ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

『わたしなしでも平気?』

2022年12月22日 12時08分58秒 | owarai
「お客様、大丈夫ですか?」
すぐ近くで物音がしたような
気配がして、あなたははっと
我に返る。

「はい?」
問い返したあなたの真正面に
立って、あなたを見つめている
バーテンダーのまなざしにぶつ
かる。が、その目は微妙にぶれ
て、ふたつではなくて四つ、あ
るように見える。おかしい。突
然、乱視になってしまったのか。

あなたはあわてて目をこする。
「少し、お具合が悪そうにお
見受けしましたの・・・・」
「あ、いえ、そんなことない
です、大丈夫です」
強いカクテルのせいなのか、ほ
んのつかのま、カウンターの上
に両肘をついたまま、片足だけ、
夢の世界に引きずりこまれてい
たようだ。

それにしても、気持ちのいい夢
だった。いつまでも見ていたい、
永遠に醒めたくないと思えるよう
な。夢のなかで、ふたりはベット
のなかにいて、彼はあなたに囁い
ていた。

あなたの体を優しく抱きしめて、
「妻にきみのことを打ち明けた」
と。何もかも話したよ。別れる
つもりだ。俺にはもう、きみしか
いない・・・・・。

腕時計を見ると、午後七時を
三十分以上、回っていた。
「同じものを、もう一杯」
あなたは注文する。バーテンダー
の背中に向かって、ため息をつく。
彼はまだやって来ない。どこからも、
姿を見せない。エレベーターの扉は
さっきから何度も、開いたり、閉ま
ったりしている。が。彼は乗って
いない。

あなたは気づく。やっとのことで、
悟る。今夜、彼は来ないのかもし
れない。いや、来ない。来ないに決
まっている。今日の約束は、あの
約束だったのだ。

あの約束――――

いつだったか、このバーのちょうど
真下にあるはずのベットの上で、
交わした指切り。

「いつものように待ち合わせをして、
仮にどちらか現れなかったら、それを
『別れ』のメッセージにしよう。
きれいさっぱり、あと腐れなく、
別れよう」
ついさっき見た、気持ちのいい夢が
一瞬にして、悪魔にすり替わる。

夢のなかで、誰かの体を抱きしめて
いるのは夫だ。夫は恋人の耳に囁い
てる。
「妻にきみのことを打ち明けた。何
もかも話した。別れるつもりだ。
俺にはもう、きみしかいない・・・・」

まぶたをこすっても、こすっても、
あなたの目にはすべて二重に映って
いる。

「あなたに出会えるまで・・・」

2022年12月22日 12時07分18秒 | owarai
生きていることはそれだけで
素晴らしい。

人はでも、そのことを普段、意識
しないように生きている。

あるいは、知らないで生きている。

知らないで生きている人も、一緒に
ごたまぜに、この世界にいる。
奇跡の中に私たちはいるのだ。

そのことを、たまには思い出したい。

そのひとカケラでも私はだれかに
手渡したくて、その素晴らしさの
中にいるという奇跡を

一瞬でも感じさせたくて、私は

今日もまだ、見ぬあなたに
会いたくて生きている。

2022年12月22日 12時02分07秒 | owarai
新幹線が名古屋駅を出て五分ほど
した頃、会社から携帯電話に連絡
が入った。
デッキまで出て、メッセージを聞
いた。

「桜木さん、編集二課の深澤です。
ついさっき京都の永田先生の秘書
の方から、お電話がありまして・
・・・・・」
これから会うことになっている
絵本作家に急ぎの用事ができてし
まい、わたしとの約束を一時間
だけ、遅らせて欲しいという。

誰かがわたしに、一時間をプレ
ゼントしてくれた。そんな気が
した。

わたしは折り返し、会社に電話
をかけて「了解しました」と伝
えた。

列車が京都駅に着くと、地下通
路を通って八条口を抜け、学生
時代にアルバイトをしていた書
店へと向かった。地下からビル
ディングに入り、エスカレター
でゆっくりと、六階まで上がっ
ていく。

