4月25日日曜日、花友二人と待ち合わせて、群馬県桐生市の鳴神山へ「鳴神スミレ」を求めて出かける事に。
朝5時30分、自宅を出て近所の田んぼを通ったら、冷え込みで朝霧が立ち、まるで山中の湖のようでした。
6時に花友の運転する車に同乗して、一路群馬県桐生市の鳴神山へ。
途中から国道50号線に乗ると、流石に晴天の日曜日、車はかなり混んでましたが、渋滞というほどでも有りません。
桐生市内でコンビニに寄り、朝と昼の食料を買い、338号線の吹上のバス停にあるトイレに寄って行きます。
登山口の有る駒形に着いてびっくり、駐車スペースが満車状態、カッコソウが咲く前なので、こんなに混むとは
思っていませんでした。
何とか駐車して8時半過ぎに出発。
後ろに駐めた女性は、初めて来たのか、ここは何か有名なんですか?と聞いてきた。
あまりの車の多さにびっくりしたのかも知れない。
花友が「ここはカッコウソウという固有種の花が咲き、ナルカミスミレという珍しいスミレが咲くんですよ」
と教えると「今見られますか」「カッコウソウは5月の上旬にならないと咲かないので、去年は10日頃に満開の花を見ましたよ。」
と花友が言う。
ちなみにこれは昨年の5月10日に写したカッコソウ。
カッコソウは、サクラソウ科の花で、名前の由来は諸説有る。
山と高原地図の「赤城・皇海・筑波」の中に入っている小冊子の高橋修さんは「カッコウが鳴き始める頃に咲く花」という説を書いている。
一方、山渓の「野草の名前 春」で高橋勝雄さんは、「鼓の一種 鞨鼓の片面がカッコソウに似ているから」と書かれている。
私的には、カッコウの鳴き始めに咲くからと言う説が、季節感が有って良いと思うのだが。
このカッコソウの仲間には、四国の愛媛県を中心に咲く「シコクカッコソウ」というのが有るとか。
車道の脇にも色々な花が咲いている。
そんな花にもいちいち立ち止まっているので、私たちの花登山は、鈍足も良いところで、いつもみんなに追い抜かれる。
それでも今回は、鳴神山でまだ見ていない「鳴神スミレ」を見に来たので、いつもよりはペースが速い。
道ばたに咲くキケマン
トキワハゼ ムラサキサギゴケに似ているので、いつも判定に苦しむ。
ヒトリシズカ 群生していても一人シズカなのである(笑)
廣土橋のたもとに大勢の団体登山者がいた。待ち合わせの最中らしく、賑やかである。
舗装道路はここで終わり、後は石ころの林道歩きとなる。
鳴神山自然探勝路と書かれた標柱から先が登山道で、沢沿いの樹林帯を行く。
入り口に立っている環境保全の看板
その先は桧林の中だったり
沢沿いの新緑の道だったりする。
山桜なのかソメイヨシノか判らないが、谷の上に桜が咲いていた。
沢沿いの道なので、小さな滝が登山道を流れていた。
トウゴクサバノオ
ニリンソウの横顔 この色の鮮やかなこと、私の大好きな色である。
こちらのニリンソウは、八重咲きのような形であった。
ようやく肩の広場と呼ばれる峠に着いた。
一休みに丁度良い広さがあり、鳴神神社が建っている。
ここを反対側の東に下ると、大滝登山口に抜ける。
鳴神神社のちょっと変わった狛犬にご挨拶して山頂を目指す。
鳴神山は、双耳峰の山で、桐生嶽と仁田嶽の二つのピークからなっている。
最高点は桐生嶽の981.5メートルで、山頂からの展望が素晴らしい。
山頂は信仰の山らしく石の祠が四つも有る。
