花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

吾国山の片栗

2010年04月04日 | 登山
調子の悪いコンピュータほど始末の悪いものは無い。
今日は一日つきっきりで修復作業をやろうと思っていたが、天気が良い。
家にいるのが嫌になって飛び出した。

花友は、今朝 新潟の角田山にオオミスミソウを見に行っている筈だ。
風邪さえひいていなければ、私も一緒に行ったのだが、残念だ。

今日は日曜日で、筑波山も混雑しているだろうから、筑波山は敬遠して、石岡と笠間の
境にある吾国山に登ることにした。

途中の小さな神社の参道の桜が見事だったので、少しだけ写真を撮った。





桜並木の左側に、住宅が建ち並んでいるから、横構図のレイアウトは難しい、縦構図でも
やっぱりじゃまものが入ってしまう。
最悪なのは電柱と電線で、毎回残念でしょうがない。

吾国山の道祖神峠に着いたら、何と言うことだ、空が雲に覆われてしまった。
例の「狭き門から入れ」の洗心館の駐車場に車を駐めて登山道を登ってゆく。


洗心館の駐車場に立っている「吾国愛宕県立自然公園」の看板。


洗心館の入り口、利用者の激減で近年閉鎖されたので売地の看板が掛かっていた。


洗心館の前で車道から別れて、左側のハイキング道路を登っていく。


たかだか標高518mの山だと見くびってはいけない、頂上まで急登の連続で、しかも粘土質
で滑りやすい。雨の後は特に要注意である。

すぐに車道を横切って登山口となる。
ここからも急登の連続で、坂の上が頂上かと思うと、その上にまた坂が有ると言う具合である。


登山道は防火帯を兼ねているのか、かなり広い道である。
桜並木が続いているが、まだ蕾さえ固い様子で、花は無い。


坂の上に大きな石が見えだしたら、頂上は近い。
この辺から上は、見事なブナ林が広がっている。


この石垣の上に神社があり、三角点もある頂上である。


石垣の上の神社、聞くところによると火防の神を祭っているとの事だが、詳しくは判らない。
天気が良ければ抜群の展望を誇っているのだが、生憎の曇り空なので、寄らずに反対側に
下っていく。


下っていくとベンチやテーブルのある片栗の群生地であり、ブナ林の保護地域でもある。


ブナ林の斜面を埋め尽くすようにカタクリが咲いているが、生憎の天気で気温も上がらない
から、綺麗に開いた花が少なかった。

私がここの吾国山に登った訳は二つある。
一つは、ここには毎年「白いカタクリ」が咲くからであり

もう一つは、この様に地上3メートルのブナのウロにカタクリが生えて
花をつけるからである。
生憎とまだ咲いてはいなかったが、今年は二つも蕾をつけている。楽しみだ。
カタクリの種は蟻が運ぶと言われているが、あんな高いところまで運んだのだろうか。


近くには、ウロが腐って倒れたブナの巨木が有る。
このカタクリの咲くブナも、いつかは倒れてしまう運命なのかも知れない。
倒れる前にカタクリの咲くブナの写真を撮りたいのだ。


これも巨大なブナの木であるが、よく見ると「カズヒロ」などと名前が刻んである。
本人は得意なのだろうが、今では××の象徴みたいで恥ずかしいだろう。

しかも近くのブナにこんなプレートが付いている。


大事にして欲しいなー。


ブナの根元に咲く「かたくり三兄弟」かな?


通路に咲いたカタクリを踏まれないように地元の方が竹で囲っている。
ちょっと嬉しい

ここにはカタクリだけでは無く、色々な野草も咲いている。
もう一度撮りに来なくては。


ここにもエンレイソウの群落があった。