【ブログ:】男の器量
明智光秀は主人の織田
信長を殺したので逆臣
といわれているが、
彼をかこむ近親者や部下
や領民にひどく評判がいい。
亡くなっても慕う人間が多か
った。
長い間、失業者として放浪
生活を送った光秀が、信長
と知り合って二国の国主に
なるまでに、わずか8年しか
たっていない。
光秀が反乱を起こして、
秀吉に討たれたとき、
苦労をともにした明智
一族は城で自決を決めた。
敵がおし寄せたら城の兵は
極力脱出させた。
敵将が知人だと、財宝を全
部渡し、「どなたでも後世に
伝えてください」と、降伏は
しなかった。
さすがの豊臣秀吉も、このとき
ばかりは、「よくそこまでに人を
育てた」と感奮したという。
明智一族の最期は”美しき
倒産”といえる。
人が、命がけで慕うにはそれな
りの理由があったのです。
明智光秀は主人の織田
信長を殺したので逆臣
といわれているが、
彼をかこむ近親者や部下
や領民にひどく評判がいい。
亡くなっても慕う人間が多か
った。
長い間、失業者として放浪
生活を送った光秀が、信長
と知り合って二国の国主に
なるまでに、わずか8年しか
たっていない。
光秀が反乱を起こして、
秀吉に討たれたとき、
苦労をともにした明智
一族は城で自決を決めた。
敵がおし寄せたら城の兵は
極力脱出させた。
敵将が知人だと、財宝を全
部渡し、「どなたでも後世に
伝えてください」と、降伏は
しなかった。
さすがの豊臣秀吉も、このとき
ばかりは、「よくそこまでに人を
育てた」と感奮したという。
明智一族の最期は”美しき
倒産”といえる。
人が、命がけで慕うにはそれな
りの理由があったのです。
もしかしたらあなたは家族
や友人、知人、同僚や上司
を批評し、なされるべきここ
ととなされてはならないこと
とを断罪しているかもしれな
い。
もしそれであなたが苛立ちや
不満を発散し笑顔になるのな
ら、それはそれで良いと思う。
でも、ひとつ忘れてはならない
のは、
私たちの五感を通して見ている
それらは、すべて自分の存在の
奥深くに隠されている別の
私たちが映し出されているのだ
ということを。
私たちの誰かに対する苛立ちは、
あなたのなかで統合を持っている
別のあなた自身の悲鳴ではない
だろうか。
や友人、知人、同僚や上司
を批評し、なされるべきここ
ととなされてはならないこと
とを断罪しているかもしれな
い。
もしそれであなたが苛立ちや
不満を発散し笑顔になるのな
ら、それはそれで良いと思う。
でも、ひとつ忘れてはならない
のは、
私たちの五感を通して見ている
それらは、すべて自分の存在の
奥深くに隠されている別の
私たちが映し出されているのだ
ということを。
私たちの誰かに対する苛立ちは、
あなたのなかで統合を持っている
別のあなた自身の悲鳴ではない
だろうか。
心細いような、心許せないような、
こんな嵐の夜には、どこからかあ
の人の声が聞こえてくる。
時間も距離もかるがると超え、わ
たしはあの頃に連れ戻されてしまう。
―――大丈夫だよ。キミはなにも、
心配しなくていいから。
―――俺に任せておいて。何もかも
ちゃんとするから。
―――キミは俺の大事な宝物。簡単
に別れないよ。
わたしを弄んだ、なつかしい、わた
しの昔の恋人。
あれは、あまりにも手痛い失恋だっ
た。そえゆえに、それはガラスに刻
まれた文字のように、わたしの心に
残っている。痛みは、静かな嵐のよ
うにやってきて、樹木をたまわせ、
木の葉を震わせ、わたしの根源を
揺るがせようとする。
でも、大丈夫、絶対に、大丈夫。
言い聞かせながら、わたしはひとり、
暗闇の中で、嵐が通りすぎていくの
を待っている。どんなに激しい雨が
降っても、わたしはもう「過去」を
迎えに行ったりしない。
わたしの心はさらわれていかない。
吹き飛ばされはしない。わたしに
は今、愛しい待ち人がいる。
こんな嵐の夜には、どこからかあ
の人の声が聞こえてくる。
時間も距離もかるがると超え、わ
たしはあの頃に連れ戻されてしまう。
―――大丈夫だよ。キミはなにも、
心配しなくていいから。
―――俺に任せておいて。何もかも
