ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

「泣くなよ」と言われて気づく今我が泣いているのは「わたし」のためと

2022年12月10日 12時02分57秒 | owarai
彼の指は男にしては細く長い。
それすら、いとしかった。

・・・どうして、このひとは、
こんなにせつないのだろう。

私は? 彼にとって私は?
はぐれている同類?

せめて「愛している」のひとこ
とが欲しい、たとえ刹那でも・・
・・・

彼に、奥さんという人がいるら
しいことは、うすうすわかって
いた。でも、私たちの関係には、

それは、なぜか遥か彼方のよう
な気がした。
もしかしたら、小さな小さな駅
のある町に、すべてを置いてき
ているのかもしれないと思った。

夢をみる。深い夜に、レールの
向こうでたくさんの蛍が光る。

そのうちそれが、紫の羽を持っ
た無数の蝶に変り、なぜか白い
シーツをバックに舞っている。

それを小さな少年が、瞳をこら
して見ている。

横に、なぜかお下げ髪の少女に
なっている私がいて、怖くて
そばにへ行けない。「帰って
きて、帰ってきて」と叫ぶだ
けだ。

目覚めると、寝返りをうった
彼の寝息がかずかに聞こえる。
その体を、私はしがみつくよ
うに抱きしめた。

私たちの営みは肌合いも淡く、
少年のように起伏の少ない彼
の体は、時におそろしく不器
用に思えた。

それでも、私は彼に寄り添う
だけでせつなく、熱いものが
こみ上げた。

その一瞬だけでいいと、いつも
思った。その刹那だけが真実で、
あとはなにもいらない。

―-※―-

夜明けは やわらかに 残酷

小さな時の積み重ねも
消えていきそうな朝がある

愛して刹那 一晩が終わる刹那
そして一日が始まる刹那

悲しみも凝縮して そして拡散
する

幸福感は 不幸と不幸の
はざまに 一瞬よぎり

瞬間 しっかり握らないと
てのひらから逃げていく

そこはかと ままならない
想い かかえても

愛が そのはざまから 見え
たなら それでいい

クールなのかウエットなのか
わからないままで

夢と区別のつかない恋もある
のだと

短くも はかなくも 美しく

蝶の ひとひらの 羽のように


ゴミを減らすセンス

2022年12月10日 12時01分23秒 | owarai
その人の生き方のセンスは、

部屋のオシャレなジュエリーボック
スを見てもわかりません。

でも、室内のごみ箱を見れば
だいたいわかります。

ホテルの場合でも、そのホテル
がだれだけのセンスがいいか
は、ゴミ箱を見ればわかります。

余談ですが、
以前、お話をしたように、帝国
ホテルの部屋のゴミはチャックアウト
後、もう一泊します。

ドイツへ行くと、ごみ箱がやたら
小さいことに驚きます。

しかも、ごみの回収は週一回
です。

ごみをできるだけ出さない生き
方が、欧州であり豊かな生き方
なんです。

衣食住だけこだわるとしたら、
これはただの成金の生き方
です。

それに対して、「遊・休・知・美」
の世界のリッチは、「豊か」という
ことです。

2022年12月10日 11時59分18秒 | owarai
十月の終わりに、あのひとから
一通、メールが届いた。

親愛なる詩音ちゃんへ
メール2通、ちゃんと届いて
います。
なかなか返事できなくて、ごめん!
もっとゆっくりのんびりしなきゃ、
と思いつつ、
なんだか背中を押されて急がされて
いるような日々をすごしています。

前のメールにも少し書いたと思うけ
ど、今後の身のふり方に関して、
自分でもよく整理できていないこ
となので、今度電話で話します。

前にも話したように、しばらくアメ
リカでがんばりたいという気持ちに
変化はありませんけれど。

僕の方にはあれからひとつ、新し
い出会いがありました。
運命の出会いっていうと、大げさ
だけど、今かなり感動し、揺れ動
いています。

逡巡しているというのが近いかも
しれないな。出かける時間になっ
てしまったので、きょうはこの辺
で。とりあえず、元気でいますか
ら、心配無用です。
詩音ちゃんも元気でね。
            快晴

そして、そのあと、メールは
ふっつりと途絶えてしまった。
「新しい出会い」「運命の出会い」
「感動し」「揺れ動いています」
前向きな気持ちでいる時読み返すと、
それの言葉は明るい響きと輝きを
帯びて、わたしの目と耳に届いた。

きっと素晴らしい出会いがあった
に違いないと、素直に喜ぶことも
できた。

けれども、気持ちが落ち込んで
いる時には、まるであのひとか
ら突き放されてしまったかのよ
うな、疎外感を覚えた。読めば
読むほど、疑心暗鬼にとらわれ
た。

あのひとがわたしから、どん
どん遠ざかっていくような気
がして。

運命的で感動的な新しい出会い
によって、あのひとの心境に、
なんらかの変化があった。それ
をわたしにどう説明したらいい
のかわからなくて、あのひとは
戸惑い、揺れ動いている?

なぜ?
なぜ、揺れ動くの?
何を、どう、逡巡しているの?
あのひとはわたしに、何かを隠
している?

こんな気持ちになるのは、出会
って以来、初めてのことだった。
銀行に勤めていた頃、あのひと
がつき合っていた人は、三つ
年上の日本人留学生。

コロンビア大学のビジネスス
クールで、経営学を学んでい
たという。彼女が修士課程を
終えたら、ふたりは結婚する
つもりだった。

けれど、あのひとが銀行を
辞め、料理人になりたいと
言い出した時、彼女は「そ
れでは約束が違う」とは


違うと激しくあのひとを責め、
ふたりはやむなく別れること
になった。出会ったばかりの
頃、あのひとが教えてくれた
「昔の彼女」の話しは、それ
だけだった。

彼女はその後どこで暮らし、
今は何をしているのか。もし
かしたらまだ、マンハッタン
に住んでいるのか、わたしは
何も知らなかったし、特に知
りたいとも思わないままでき
た。

けれどもわたしは今、知りたい
と思い始めていた。



『せつないものです』

2022年12月10日 11時56分07秒 | owarai
ほんのささやかなものでも、
ごく小さなものでも、「うれし
さ」がたくさんある一日がい
い。

そんな気持ちで、朝、目を覚
まします。

小さい子どもが日々のことに
疑問を思い前にすすむように、

自分で問題を見つけ、答えを
考える「独学」です。

自分プロジェクトみたいな
一日に一つ何かを学ぼうとする
心持です。

たとえば、僕の自分プロジェク
トのその一は「おいしいハーブ
ティをいれること」。

日本茶、紅茶、お茶というのは
どんなものでも、雑に淹れるのと
ていねいに淹れるのとでは、まる
で別の飲み物になります。

朝、お茶を淹れるたった五分が
工夫と発見のひとときになりま
す。

自分は何を目的として生きて
いるかわからないのは、せつ
ないものです。

そんなとき、たくさんの「自分
プロジェクト」を持っていれば、
朝、起きる目的も見つかります。

すこし慣れてきたら、暮らしの
工夫や趣味ばかりでなく、仕事
や人間関係にも「自分プロジェ
クト」をつくってみてはどうだ
ろう。

するとやがては、自分の生き方を、
自分の手でコントロールできる
ようになるでしょう。