最後の急坂を登ると、頭上にはアカヤシオが咲き、疲れを癒してくれる。
狭い山頂は、人であふれかえっていた。
どこまでも青空が続き、北をのぞむと日光連山が見えた。
北方向の展望、日光男体山はどこから見てもすぐ解る。
写真は、右から皇海山、袈裟丸山で中央の白い雪山が武尊山で、谷川岳が仁田嶽の陰に
わずかに覗く
武尊山を少しアップで、雪の白さが何とも良い。
こちらは白根山とアカヤシオ、無理矢理コラボした写真 (笑)
桐生嶽の山頂が満員なので、そそくさと仁田嶽に向かう。
仁田嶽のアカヤシオ
アカヤシオ・別名アカギツツジ ツツジ科ツツジ属 栃木県の県花
別名のアカギツツジは、群落地の群馬県赤城山にちなむと言う。西上州の山に多い。
葉よりも花が先に咲くので、早春の山肌を飾る素敵な花である。
仁田嶽の展望地から見た赤城山方面。
展望を楽しんだので、椚田の峠を目指して尾根道を下っていく。
仁田嶽でお会いしたパトロールをしている指導員の方に、色々お話を伺いながら下る。
ここでも盗掘と鹿の食害に悩まされているという。
夏に咲くレンゲショウマの群落が、昨年は鹿にやられてほとんどダメだったと言う。
椚田(くぬぎた)の峠から座間峠にかけては、時々熊も出ますよ と笑う。
鳴神スミレについて尋ねると、咲くのはカッコソウとほぼ同じ時期だという。
昨年、カッコウの満開の時に来たが、見つけられなかったので、今年は少し早めに
来たんですよ と言ったら、今は数が減って見つけるのが難しいという。
椚田峠にある道標
二人のパトロールの方と椚田で別れ、私たちは倒木に腰掛けて食事にした。
だが西の谷から吹き上げてくる風が冷たい。
食事が終わった頃、東側の鍋足登山口から登ってきた,年配の御夫婦が、途中で
シロバナエンレイソウが咲いていたと、立派なデジ一眼で画像を見せてくれた。
お話を伺うと、地元の方で、鳴神山には今年だけで13回も登ったという。
身体がなまらないように登っているのだと楽しそうであった。
早速場所を聞いて、我々も見に行くことにした。
お話ではすぐそこという事であったが、すぐそこの遠いこと(笑)
20分も下ったか、やっと渓流沿いに咲くシロバナエンレイソウを見つけた。
シロバナエンレイソウ
行きは良い良い 帰りは恐いである。
椚田峠までひいひい言いいながら登り返した。
カッコソウの植栽地の脇を通ったら、たくさんのカッコソウの葉っぱが出ていた。
椚田から赤柴の分岐を通って駒形までの道は、スミレを初めとする野草の多い所で
なおも諦めきれず鳴神スミレを探しながら下ってゆく。
ヤブレガサ
ヒトツバエゾスミレ 母種はエイザンスミレで、エイザンスミレの単葉化した変種と言われている。
ヒトツバエゾスミレの純白種が鳴神スミレと呼ばれる。
これもヒトツバエゾスミレ
たぶんこれもヒトツバエゾスミレなのだろうが、色が鮮やかである。
最も判らなかったのがこれ、先祖返りしたのかエイザンスミレのような葉っぱである。
最初、ムラサキケマンと間違えたヤマエンゴサクも咲いていた。
こんな調子で菫探しの旅は終わった。
登山口の駒形に帰り着いたのは午後3時すぎであった。
通常往復3時間と言われるコースに、私たちは6時間以上もかかったのである。
帰りに桐生市の「湯らら」で汗を流して帰途についた。
しかし湯ららに沢尻エリカさんのヌード写真が飾ってあって、トキッ !!
