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「リア王」 舞台内容 あらすじ

2010-01-05 07:33:30 | 「リア王」

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 ブリデン王であるリアは80歳を越え、3人の娘たちに領土と統治権を分け与えて隠居することを宣言する。
 その際、父である自分をどれだけ愛しているのか、娘たちに表明させ、その内容に従い分け与える領土を決めようとする。


 姉娘のゴネリルとリーガンは、美辞麗句を連ねてうまく取り入り領土を手に入れるが、末娘のコーディリアは、父リアに対する自分の愛は、子として義務を越えるものではなく、結婚したら、自分の愛と忠誠の半分は夫に向けられるであろうと、答えた。
 期待を裏切られたリアは、怒ってコーディリアを勘当し、彼女に分け与えられるはずだった領土を姉娘たちに与えてしまう。 リアの不当な決定を諌めようとした忠臣ケント伯爵も、王の怒りを買ってしまい追放されてしまう。


 折りしも、バーガンディ公爵とフランス王がコーディリアに求婚するため滞在しており、バーガンディ公爵は、父の寵愛を失い、持参金もなくなってしまったコーディリアとの縁談を断るが、誠実なフランス王は、持参金がなくともこのような立派な女性を妃として迎えたい、と言って、彼女をフランスへ連れ帰った。



 隠居したリアは、二人の娘たちの居城で、1ヶ月ごとに世話になることにし、先ず長女のゴネリルの許に滞在する。
 リアに追放されたケント伯爵は、下郎に身をやつし、姿を変えて再びリアに仕えていた。


 ゴネリルは、父リアを次第に疎ましく思って冷遇し、お付の騎士たちの数を勝手に半分にしてしまう。この処遇に怒ったリアは、リーガンの許へ向かうが、彼女からも冷遇される。そして長女のゴネリルもリーガンの所へやって来て、妹と共謀してお付の騎士など一人も要らないだろうと、より一層冷い扱いをしようとした。
 娘たちの恩知らずな仕打ちに激しく憤り、気が狂い始めたリアは、嵐の荒野に飛び出していく。忠臣ケントや道化師がその後を追い、リアは嵐の荒野で親不孝な娘たちを呪い、雨に向かって叫ぶのであった。



 一方、グロスター伯爵家では、私生児のエドマンドが異母兄ある嫡子エドガーが父殺しを企んでいると、嘘の讒言を父グロスターに信じ込ませることに成功する。
 エドガーは、父から追放され命を狙われる身となってしまい、彼は自身の身を守るため、狂気を装って気狂い乞食のトムとなる。


 嵐を避けるために案内されてきたリアは、とある小屋でこの乞食に扮したエドガーと出会い、この気の狂った乞食の裸の姿に、リアは人間本来の姿を認め、親しみを覚えるのであった。



 グロスター伯爵は、リアの苦境を知ったコーディリアがフランス国王とともにドーヴァーに上陸したことを知り、そのことを書いた手紙をエドマンドに渡し、さらにリアの身に危険が迫っていると考え、リアを助けてドーヴァーへ逃げさせるが、エドマンドが父を裏切り、リーガンの夫であるコーンウォール公爵に父から預かった手紙を見せて、父グロスターがフランス側と密通していると嘘の讒言をした。


 怒ったコーンウォール公爵は、グロスターを捕らえて両目を潰し、屋敷の外へ追い出してしまう。
しかし、この非道な行為を止めさせようとした家来と斬り合いとなり深手を負って、その傷が元で命を落す。


 姉娘たちのゴネリルとリーガンは、ともにエドマンドに対して情欲を燃やすようになり、これを利用しようとしたエドマンドは、二人と別々に密やかに結婚を約束をする。


 乞食に身をやつしたエドガーは、両目を潰された父グロスターと再会し、自分が息子であると隠したまま、ドーヴァーまで手を引いて連れて行くのであった。
 グロスターは、ドーヴァーの岸壁から身投げして命を断とうとするのだが、エドガーの機転により救われ、彼は神に与えられた命を全うしようと思い直すのだった。
 そして、その場に気が狂ったリアが現れ、グロスターと再会するのだった。
 さらにはリアを探しに来ていたコーディリアの家来が現れて、リアたちはコーディリアの許へ連れて行かれるのだった。
 リアはコーディリアと再会し、過去の過ちを詫び、許しを請う。コーディリアはこれを許し、優しく父を労う。



 一方、エドガーとグロスターは、ゴネリルの腹心オズワルドと出会う。
 オズワルドは、お尋ね者のグロスターを殺して手柄を挙げようとするが、逆にエドガーに倒され、その際オズワルドが持っていたゴネリルが宛てたエドマンドに対する不貞の手紙を手に入れ、これをゴネリルの夫オールバニ公爵へ届け、自分の身分を明かさぬまま、ゴネリルとエドマンドの背信の罪を告発するのだった。
 そしてフランスとブリテンの戦において、ブリテンの勝利の暁にはエドマンドとの決闘をすることを申し出るのだった。



 フランスとブリテンの戦は、フランス軍が破れ、リアとコーディリアは捕らえられてしまった。
そしてブリデン軍の指揮を取っていたエドマンドは、密かに二人を殺すことを命じてしまう。
 オールバニ公爵が、エドマンドとゴネリルとの密通を明らかにし、エドガーと決闘させ、エドガーはエドマンドを倒し、父グロスターとの経緯を語る。グロスターは、エドガーから真相を明かされ、喜びと悲しみのうちに息絶える。
 決闘に敗れたエドマンドは死に際し、リアとコーディリアを殺す命令を出していたことを告白し、それを直ぐに取り消そうとするが、時すでに遅く、殺されてしまったコーディリアの遺体を抱いたリアが嘆き叫びながらやって来るのだった。
 そしてリアは悲しみのあまり、コーディリアがまだ生きているという幻覚を見ながら息絶えるのだった。



 オールバニ公爵は、ケントとエドガーに今後の国政を担うようにと要請するが、ケントはリアの後を追う決意を語り辞退、エドガーが今後のブリテンの国政を引き受けることが示唆されて、幕は閉じる。