ちゃんとするから。
―――キミは俺の大事な宝物。簡単
に別れないよ。
わたしを弄んだ、なつかしい、わた
しの昔の恋人。
あれは、あまりにも手痛い失恋だっ
た。そえゆえに、それはガラスに刻
まれた文字のように、わたしの心に
残っている。痛みは、静かな嵐のよ
うにやってきて、樹木をたまわせ、
木の葉を震わせ、わたしの根源を
揺るがせようとする。
でも、大丈夫、絶対に、大丈夫。
言い聞かせながら、わたしはひとり、
暗闇の中で、嵐が通りすぎていくの
を待っている。どんなに激しい雨が
降っても、わたしはもう「過去」を
迎えに行ったりしない。
わたしの心はさらわれていかない。
吹き飛ばされはしない。わたしに
は今、愛しい待ち人がいる。
茜色の朝焼け雲 ひとつ千切
れて
ほころんだ空に夢が紡がれる
ほっぺたの紅を溶かしながら
きみは眠っているとても気持
よさそう
眩しい光のなかからのぞきこん
でいるのは
それはぼくじゃないよ
それはただの風さ
ぼくはきみの胸のなかに顔を
うづめて
朝の物音に耳を澄ましている
薄紫の湯気が揺れるコーヒー・
ポットに つびやき声がかすかに
かすかに
きみの髪がゆっくりと翻(ひるがえ)
ったら ぼくはリンゴの匂いで
いっぱいさ
眩しい光のなかからのぞきこん
でいるのは
それはぼくじゃないよ
れて
ほころんだ空に夢が紡がれる
ほっぺたの紅を溶かしながら
きみは眠っているとても気持
よさそう
眩しい光のなかからのぞきこん
でいるのは
それはぼくじゃないよ
それはただの風さ
ぼくはきみの胸のなかに顔を
うづめて
朝の物音に耳を澄ましている
薄紫の湯気が揺れるコーヒー・
ポットに つびやき声がかすかに
かすかに
きみの髪がゆっくりと翻(ひるがえ)
ったら ぼくはリンゴの匂いで
いっぱいさ
眩しい光のなかからのぞきこん
でいるのは
それはぼくじゃないよ
ひとつの愛がはじまるのも
終わるのも、ひとびとの唇
の上である、
口は人体のなかで、もっと
も危険な箇所の一だ。
放っておくと口からどんどん
悪魔が入りこんでくるので、
魔除けをしなければならない。
そこで、唇のまわりに悪魔の
一番きらいな色である、赤を
塗った。それが口紅のはじま
りなんだそうだ。
そこでぼくは言いたいことが
ある。それは、口紅をつけた
きみに惹きつけられるほくは、
悪魔ではない、ということだ。
口紅をつけない素顔のきみが
素敵だよ、などと言う男友だ
ちがいたら、これも要注意だ。
なにしろ、きみのまわりから
赤い色をとり除かせようとす
るのは、みんな悪魔のまわし
者なんだ。
生まれたばかりの子は、天使
に守られていて、手が出せな
い。だから「赤ちゃん」と
呼ばれているのである。
終わるのも、ひとびとの唇
の上である、
口は人体のなかで、もっと
も危険な箇所の一だ。
放っておくと口からどんどん
悪魔が入りこんでくるので、
魔除けをしなければならない。
そこで、唇のまわりに悪魔の
一番きらいな色である、赤を
塗った。それが口紅のはじま
りなんだそうだ。
そこでぼくは言いたいことが
ある。それは、口紅をつけた
きみに惹きつけられるほくは、
悪魔ではない、ということだ。
口紅をつけない素顔のきみが
素敵だよ、などと言う男友だ
ちがいたら、これも要注意だ。
なにしろ、きみのまわりから
赤い色をとり除かせようとす
るのは、みんな悪魔のまわし
者なんだ。
生まれたばかりの子は、天使
に守られていて、手が出せな
い。だから「赤ちゃん」と
呼ばれているのである。
「何かがまばたきをすると、
わたしが生まれる。
何かがまばたきすると、
わたしは死んでしまう」
と、ウイリアム・サローヤン
は書いていた。
「何か」とは一体、なんなの
だろう。
夕暮れ、一人で部屋にいて、
「何か」の正体について考え
ると、ぼくは心細くなって
くるのだった。
では、ことばはまばたきする
か?さて、どうだろうか?と、
ことばはまばたきするか、な
んて質問自体が、とてもへん
なのだ。
だが、へんな質問は、まだまだ
ある。
「愛はまばたきするか?」と、
だれかに訊かれたら、ぼくは
何と答えたらいいんだろうか?