しかも等身大、でも勝手に写真を撮って公開しちゃダメですよ。
著作権違反になりますからね。
写真は撮らなかったが、そのほかに咲いていた花
ワチガイソウ、フタバアオイ、カタクリ(終わり)、ユリワサビ、マムシグサ
マルバスミレ、カテンソウ、コガネネコノメ、コンロンソウなど
もうすぐヤマブキソウとヒメイワカガミが咲く必見の5月である。
朝5時30分、自宅を出て近所の田んぼを通ったら、冷え込みで朝霧が立ち、まるで山中の湖のようでした。
6時に花友の運転する車に同乗して、一路群馬県桐生市の鳴神山へ。
途中から国道50号線に乗ると、流石に晴天の日曜日、車はかなり混んでましたが、渋滞というほどでも有りません。
桐生市内でコンビニに寄り、朝と昼の食料を買い、338号線の吹上のバス停にあるトイレに寄って行きます。
登山口の有る駒形に着いてびっくり、駐車スペースが満車状態、カッコソウが咲く前なので、こんなに混むとは
思っていませんでした。
何とか駐車して8時半過ぎに出発。
後ろに駐めた女性は、初めて来たのか、ここは何か有名なんですか?と聞いてきた。
あまりの車の多さにびっくりしたのかも知れない。
花友が「ここはカッコウソウという固有種の花が咲き、ナルカミスミレという珍しいスミレが咲くんですよ」
と教えると「今見られますか」「カッコウソウは5月の上旬にならないと咲かないので、去年は10日頃に満開の花を見ましたよ。」
と花友が言う。
ちなみにこれは昨年の5月10日に写したカッコソウ。
カッコソウは、サクラソウ科の花で、名前の由来は諸説有る。
山と高原地図の「赤城・皇海・筑波」の中に入っている小冊子の高橋修さんは「カッコウが鳴き始める頃に咲く花」という説を書いている。
一方、山渓の「野草の名前 春」で高橋勝雄さんは、「鼓の一種 鞨鼓の片面がカッコソウに似ているから」と書かれている。
私的には、カッコウの鳴き始めに咲くからと言う説が、季節感が有って良いと思うのだが。
このカッコソウの仲間には、四国の愛媛県を中心に咲く「シコクカッコソウ」というのが有るとか。
車道の脇にも色々な花が咲いている。
そんな花にもいちいち立ち止まっているので、私たちの花登山は、鈍足も良いところで、いつもみんなに追い抜かれる。
それでも今回は、鳴神山でまだ見ていない「鳴神スミレ」を見に来たので、いつもよりはペースが速い。
道ばたに咲くキケマン
トキワハゼ ムラサキサギゴケに似ているので、いつも判定に苦しむ。
ヒトリシズカ 群生していても一人シズカなのである(笑)
廣土橋のたもとに大勢の団体登山者がいた。待ち合わせの最中らしく、賑やかである。
舗装道路はここで終わり、後は石ころの林道歩きとなる。
鳴神山自然探勝路と書かれた標柱から先が登山道で、沢沿いの樹林帯を行く。
入り口に立っている環境保全の看板
その先は桧林の中だったり
沢沿いの新緑の道だったりする。
山桜なのかソメイヨシノか判らないが、谷の上に桜が咲いていた。
沢沿いの道なので、小さな滝が登山道を流れていた。
トウゴクサバノオ
ニリンソウの横顔 この色の鮮やかなこと、私の大好きな色である。
こちらのニリンソウは、八重咲きのような形であった。
ようやく肩の広場と呼ばれる峠に着いた。
一休みに丁度良い広さがあり、鳴神神社が建っている。
ここを反対側の東に下ると、大滝登山口に抜ける。
鳴神神社のちょっと変わった狛犬にご挨拶して山頂を目指す。
鳴神山は、双耳峰の山で、桐生嶽と仁田嶽の二つのピークからなっている。
最高点は桐生嶽の981.5メートルで、山頂からの展望が素晴らしい。
山頂は信仰の山らしく石の祠が四つも有る。
最後の急坂を登ると、頭上にはアカヤシオが咲き、疲れを癒してくれる。
