首切り谷、地獄谷は別のいわれがあるのかもしれません。

実際に現地で聞き取りをする必要があると思います。