4月になっちまったぞ!
エイプリルフールも去って嘘も書けなくなったから、溜め込んで
たネタをいよいよ放出してみるよ。
これ、ご存知YBR125K型(KG型)の初代モデルで爆発的に売れ
た年式。(2009年くらいから2013年まで生産されたモデル)
実は数名から始動困難になってプラグが点火しなくなったとか、
正常に動くけれどメーター内の故障警告灯が点灯して消えないとか、
ビッグキャブ化したいけれどキャブレターにセンサーがあるために、
CDIが正常動作するか不明とか、色々相談が舞い込むようになった。
年式からそろそろ何等かの不具合でも起きやすいのかな?
この型式はキャブレターにTPSとキャブヒーターが標準装備されて
いるので、左側から見れば確認できる。
現行のK・KGにこれらは無い。
CDIはこんな形。
無印YBRなどと違って大きくて、シート下の後方に設置されて
いるので見た事があるオーナーも居るだろう。
無印YBR系は2005年式サービスマニュアルがネット上に公開
されているけれど、K型はまったく無くて俺自身は謎の仕様と
して傍観するしかなかったわけだが、近年中国の情報サイトで
初期型Kの点火回路図が掲載されていたのだ。
だが、 よ・・・読めネェー・・・って放置してたのだ。w
昨年オフ会で「研究用に使ってください」とK型の電装ハーネ
スを進呈してくださった方がおり、それと図面を組み合わせれば
机上で解析できるのではないかと思い立って実行してみた。
見やすいように描いてみたよ。
「小さくて読めない!」って?
ハイ、大きな図のリンク。
この図があれば配線コネクタの端子や繋がるスイッチ類、電源
電圧などをチェックして、不具合箇所を発見するのに役立つだろう。
実体配線図も描いてみたよ。
これで色々な確認や修理がやりやすくなるはず。
さて、ついでに面白い事を思いついたのだ。
バツ印の個所を使わないで、コネクタを6Pメス用に取り換えれば
無印YBR系の6ピン直流CDIに換装する事ができるはず。
これでTPSに依存しない動作のCDIが使えるわけだ。
YBR系は点火回路や部品がほとんど共通なので、これにしてしま
えば警告灯異常問題やビッグキャブ化問題は解決するのだ。
【CDIを無印型に変える方法】
6Pメスコネクタを用意する。 タオバオid=548769046713
無印CDIを輸入するついでに買えば良いと思うよ。
配線付きだけれど、欲しいのはハウジングだけなので、端子ごと
抜き取ってしまえば済むのだ。
CDIコネクタの補修用端子 で調査ずみで、
6P【防水】黒色メス端子側カプラーキットRFWシリーズ
F090WP-RFW/6P090WPK-FERFW-BK-F
と言うワードで検索すれば通販サイトでも国産品を扱っている。
【作業方法】
車体からCDIとコネクタを丁寧に抜いてその場で入れ替え作業。
特にCDIからコネクタを抜く時はロックレバーを押しながら、真っ
直ぐ抜かないと端子疲労の原因になるので注意。
抜けたらハサミやニッパーで5㎝ほど保護チューブを切り取る。
配線を切らないように!w
リテーナーを外す。
精密ドライバーで引っ掛けて手前に引けば外れる。
抜きたい箇所の配線の根元を指先で摘まむ。
端子のロックベロを少し上に持ち上げて、配線を引っ張ると抜け
始めるだろう。
こんな感じで抜けるのだ。
次に用意した6Pメスコネクタのハウジングに端子を挿入する。
写真のコネクタハウジングは補修用に保存していた旧型無印YBR
のハーネスから拝借した物なので、単なる色違い。
端子には上下方向に指定があるので端子の窓を上にしてこんな方
向で各穴へ挿入すればロック機構が働くのだ。
ハウジングのロック機構の位置と配線色の位置に注意する事。
間違えて違う色を刺すと大故障を起こすのだ。
初期型Kの配線を無印型CDIに適応させるためのピンアサイン。
この配置に1本ずつ丁寧に繋ぎ変えれば済むのだ。
たった6本なので、落ち着いて作業すれば良いだけだよ。
純正配置色と良く対比させながら作業と確認を。
ただし黒と黒(青)が大変見分けにくいから、慎重に観察して
