ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

2022年12月03日 12時14分01秒 | owarai
桜木詩音様
じゃーん
ニューヨーク発東京行きの
初メールを送ります。
もっと早くメールを送りたかった
のですが、引越しやら何やらで、
怒涛のような日々を送っていました。

遅くなって、ごめん!!!
古いパソコンがダウンしてしまい、
新しいマシンを購入したのですが、
その設定にも戸惑ってしまい、日
本語環境設定に四苦八苦。
おまけにクラスも始まって、忙しさ
に拍車がかかっています。
あっという間に、もう四月も終わり
だね。

お元気ですか?
仕事、どうですか?会社の雰囲気に
もう慣れてきた頃かな。
今から六年ほど前、社会人になって
間もない頃のことを思い出します。

ところであの日は、成田まで来てく
れて、本当にありがとう。
生来、人に見送られるのは苦手な
のですが、あの日は特別でした。
驚きました!心底うれしかった。

本気で、飛行機を遅らせようかと。
そうすればよかったかなと、
実はあのあともずっと後悔している。

詩音さんの仕事のようすも、よか
ったら伝えてください。
たのしいメールを待ってるよ!
それではお身体に気をつけて。

待って、待って、待って、待ち
くたびれて、もう来ないのかも
しれないと、あきらめかけた頃
に届いたメール。青空に泳ぐ鯉
のぼりのような、元気いっぱい
な言葉。

あのひとの笑顔が、笑い声が、
そのまま文章になったような。
初めて届いたメールは印字して、
折り畳み、いつも鞄の中に入れて
いた。

まるでお守りのようにして。

いいえ、それは海辺で拾った、
真っ白な巻貝だった。あのひと
の声が聞きたくなった時、わた
しは貝殻を取り出して、そこに
耳を当てればよかった。

本気で、飛行機を遅らせよう
かと。
そうすればよかったかなと、実
はあのあともずっと後悔して
いる。
何度読んでも、そこまで来ると、
胸がふるえた。

覚えている。泣き出しそうになる
なるほど嬉しいのに、それと同じ
くらい、どうしようもなく淋し
かったことを。

読めば読むほど、ふたりのあいだ
に横たわる、途方もない距離を感
じて、あのひとの言葉をなぞれば
なぞるほど、わたしはその茫瀑
(ぼうばく)とした距離に圧倒
され、押し潰されそうになるの
だった。

だから遠距恋愛を、わたしは
いつしか頭の中で変換するように
なっていた。

アイシテル
トオクハナレテイテモ
ワタシタチハ
ツナガッテイル

それはわたしから、わたしへの
メッセージだった。
宇宙の彼方を彷徨う「エンキョリ
レイアイ」という名の惑星。

そこに棲んでいるもうひとりの
わたしに、地上から、過去と未来
をつなぐ中継地点から、わたし
は来る日も来る日も、信号を
発信し続けた。


ほんとうの名取社員

2022年12月03日 12時12分19秒 | owarai
邦楽や日本舞踊の世界で、
師匠からその技を認め
られ、芸名を与えられた
弟子を、

「名取り」という。

家元制度を維持する手段と
もいわれるが、それだけで
はない。

名取になったことが大きな
刺激となり、飛躍的に芸を
高める人が多いからだ。

「財界の荒法師」といわれた
土光俊夫も述べていた。

「人は早く高度の仕事につけ
るほど伸びる公算が大きい。

能力があるから地位につけ
るのではなく、地位につけ
て能力を発揮させよ」と、

遅くとも、45歳で独立でき
るようそれなりの地位につ
けなければいけない時代に、

真逆の65歳定年で老後が
暮らせるワケがない(笑


好きじゃないから 好きじゃないから 好きじゃないから

2022年12月03日 12時10分53秒 | owarai
熱い想いを冷ますのを
通り越し そのまま

フリージングしてしまう
ような雪もあるのだ

白さは 闇の夜を
浮き立たせ 赤裸々に

悲しみまで 暴いて
時として残酷だ

幼い日 あどけなく 白く
無垢だった 雪の世界は

大人になって さまざまな
想いで 見上げ 眺め

ただごとでない 白い吐息
つかせる

ただ あらがいようのない
白い世界は

すべてのもを 均一にする
威力を持っている

都会の雑多な色合いも
人々の 喧騒も 営みも

白という まっさらな 
色なき色と 音なき音で

時に残酷に 時にあたたかく
均一 平等に戻す

あなたを失くしてから私 まるで片方の目がつぶれてしまったようでした 世界の半分を亡くした

2022年12月03日 12時09分24秒 | owarai
ほんの迷いを 旅の
空の風に散らそうとして

また、新しい思い出と
迷いをかかえてしまい
そう

小さな煩悩なんて 
けし飛びそうな荘厳な落
日を見て

ひととき 無になりそうで
も それこそ生きてきた
時間から見ると 

ほんの一瞬で

すぐ夜が来て また日は
昇る

大人になりきれない時期
は ささいなことでも

一日にひとつは 小さな刺を
かかえてしまうようで

そして 同じように こちらも
誰かに その刺を

感じさせているのかもしれな


ひとり旅は解放感とともに、
その反動の物思いも増える