狭い山頂は、人であふれかえっていた。
どこまでも青空が続き、北をのぞむと日光連山が見えた。
北方向の展望、日光男体山はどこから見てもすぐ解る。
写真は、右から皇海山、袈裟丸山で中央の白い雪山が武尊山で、谷川岳が仁田嶽の陰に
わずかに覗く
武尊山を少しアップで、雪の白さが何とも良い。
こちらは白根山とアカヤシオ、無理矢理コラボした写真 (笑)
桐生嶽の山頂が満員なので、そそくさと仁田嶽に向かう。
仁田嶽のアカヤシオ
アカヤシオ・別名アカギツツジ ツツジ科ツツジ属 栃木県の県花
別名のアカギツツジは、群落地の群馬県赤城山にちなむと言う。西上州の山に多い。
葉よりも花が先に咲くので、早春の山肌を飾る素敵な花である。
仁田嶽の展望地から見た赤城山方面。
展望を楽しんだので、椚田の峠を目指して尾根道を下っていく。
仁田嶽でお会いしたパトロールをしている指導員の方に、色々お話を伺いながら下る。
ここでも盗掘と鹿の食害に悩まされているという。
夏に咲くレンゲショウマの群落が、昨年は鹿にやられてほとんどダメだったと言う。
椚田(くぬぎた)の峠から座間峠にかけては、時々熊も出ますよ と笑う。
鳴神スミレについて尋ねると、咲くのはカッコソウとほぼ同じ時期だという。
昨年、カッコウの満開の時に来たが、見つけられなかったので、今年は少し早めに
来たんですよ と言ったら、今は数が減って見つけるのが難しいという。
椚田峠にある道標
二人のパトロールの方と椚田で別れ、私たちは倒木に腰掛けて食事にした。
だが西の谷から吹き上げてくる風が冷たい。
食事が終わった頃、東側の鍋足登山口から登ってきた,年配の御夫婦が、途中で
シロバナエンレイソウが咲いていたと、立派なデジ一眼で画像を見せてくれた。
お話を伺うと、地元の方で、鳴神山には今年だけで13回も登ったという。
身体がなまらないように登っているのだと楽しそうであった。
早速場所を聞いて、我々も見に行くことにした。
お話ではすぐそこという事であったが、すぐそこの遠いこと(笑)
20分も下ったか、やっと渓流沿いに咲くシロバナエンレイソウを見つけた。
シロバナエンレイソウ
行きは良い良い 帰りは恐いである。
椚田峠までひいひい言いいながら登り返した。
カッコソウの植栽地の脇を通ったら、たくさんのカッコソウの葉っぱが出ていた。
椚田から赤柴の分岐を通って駒形までの道は、スミレを初めとする野草の多い所で
なおも諦めきれず鳴神スミレを探しながら下ってゆく。
ヤブレガサ
ヒトツバエゾスミレ 母種はエイザンスミレで、エイザンスミレの単葉化した変種と言われている。
ヒトツバエゾスミレの純白種が鳴神スミレと呼ばれる。
これもヒトツバエゾスミレ
たぶんこれもヒトツバエゾスミレなのだろうが、色が鮮やかである。
最も判らなかったのがこれ、先祖返りしたのかエイザンスミレのような葉っぱである。
最初、ムラサキケマンと間違えたヤマエンゴサクも咲いていた。
こんな調子で菫探しの旅は終わった。
登山口の駒形に帰り着いたのは午後3時すぎであった。
通常往復3時間と言われるコースに、私たちは6時間以上もかかったのである。
帰りに桐生市の「湯らら」で汗を流して帰途についた。
しかし湯ららに沢尻エリカさんのヌード写真が飾ってあって、トキッ !!
しかも等身大、でも勝手に写真を撮って公開しちゃダメですよ。
著作権違反になりますからね。
写真は撮らなかったが、そのほかに咲いていた花
ワチガイソウ、フタバアオイ、カタクリ(終わり)、ユリワサビ、マムシグサ
マルバスミレ、カテンソウ、コガネネコノメ、コンロンソウなど
もうすぐヤマブキソウとヒメイワカガミが咲く必見の5月である。