間違えないようにしてください。
緑(黄)も、うっかり緑(白)と見間違えしやすい。
純正コネクタは最後にこんな場所だけ配線が余るはず。
しつこく確認しよう。
入れかえたら最低でも電源配線チェック。
テスターで直流電圧を測りながら、ここの端子間を測定しつつ、
メインキーをON/OFFして12Vが正しい極性で来ているかを
確認するのだ。
ついでにキルスイッチもON/OFFして電圧の有無を確認する。
大丈夫だったらリテーナーを装着。
以上で改造は終わりなので、用意した無印CDIに差し込んで
エンジンをかけてみよう。
無事に動いて、キルスイッチも動作するなら配線改造は成功でき
たわけだ。
余ったコネクタ類は保護処理しておく。
ビニールの小袋を被せて束線バンドで縛ればよい。
こうしておくと後々純正CDIに戻す事情がある時に、再使用が可能
なのだ。
出来れば余ったコネクタをハーネス本体にでも結束バンドで固定
して振動対策するとなお良い。
社外キャブレターに換装し、TPSを使わなくなった時も同じ。
もちろん純正キャブレターのままなら、そのままコネクタを装着
していても構わない。
CDI変更で電気的な動作はしていないだけなのだ。
CDIのタオバオ(チャイナマート)入手の参考
id=528084470778 「欧二 直流」
色々な店で売られているが数百円程度の安い物は特性が不安だっ
たり不良率が高いので、このレベルの店の物が良い。
【ちょっとした疑問】
今回いろいろな資料で確認していたら、旧型YBRと現行YBRは
マグネットローターに違いがある事を発見したよ。
点火タイミングを計るチップの長さに違いがある。
調べた結果、発電コイルであるステーターの極数による違いが
あるようだ。
旧型YBR(2006年式~2009年式)の直流CDI仕様は8極で、
チップ長は短い。
現行型は12極で2011年式無印YBRから採用されてる記憶がある。
チップ長は長い。
たぶん極数に対するローター内の磁石の配列や極数の差の関係で、
チップ長が違うんだろうけど、本当の所はどうなのか不明なのだ。
さて無印直流CDIに換装するメリットは何と言ってもTPSを使わ
ない回路のおかげで、ビッグキャブ化が簡単になる事。
そして、点火時期特性が高回転まで使える「5VL-10や5VL-11」
型CDIも使う事が可能。 これはかなりオイシイと思うよ。
マグネットローターのチップ長の影響に関しては、すでに現行
YBRやK型、中国版XTZ125Eで数名実証されてて好評だから
心配する事は無いと思う。
追記:2019年8月8日現在
この記事を参考に旧型YBR125Kのレストアをしていた
読者様がCDI変更を実施して正常に動作したとの事。
5VL-11型CDIの進角特性により、想像以上に高回転まで回ると
との感想を得た。
これでTPSに依存されないからビッグキャブ化も容易になるはずだ。
調子の乗って回しすぎて壊さないように願う。w
以上、長文であったが初期型YBR125KのCDI変更のお話でした。
*本記事中の図面等を営利目的で添付書類等にそのまま転載する事を
固くお断りします。
無償公開・情報共有による非正規輸入車の維持管理のお手伝いが
目的で、細かい図面を苦労しながら描いている事をご理解ください。
内容を元に独自に書き直す分には構いません。
もっと見やすい図面でも無償公開していただけるなら、お願いしたい
くらいです。w
追記をしたので再投稿です。
さすがに過走行ぎみになってるYBRのNG号なのか、ついにブレーキランプを点灯
させるためのフロントブレーキスイッチが壊れた。
もう何度も分解掃除などで延命させてたけれど、もう限界だから国産の部品で修理
する事にしたよ。
なお、クラッチ側のスイッチも端子交換などで修理可能だよ。
YB/YBR系は左右ともに同じスイッチ組み付け構造なのだ。
フロントストツプスイツチアセンブリ
現行セロー250用 フロントストツプスイツチアセンブリ 3C5-83980-00
