オヤジのひとり言

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古典的「涼感の知恵」

2012年08月24日 | オヤジのひとり言

古典的「涼感の知恵」

 厳しい暑さをどうしのぐか。空調がなかった時代、涼の取り方はさまざま。

五感生活研究所というところが有るらしい、そこの研究所によると・・。

 

 岐阜発祥の都市伝説、「口裂け女」が現れるというお化け屋敷が柳ケ瀬で大ヒット。

優れた地域おこしとして話題を集めています。

一ヶ月で数千人を集めたお化け屋敷、怖さには特徴が。

「お化けらしいお化けを出さず、お化けがいるんじゃないか、

という怖さを音やカラクリで出したい」と企画者。 

そのポイントは「気配」。ぞぞっとする気配で、

鳥肌が立ちぞくぞくする涼感を得る古典的涼感手法です。

 

 このように、電気を使わず涼をとる、

という古来からの方法をあなどってはいけません。

私たちの想像を超えて多種多様、バラエティ豊かで実質的効果も。

たとえば--。

*蚊帳
 麻で寝床の周りを囲う蚊帳。

その効果は、蚊を防ぐだけではない。

蚊帳の中の湿度を約50%~60%に調整する作用があるのをご存じ?

 内側でおこる気化熱で、なんと温度を2℃程も下がるそうです。

つまり、蚊帳の中は涼しい空間に!! 

節電の夏、その効果が見直され、通の間で蚊帳人気が復活しているとか。

 

*うちわ
 風速が1メートル増すと、体感温度が1度下がる、と言われます。

うちわであおぐと、2~3メートルの風が。体感温度もそれだけ下がるわけ。

おそるべし、うちわの力。

 

*坪庭
 京の町家などでよく見かける「坪庭」。

家の中、部屋と部屋の間にある小さなお庭のことです。

この小さな庭が、涼感を造り出す装置なんです。

「坪庭」に水を撒くと、空気が気化熱で動き出し、

対流ができ、家の中を渡る風が生まれる。

風を作り出す優れた知恵なのです。

 

*水音の演出
 クーラーなど無かった時代、

涼感をとるために「音」が利用されていたことをご存じですか? 

お客さまがいらした座敷。

その庭で、「ざあっ」と大きな音をたてて、わざわざ手水鉢に水をあける。

「音もごちそうである」という日本人の細やかな感性。

「水琴屈」や「獅子おどし」などはその典型です。

涼感を際立たせる、夏のもてなしの仕掛けです。

 

*    透け感の家具
「音」だけでなく、「目」も使います。

夏、ふすまや障子をはずし、すだれや葭戸(よしど)、簾戸などに入れ替えます。

扉や壁を、涼しげな素材の建具にそっくり取り替えてしまうわけです。

透け感がとても涼しげで、空気も通りぬける。

西洋建築では考えられない、涼をとる家への変身です。

 

*触覚も涼しがる敷物
 建具だけではありません。

敷物も夏バージョンに。

畳の上に網代(あじろ)や籐筵(とむしろ)を敷いて、

さらさらっとした質感を足の裏で楽しみます。

 

*天然クーラー「川床」
「川床」という言葉、聞いたことがありますね。

京都の鴨川、川の上に作られた特設の座敷。

水の流れと川風で涼をとりつつ味わうお食事はまた格別。

鞍馬・貴船では、山からの清流が床の下で跳ねて、

ひんやり。まさしく天然クーラーです。

 

*蚊取り線香
「匂い」からも涼をとることができるなんて。

蚊取り線香の特徴あるあの香りは、

タブノキや木粉に含まれる「カンファー」という匂い成分。

興奮を鎮め、リラックスを促す効能があり。

興奮が静まって身体から力が抜けて、ほどけてくると、

体温も自然に下がって涼感を得られる、というわけです。

 

*    氷を模した和菓子
 昔は冷蔵庫がなく冷たい菓子を作ることができなかった分、

葛や寒天などの材料を駆使して透明感を出し、

氷や水に見立てた和菓子が楽しまれました。

「氷室」「石清水」「水面」「荒磯」など、見た目も涼しく、

名前を聞いただけで体温が下がりそうな和菓子がズラリ。

ぜひお試しあれ。

 

*    打ち水

玄関先や路地に打ち水をすることによって視覚から感じる涼感を演出、

実際空気が気化熱で動き出し、対流ができ、涼しい風が生まれる。

昔の人の知恵ですねぇ。

 

 書き尽くせないほどたくさんある、古来からの涼感の知恵。

みんながクーラーを止めて涼感を得ることができれば、

室外機が排出する熱も減り、

まち全体の温度が下がって、

またみんなが涼しくなる。

そんな善循環が生まれるって良いですね。

 

 

 

 


東海道五十三次の華々しき終着駅

2012年08月24日 | オヤジのひとり言

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魔界への誘い・京に伝わる魔界伝説その3

東海道五十三次の華々しき終着駅

三条大橋は晒し首の場所

 お江戸日本橋からはじまって、

京の三条大橋は東海道五十三次の上がり( 終着駅 )でもありました。

当時の江戸の人から見れば京の都は憧れの地で、

それは江戸カルタのいろは四十七文字に一枚追加されている

「 京 」の文字の札が人気の的であったことを見ても明白です。

 

観光都市京都の玄関口は、当時三条大橋でした。

現在も交通の要衡で、常に人々が行き交って賑わっています。 

昔も今も変わらず人が多く集まる場所であっただけに、

見せしめには最適な場所でしたのでしょうね。

幕末には、新撰組局長の「 近藤勇 」の生首が三条大橋の下で晒されています。

京で縦横無尽に振舞った新撰組でしたが、

鳥羽伏見の戦いから流転の波に飲まれ、

近藤勇は千葉県の流山で土方歳三と袂を分かつ。

そして降状の後、平尾一里塚で斬首された。

近藤勇の首は焼酎漬けにされて京に運ばれ、

三条河原で晒し首にされました。

慶応4年(1868)4月の出来事でした。

 

今回はここまで・・   

続きは次回に・・ 

 

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