愛はまばたきをしなくとも、
ときどきウインクはする。
ウインクは、片目のまばたき
である。
ぼくがきみと二人きりで、
じっと見つめあっているとき
でも、ぼくは少なくとも一分
回に八回も、瞼を開け閉じし
ていることになる。
だが、それはきみも八回も「見
なくなる」のではなく、八回も
「見直す」ことなのである。
ぼくは、まばたきをする。その
あいだに、きみはどんどん成長
してゆく。八回、瞼をひらくた
び、きみは八回だけ大人になっ
ている。
それが、ぼくたちにとって、唯一
の愛の「時刻表」だと、いうこと
になるんである。
わたしが生まれる。
何かがまばたきすると、
わたしは死んでしまう」
と、ウイリアム・サローヤン
は書いていた。
「何か」とは一体、なんなの
だろう。
夕暮れ、一人で部屋にいて、
「何か」の正体について考え
ると、ぼくは心細くなって
くるのだった。
では、ことばはまばたきする
か?さて、どうだろうか?と、
ことばはまばたきするか、な
んて質問自体が、とてもへん
なのだ。
だが、へんな質問は、まだまだ
ある。
「愛はまばたきするか?」と、
だれかに訊かれたら、ぼくは
何と答えたらいいんだろうか?
愛はまばたきをしなくとも、
ときどきウインクはする。
ウインクは、片目のまばたき
である。
ぼくがきみと二人きりで、
じっと見つめあっているとき
でも、ぼくは少なくとも一分
回に八回も、瞼を開け閉じし
ていることになる。
だが、それはきみも八回も「見
なくなる」のではなく、八回も
「見直す」ことなのである。
ぼくは、まばたきをする。その
あいだに、きみはどんどん成長
してゆく。八回、瞼をひらくた
び、きみは八回だけ大人になっ
ている。
それが、ぼくたちにとって、唯一
の愛の「時刻表」だと、いうこと
になるんである。
与えたものは必ず自分に返って
きます。
悪口には悪口が返ってきます。
親切には親切が返ってきます。
親切といっても、自分のできる
小さなこと。
体の不自由な人がいたら、荷物
を持ってあげる。
困っている人の話を聞いて
あげる。
小さな親切を毎日してみましょう。
困っている人を放っておかない。
それらは別な形で、いずれあなた
に返ってきますよ。
きます。
悪口には悪口が返ってきます。
親切には親切が返ってきます。
親切といっても、自分のできる
小さなこと。
体の不自由な人がいたら、荷物
を持ってあげる。
困っている人の話を聞いて
あげる。
小さな親切を毎日してみましょう。
困っている人を放っておかない。
それらは別な形で、いずれあなた
に返ってきますよ。
喜んでいる人へ、幸運はやってくる。
「うれしい」ときには、「うれしい」
と言う人は、
小さな「うれしい」が、大きな「うれ
しい」になります。
さらに、他の人にいいことがあった
ときに喜べる人は、喜びの達人。
いい友だちは、悲しんでいる人と
いっしょに悲しみ、、喜びもいっしょ
に喜べる人。
喜びはそれを祝福する人に伝染し
ます。
いつかあなたのもとに幸運をつれて
帰ってきますよ。
「うれしい」ときには、「うれしい」
と言う人は、
小さな「うれしい」が、大きな「うれ
しい」になります。
さらに、他の人にいいことがあった
ときに喜べる人は、喜びの達人。
いい友だちは、悲しんでいる人と
いっしょに悲しみ、、喜びもいっしょ
に喜べる人。
喜びはそれを祝福する人に伝染し
ます。
いつかあなたのもとに幸運をつれて
帰ってきますよ。
「追いかければ逃げる、
逃げるから追いたい」
という力関係がある
年下の男と年上の男
との力関係をお月様と
太陽の関係で説明する
と、年下のお月様だと
思う。
中空に浮かんでいる
だけで、こちらが思い
焦がれるだけに一方
通行。ところが太陽で
ある年上の男は十分光
り(愛)をくれるから、
こちらが返していくという、
愛情の交換関係みたいな
ところがある。
けれど、恋というのは
一方的に
追いかけるというのが、
本当は素敵なのだ。
年上の男は年下の女を
追いかけ大事にしてくれ
るけれども、年下の男は
追いかけさせてくれる牡
としての冷たい親切(?)