ヤマハ車で同じスイッチ部なSR400やXT250Xに比べて一番安い1,285円(税込)
クラッチ側もセロー250用で スイッチ 3C5-82917-00 1,825円。
ニュートラル以外のギアでクラッチレバーを握ってもセルモーターが動作しない
事が起きてきた場合は断線・接触不良・外れかけ・凸部の摩耗など確認の上、
このアセンブリで修理すると良い。
コネクタは防水仕様。
このままではYBRに使えないのだ。
そもそもコネクタの形が違う。
端子自体も違う。
だから、セロースイッチの端子を110型メスに付け替える。
純正コネクタハウジングにすればYBRに使えるようになる。
後は、ブレーキレバー根元の穴に差し込んで、コネクタ配線を戻せば修理完了。
運行前点検を実行していたおかげで、整備不良と思わぬ事故を起こさなくて済んだ。
なお、単にスイッチが抜けやすくなってる不具合程度なら、こんな応急処置を
試みてみるのも良いと思う。
要は、抜け止めの爪をしっかり飛び出させる感じ。
金色の凸部の摩耗の場合は交換するほうが良い。
メインスイッチの修理の記事にて復活をとげて久しい。
残しておいた旧スイッチ部を分解整備してみようと思い立った。
はめ込み部分の爪から抜くために矢印箇所に精密ドライバーを差し込んで筒に隙間を
作ろうと作業してみたら・・・
今にも割れそうだったから断念した。
三爪構造の冶具でも作れば出来そうだが、そこまでして分解しなきゃならない事情でも
無いよね。
ホンダ車だともっと柔らかい樹脂なのでこの方法も可能だけど、YBRの場合はやめて
おいたほうが良さそうだった。
仕方ないから悪あがきで速乾性のパーツクリーナーで接点掃除を試みてみた。
うまい具合に接点に到達する穴が有ったのでシュッと吹いて鍵をカチャカチャと動かす
ことを数回繰り返して、垂れたパーツクリーナーの汚れが無くなる事を確認した。
本当は樹脂への攻撃性を心配してパーツクリーナーを使いたくないが背に腹は変えら
れない。
漬け込むわけでは無いので大丈夫だろう・・・
テスターで導通試験すると接触不良は収まった。
注意:もしもメインスイッチを車載状態でクリーニングする時は、必ず
バッテリーのマイナス端子配線を一旦外してから行ってください。
もしもスイッチ入り切りの時に火花が起きると、可燃性であるクリーナー
に着火して炎上しちゃうのだ。
これで臨時の方法による接触不良改善はできた。
手元に接点復活スプレーがあったので思いつきでほんの一吹きしておいた。
この方法も吹いた後で軽く接点を直接拭き掃除したいが、分解してないのでこのまま
様子見する事にした。
本来接点はこうした薬品を使わず直接拭き掃除するのが一番良いけれど、このような
製品が売られてるのは非分解でも復活する場合があるからである。
欠点はポリエーテル系の潤滑成分に埃が付着するとかえって汚くなる事があるので、
個人的にはあまり使いたくない。
パーツクリーナーだけで復活するなら無理に使う事もなかろう。
始動しようとメインスイッチを入れても動作しない時、何回か入り切りすると動作する程度
の劣化したメインスイッチは最初にして最後の悪あがきでパーツクリーナーを吹いてみる
のも手だ。
メインスイッチ新品交換が一番確実だけど、タンクキャップ、サイドカバー鍵も同時交換
しないと鍵が増えてしまうし、前出の方法でも結局スイッチを入手しなければならないので
一度試してみる価値はあると思うよ。
我がYBR125のメインスイッチがここ数週間調子悪くなってきた。
ONにしてもニュートラルランプが点灯せずエンジン始動もできないのが時々起きて、
そんな時はキーを二~三回入り切りしたりゆすってあげると回復する。
また路面の凹凸振動で一瞬エンジンがストールする症状も起きはじめていた。
内部の電気接点が接触不良を起こしだしてるのだ・・・
分解して接点を磨いてあげれば済むんだけど、実は予備にメインスイッチアッシーの
買い置きがあるんだなw
丸ごと取り替えれば楽なんだが、ちょっと困った事がある。
タオバオ輸入初心者の頃に良く確認しないで注文した結果、メインスイッチアッシーのみ