一階上がるごとに、十代の記憶
が、二十代のわたしが、そして
「あの日」が近づいてくる。

この書店を訪ねるのは、実に
十三年ぶりのことだ。売場に
着くと、わたしは「ちっとも
変わっていない」と驚いたり、

「昔のままだ」と嬉しくなった
り、「すっかり変わってしまっ
た」と感慨にふけったり、目
まぐるしく行き交う情報を楽
しみながら、通路を歩き、
書棚を見て回った。

気がついたら、わたしの持ち
場だった洋書売場に来ていた。
ペーパーバックの棚の前で、
清楚が横顔をした女性の店員
さんが、在庫チェックのよう
な仕事をしていた。

アメリカ出版された村上春樹
の作品集『The Elephant V
anishes』が、棚の中央に黄
色い表紙を表にして置かれて
いる。その隣に日本語版。
わたしはその場所にはいつも、
映画化された話題作を並べて
いた。

それからわたしは、絵本売場
へと向かった。
わたしが担当し、編集した絵本
も何冊も置かれていたし、会社
で出しているシリーズ物もちゃ
んと揃っていた。そのことを
確認したあと、

絵本売場の責任者がいれば、名刺
交換だけさせてもらおうと思い、
レジの方に向かって歩き始めた、
その時だった。


―――こんにちは。


♂♀の法則。

2022年12月22日 11時56分08秒 | owarai
合コンのほうそく編
◆太郎くんのひとりごと
自分が幹事になったときに限って、
自分よりモテるヤツが集合し、
結局引き立て役になってしまう。

◆いもづる式の定理
1、ひとりのキャビンアテンダントと知り合うと、
10人のCA友だちができる。

2、ひとりのブスと知り合うと、10人
のブス友だちが後にひかえている。

3、ひとりの美人と知り合うと、10人の
美人がひかえているので合コンはヤメラレ
ないのだ。

◆タカビー女の弱点
一流企業の友だちの名前を見せると、
とたんに態度が変わる。

◆万人共通のほうそく
1、友だちでいたいようなイタい
  女にばかり好かれる。

2、本気で惚れた女には「友だちでいま
しょう」とベルリンの壁より厚いカベに
阻まれ、決してそれ以上にはなれない。


計算しない女の美学

2022年12月22日 11時54分11秒 | owarai
恋人が浮気をしているのでは
ないかと疑っていませんか?

もしくは、あなた自身が浮気を
していて、それが恋人にばれて
いるのではないかという心配は
ありませんか?

『氷の微笑』は、暴力刑事が、容疑
者の美女を捜査しているうちにどん
どん恋の虜になってしまうお話。

優れた犯罪物語は、犯人を追いかけ
ていく過程の中で、刑事が自分自身
を発見していくものだ。

シャロン・ストーン演じる美人作家
で殺人の容疑者は、
嘘をまったく言わない。
計算をまったくしない。

この映画の原題は,
『BASIC INSTNCT』第一次本能。


「昨夜、あなたはあの男と会って
ましたね」と刑事に尋問されて、
「ええ、会ってセックスしていま
した」と答えてしまう。

捜査官のほうは「会って、お茶を飲
んでいました」というふうな答えを
予想していた。

第一次本能。食べたい・寝たい・
エッチしたい。

そういう第一次本能の部分を隠さ
ない人間に出会った時、もう捜査
はできなくなる。

なにしろ、ベットでその男が殺され
ていたわけだ。



最初は、彼女が裏の裏を読んでそ
うしているにちがいないと刑事は
勘ぐる。


そのうちにいろんな計算をして
いる自分自身が、だんだん悲しく
なってくる。

まるでドストエフスキーの
『白痴』みたいだ。

本当に真っ白な人のところへ
行くと、いかに自分が汚れている
かということに気がついてくる。