がある。
私は女の愛にこたえて、
真正面から抱きすくめて
いる男ばかりが素晴らしい
とは思わない。
ときには背中を見せて女
に追いかけさせる、
距離をおける男とい
うのは女にとってたまらない
魅力でもあり、それこそ愛の
醍醐味。
男を人間としてではなく牡
として眺めるようになると、
女も牝として愛されたくなって
くる。
近来、どこかで女が男っぽく
なったというか、その分正直
になった。男に依存したり、
男に全てを頼るということを
しなくなったというのは、女も
牝としての自分を開放し始め
たということじゃないのかな。
逃げるから追いたい」
という力関係がある
年下の男と年上の男
との力関係をお月様と
太陽の関係で説明する
と、年下のお月様だと
思う。
中空に浮かんでいる
だけで、こちらが思い
焦がれるだけに一方
通行。ところが太陽で
ある年上の男は十分光
り(愛)をくれるから、
こちらが返していくという、
愛情の交換関係みたいな
ところがある。
けれど、恋というのは
一方的に
追いかけるというのが、
本当は素敵なのだ。
年上の男は年下の女を
追いかけ大事にしてくれ
るけれども、年下の男は
追いかけさせてくれる牡
としての冷たい親切(?)
がある。
私は女の愛にこたえて、
真正面から抱きすくめて
いる男ばかりが素晴らしい
とは思わない。
ときには背中を見せて女
に追いかけさせる、
距離をおける男とい
うのは女にとってたまらない
魅力でもあり、それこそ愛の
醍醐味。
男を人間としてではなく牡
として眺めるようになると、
女も牝として愛されたくなって
くる。
近来、どこかで女が男っぽく
なったというか、その分正直
になった。男に依存したり、
男に全てを頼るということを
しなくなったというのは、女も
牝としての自分を開放し始め
たということじゃないのかな。
――――また、会えたね。
あのひとのうしろに隠れる
ようにして、俯(うつむ)き
加減の少年が立っている。
―――驚いた!こんなことって、
あるのね?
―――僕は驚かなかった。全然。
と,あのひとは言う。その時、書棚の
陰から、ひとりの少女が小鹿のよう
に飛び出してきて、わたしの姿に気
づき、はっと姿勢を正す。あのひと
笑顔を向けながら、話しかける。
―――ほら、章子ちゃん。ご挨拶して。
この人が『はるになったら』のお姉さん
だよ。
―――こんにちは、高田章子です。この
子は、弟の登です。
―――ああ、ほんとに、驚いちゃった。
こんなことって、あるのね
―――さっきから、驚いてばかりいる。
そう言って、あのひとは笑う。
―――あなたはどうして、驚かないの?
―――驚かないよ。だって、絶対
会えるってわかってたから。
―――どうして、わかるの、そんなこ
とが、
―――理由なんて、ないよ。ただ、わかっ
ただけ。決まってたんだよ。ここで、
こうしてまた会えるって、最初から
決まってた。
それからあのひとは、わたしの胸
もとに、まっすぐ右手を差し出す。
大きな手のひらだ。わたしは知って
いる。
大きくて、ごつごつしていて、温
かい。
わたしに手紙を書いてくれた手。
電話をかけてくれた手。あの日、
成田で、わたしを抱きしめてくれた
手だ。
そう、これがあのひとの「忘れ物」
だった。
わたしは繰り返す。
強く、強く、もう絶対に離さないと、
自分に言い聞かせながら。
あのひとのうしろに隠れる
ようにして、俯(うつむ)き
加減の少年が立っている。
―――驚いた!こんなことって、
あるのね?