が来てたのだった。
鍵の関係でメインスイッチ・ガソリンタンクキャップ・サイドカバーキーの三種類のセット
購入でないと1本の鍵で共用できなくなるので不便なのさ。
接点掃除も面倒なので、とりあえず電気スイッチ部だけを予備品から剥ぎ取って入れ替
える方法に決めたよ。
メインキーとスイッチ部はビス4本外せば分離できる。
ここでうっかり乱暴に外すとバネやら部品がバラバラになってパズル状態になり、元に
戻す時に苦労する。
パーツカタログやサービスマニュアルでもメインキー内部の構造は記して無いので、
この手の作業は慎重に行うのがいい。
合体!
これで接点も新品になり、鍵は今までのように1本で済む。
分解ついでにハンドルロック機構など動く部分も掃除して薄くグリスを塗っておいた。
当然だけど接点不良は無くなって1発動作になったよ。
スイッチ部が新しくなったおかげなのか、カチカチ感が新車の時と同じになった気がする。
この手の故障は別にYBRだからとか中国製とか関係なく、入り切り動作の回数が多けれ
ば高級車であってもいつかは起きる。
機械的な電気接点の弱点でもあり、逆に故障の特定や修理が簡単だとも言える。
この記事の他にメインキーの抜き刺しでキーオン状態でキーが抜けてしまう
劣化が起きてしまった場合でも鍵部と接点部を分離し、用意した新品の鍵・
タンクキャップ・サイドカバーキーの3点セットの内、鍵部を挿げ替えて
修理し、配線は元のままなのが簡単だ。
タンクキャップとサイドカバーキーは新品と交換すれば良いだけ。
アマゾンで「YBR125 キーセット」と検索するとお手頃な値段で
3点セットが販売されているだろう。
突発オフ会のおかげで2013年式YBR125Eの電装系を観察できたから、13年式に装備されたギア
のシフトポジションインジケーターの配線について書いて見るよ。
ヘッドライトの中を探したら6Pコネクタがあり、これがシフトインジケーター専用の配線コネクタである事
が判明した。
一方はメインハーネスから、もう一方はメーター内のシフトインジケーターへと繋がってる。
実際にテスターで解析した結果、以下の回路になっていたよ。
回転運動するシフトドラムに付いているシフトスイッチが、各ギア位置でフレームアース(電源の-極)に
接続していた。
7セグメントのLED表示ユニット内はダイオードマトリックスか専用ICで変換表示してるんだろう。
N(ニュートラル)位置だけはシフトインジケーターとは別系統へ分かれて配線されている。
メインハーネスからの配線。
メーターユニットへの配線。
110型の平型端子を使った6ピンのコネクターで構成されていた。
配線色と各ピン位置は図の通りだったので、故障時の確認や改造時に参考になるだろう。
分岐改造用の中継配線を作りたい時は、
キタコ(KITACO)のコネクターセット 商品番号:0900-755-02003
を使えば入手が楽だと思うよ。
またエンジン型式がYBR125EとYB125SPは共通の1BKであるのは既に判明してるので、先行発
売されたYB125SPも同じ回路構成になってるはずだ。
この回路、なにか盆栽に使えないか?(^ω^ ≡ ^ω^)
【トップギアインジケーター】
トップギア5速の時だけ後付LEDがピカーっと点灯するように改造する案。
これでいちいちシフトインジケータを凝視しなくても視界に映るトップギアLEDで確認しやすくて、幻の6速
を探さなくて済むだろう。
もちろん接続位置を変えれば他のギアポジションでも可能だよ。
【教習所仕様車】
ちょっと回路を工夫すれば教習所車同様に第三者からギアポジションが分かるように改造可能だろう。
シフトインジケーター付であるCBF125を改造して125cc教習車として採用した教習所もあり、最初から
シフトスイッチが搭載された車種はこんな利用方法がある。
娘さんの13年式YBRに一時的に付けてシフトチェンジのアドバイスが
しやすいようにするお父さんライダーが現れるかも知れない…
【変色イカ釣り漁船ランプ】 !!Σ(゜□゜(゜□゜*)ナニーッ!?
