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水彩画教室の屋外スケッチで出掛けた旧東海道の宿場町・有松宿(名古屋市緑区)で見かけた軒行灯(のきあんどん)です。
街道筋に並ぶ旧旅籠や、伝統を守る一方で新感覚の製品開発に取り組む絞商らの建物。それらの1軒、老舗の玄関の屋根を見上げて目に止まったのが、この行灯でした。
京都の街歩きでも見かける風景。軒灯(けんとう)とも呼ばれるそうです。
銅製で照明には電気やガスが使われていました。
行灯には一般的に、屋号や家紋、宿や小料理,蕎麦などといった文字や紋様が書かれていますが、絵にした軒行灯は剥がれてしまったのか見当たりません。
行灯の酸化した銅の緑青、設置台の朽ちた板、風格のある壁や格子戸・・・。長い歳月の経過が生んだ風情を深めます。作品は10号です。