―――僕は驚かなかった。全然。
と,あのひとは言う。その時、書棚の
陰から、ひとりの少女が小鹿のよう
に飛び出してきて、わたしの姿に気
づき、はっと姿勢を正す。あのひと
笑顔を向けながら、話しかける。
―――ほら、章子ちゃん。ご挨拶して。
この人が『はるになったら』のお姉さん
だよ。
―――こんにちは、高田章子です。この
子は、弟の登です。
―――ああ、ほんとに、驚いちゃった。
こんなことって、あるのね
―――さっきから、驚いてばかりいる。
そう言って、あのひとは笑う。
―――あなたはどうして、驚かないの?
―――驚かないよ。だって、絶対
会えるってわかってたから。
―――どうして、わかるの、そんなこ
とが、
―――理由なんて、ないよ。ただ、わかっ
ただけ。決まってたんだよ。ここで、
こうしてまた会えるって、最初から
決まってた。
それからあのひとは、わたしの胸
もとに、まっすぐ右手を差し出す。
大きな手のひらだ。わたしは知って
いる。
大きくて、ごつごつしていて、温
かい。
わたしに手紙を書いてくれた手。
電話をかけてくれた手。あの日、
成田で、わたしを抱きしめてくれた
手だ。
そう、これがあのひとの「忘れ物」
だった。
わたしは繰り返す。
強く、強く、もう絶対に離さないと、
自分に言い聞かせながら。
あなたのことを好きでいようと
決めたら
とても穏やかな気持ちになった
友だちのままでいられませんか?
愛にいちばん近い友だちのままで
好きになってしまったことを
もう私の人生から消せないから
だから友だちのままで
一度だけくちぢけをかわし
一度だけ胸に抱かれて眠った
その短い時間の中で
何年も何十年も生きようと思った
決めたら
とても穏やかな気持ちになった
友だちのままでいられませんか?
愛にいちばん近い友だちのままで
好きになってしまったことを
もう私の人生から消せないから
だから友だちのままで
一度だけくちぢけをかわし
一度だけ胸に抱かれて眠った
その短い時間の中で
何年も何十年も生きようと思った
聖なる場所は雲の上や天国
にあるのではなく、自分の
立っているこの場所である
はずなのに、どうして人は
そのことを忘れてしまうの
だろう。
楽園は私の胸の中にある。
あなたのことが大好きで
たまらない、この胸の中に。
にあるのではなく、自分の
立っているこの場所である
はずなのに、どうして人は
そのことを忘れてしまうの
だろう。
楽園は私の胸の中にある。
あなたのことが大好きで
たまらない、この胸の中に。
気持ちはまだ、テーブルの上あた
りを彷徨(さまよ)っていた。
それなのに、夜空を埋め尽くす
星の光に照らされて、ベットは
明るい海のようだった。二枚の
シーツは、寄せては返す、白い
波。
わたしたちは裸になって、ただ、
そこに飛び込んでいけば良かった。
この秋の終わりに、わたしが
求めていたのは一瞬のきらめ
きで、彼が求めていたのは、
永遠だった。
けれど、わたしはその夜、
はっきりと知ることになる。
わたしの体で、理解することに
なる。一瞬と永遠はつまるところ、
同じひとつの輝きなのだと。
りを彷徨(さまよ)っていた。
それなのに、夜空を埋め尽くす
星の光に照らされて、ベットは
明るい海のようだった。二枚の
シーツは、寄せては返す、白い
波。
わたしたちは裸になって、ただ、
そこに飛び込んでいけば良かった。
この秋の終わりに、わたしが
求めていたのは一瞬のきらめ
きで、彼が求めていたのは、
永遠だった。
けれど、わたしはその夜、
はっきりと知ることになる。
わたしの体で、理解することに
なる。一瞬と永遠はつまるところ、
同じひとつの輝きなのだと。