さすがに電飾として通称・イカ釣り漁船LEDをYBRに付ける人はいないだろうが、5~6色分そろえて
車体のシフトスイッチ側に配線する方法。
ニュートラル位置では緑、変速するたびに色が変わりトップギアでやる気モードの赤なんて具合にw
(ノ∀`)アイタタタ・・・
ただし装飾とは言え燈火類の保安基準から逸脱する色もあるのであまり派手にしない方がいいだろうな。
とりあえず小さなLEDでエンジン裏を控えめに照らす程度が丁度いいかもしれない。
配線数が多くなるし、こんなアホ改造をやる人は居ないと思うけれど、もしも実行される人はネタと
して画像をぜひ公開してくださいw
以上、2013年式YB125Eのシフトポジションインジケーター回路の話でした。
「またつまらぬ妄想までしてしまった…」>(-_-;)
ハンさんからもう一つのリクエストが2013年式YBR125にUSBシガソケを接続する方法であった。
実際に13年式を目の前にして観察すると、以前のYBR系に見られなかった差異が見つかったよ。
メインスイッチのコネクター形状が3ピン+ギボシ1本に対してギボシ2本配線に変更されてた。
相変わらずメインスイッチ側の配線は太いけれど、既存のメインハーネス側は細い。
だがしかし、ギボシ式になったおかげで配線改造がやりやすくなったので歓迎すべき変更と言える。
もしかしたら同時期発売のYB125SPも同じ感じになってるかも?
実車確認してないので正直俺は断言できない・・・
改造配線案はこんな感じ。
既存の配線に新たに追加配線する方法で電流容量の強化も兼ねて居る。
この図でピンときたら半分は成功してるようなものだw
細い既存の配線のみに便乗すると、過負荷の条件が揃った時はこんな感じに配線が
発熱して焦げたり溶けたり炎上する場合がある。
この現象を逆手に利用してるのがフィラメント電球だったりニクロム電熱調理器だったり
安いニクロムヒーター型のハンダゴテだったりするんだな。
わざわざ配線を追加して許容電流を増してる理由はちゃんと有るのだ。
+極はヒューズボックスホルダーの空き端子を利用する。
田型コネクタの左上に追加配線をすればいい。
ヒューズを介してる回路なのでショートしても保護されるから好都合な場所。
使う端子は平型メスの250型。
爪があるのが条件なので購入時には注意してくだされ。
作業時はコネクタを外してからこのような爪の向きで装着する。
全ての配線が終わって確認したらコネクタをスタータリレーに装着する順番が安全だよ。
-極はバッテリーの-極端子に共締接続する。
圧着・丸端子の穴径5~6mmの物でOK。
こんな感じ。
我がブログの過去記事に色々作業方法を紹介したのでそちらも参考にどうぞ。
実際の配線するとなると、後で元に戻したり増設も考慮して、以下の割込接続配線を製作すると良い。
こんな感じの物を作ってメインスイッチとメインハーネス間のギボシ端子配線に割り込ませればいい。
ちょっと面倒ではあるけれど、この配線で行えばメインキーをONにした時だけUSBシガソケに通電
するので、駐車時にUSB回路の待機電力でバッテリーを消費すること無くバッテリーあがりの心配が
無い。
しかもリレーを介在させないので作りやすくて故障も少ない。
メインスイッチの配線が太い事を利用した配線案である。
毎度注意書きするけれど、これらの説明や図を見ても分からない人は手を出さないかお店に頼んで
くださいね。
オフ会でハンさんからリクエストがあったのがYBR125にハザードスイッチを付ける方法。
簡単で部品数が少なく、しかもできるだけ元に戻せるような改造となるとひと工夫は必要
である。
世の中便利な物があり、こんな3線式のハザード専用小型スイッチが売られている。
これを無印YBRのメーターユニットに埋め込んだユーザーも居たよ。
ハザードスイッチ 汎用 で検索すれば色々なショッピングサイトで見つかるだろう。
実はタオバオでも見かけるんだけど、わざわざ単品輸入するような物でもない。
この手の小型軽量安価な製品はなにかついでに輸入するのが賢い方法だと思うよ。
このスイッチの内部はこんな回路。
スイッチを押すと3本の線は全部導通する仕掛けになってる。
これをYBR125に使うなら以下の配線にすればいいわけだ。
左右同時に点滅するように配線する。
ライトケース内を覗きこんだ位置での配置で表現してみた。
前側ウインカーからの配線をたどるとギボシ端子があるので、そこへ割り込んで接続する。
ギボシ端子のオス・メスと配線を使って割り込み接続配線を新たに作って挿入すればいいし、もしも
なにかのトラブルやハザードスイッチの取り外しをする時でも簡単に元通りに戻せる。
ちょっと難しいのがウインカーリレーからの配線への接続。
これはウインカースイッチがある左スイッチボックスから配線をたどると青い6ピンコネクターがあるはず
だから、配線色茶/白帯を見つけて途中の絶縁外被を剥いて接続(圧着かハンダ付け)するか、110型
端子で新たに配線ごと圧着接続加工するしかない。
バーハンドルにそのまま固定できる2線式ハザードスイッチはこんな物もあるよ。
ただしもうひと工夫が必要になる。
ダイオードを2本追加することで実現できる。
ダイオードは耐電圧30V以上、耐電流2~3A以上あれば問題ないので整流用ショットキーダイオードを
探してくれば使えるよ。
これでうまく行けばハザード機能の完成。
ただし場合によってはウインカーリレーの点滅速度が早くなる場合もあるので、そんな時はLED・電球共用
の電子制御式・ICリレーへの交換も必要になるはず。
とりあえず机上での回路案で2013年式無印の配線色を元に描いてみたけれど、俺の2007年式YBR
でも同じ色構成だったから、まあどの年式でも可能だと思う。
実行される方はリレーの配線色などを再確認のうえで加工されてください。
これらの図でも分からない人は改造しない方が安全だよ。
YSPモデルの通称YBR125FIは欧州向けをYSPグループが日本に輸入した経緯があるけれど、
キャブレター仕様YBRと違ってサービスマニュアル等の情報があまり無くて、質問されても正直分からない
部分が多いんだな。
実車が目の前にあれば解析くらいはできるけど…
さて先日紹介した英国のブログでナポレオンさんが何気なくYSPモデルの前身であるYBR125EDという
フューエルインジェクションモデルの配線図を紹介してるのが目に止まった。
あった~~~(*´∀`*)
画像の語句「yamaha-ybr-125-electrical-system-wiring」を検索にかけてみたら、ソースの
フォーラムが簡単に見つかり、でっかいpng画像がいくつも公開されてたので一部をリサイズしてここに
紹介しておこうと思う。
2007年式EUモデルは外観が無印YBRと酷似してるが、諸元や電装関係はK型に似てるYSPモデル
と大して変わらないだろうから、FIモデルオーナーは手元に画像群を保存して印刷なりすれば何かの時に
きっと役立つだろう。
pngファイルは画像加工ソフトやペイントで一旦開いてからjpgファイルに変換保存すれば使いやすいかも
知れない。
FIの回路図。
画像をクリックして、でっかい画面で見てください。
配線色に関してはYSPモデルの実機が手元に無いので確証できないけれど、オーナー自身が各部を
観察しながら差異を見つければ問題ない。
配線図の線色を鵜呑みにせずに、必ず確認しながら検査・修理・改造を行う事をお勧めします。
電気的仕様1
電気的仕様2
これで大まかな電気的検査確認やバルブ交換などが容易になると思う。
原寸のファイルは「yamaha-ybr-125-electrical-system-wiring」で検索し、ご自分で探してください。
yamahaclub.comのフォーラムに書かれてますよ。
他にも機械的な諸元表もあるので手元に保存して損はないだろう。
この手の画像探しはスマホでチマチマ見てても見つかりにくいので、パソコンとネット環境で行う事もお勧め
します。
ちょっと図面とフォーラムのやりとりを見て気づいたのが14番のFI diagostic tool(OPTION)の記載で
ECU診断ツールの接続箇所が存在する事なんだけど、フォーラム内のやりとりでもECUをちょっといじったくらい
で大きな性能アップは期待できないから排気量の大きな車種に乗り変える事を薦めてる書き込みが見られた。
EUではECU設定変更用のサブコンピューターが売られてるが難易度や効果は不明。
以上、YSPモデルにも参考になるだろうYBR125EDの配線図の情報でした。
雨でつぶれた休日にネタをひとつ。
YBR125のヘッドライトを明るくしたいとH4バルブ仕様に改造する時に、カップラも含めてどう改造するか
悩む人が多いと思う。
日本の小・中・高校の理科や物理の授業で電気に関する内容をちゃんと理解してれば簡単だけど、忘れた
りしてるのがほとんどだろう。
そこで、市販の配線キットを流用してYBRに合った配線にする方法を紹介しよう。
小難しい回路図とか割愛して実例だけを書いてみるよ。
まず、入手できたのはこれ。
KITACOの商品コード:800-0600900 ヘッドライトソケット ホンダ用H-4バルブ対応。
これがよく店で見かけて入手しやすくて、しかも配線やらカップラまですべて揃ってるし安い。
だがしかし、ホンダ用なのでヤマハの配線とつじつまが合わない。
そこで端子の位置を入れ替えてヤマハ用に改造すればいいわけだ。
☆もしも入手できるならKITACO商品コード:800-0600910
ヘッドライトソケット ヤマハ 用H-4バルブ対応 が無改造・ポン付けで
使用可能。(読者情報から)
オス側のカップラを覗きこむとこんな感じに端子が見える。
端子には抜け止めロック用の爪があるので、精密ドライバーなどで下に押し下げながら配線を抜く。
もしも純正のライトレンズのバルブ爪受けを削ってH4化改造する時は、抜いた配線を前もって防水ゴム
キャップに通しておくと良い。
社外品のレンズキットの場合は各自工夫する。
ロック用爪を上にして配線の順番をこの画像に合わせればYBRに適合する。
抜いた端子の爪が寝てしまってロックがかかりにくいなら、爪をカッターの歯で少し起こして上げればいい。
H4カップラのメス側(バルブ側)との位置関係をこれにすれば、社外品のライトでも自作配線でもOKだ。
これでYBRのメインハーネスから来たカップラと上手く繋げることができる。
問題はメインハーネスやスイッチボックスの配線がけっこう細い事で、調子に乗って大電力バルブを使う
とたぶん配線が焦げるだろう。
強化配線改造でもしない限り、55/60Wが本当に上限ギリギリだと思った方がいい。
配線が無改造ならば45/45Wにとどめたいところだ。
俺の経験からすると確かにH4 55/60W化すると明るくなるけれど純正レンズではマツシマの35/35W
H4BSハロゲンとさほど変わらない印象であった。
ライト改造後の明るさ比較
やはりレンズ自体を変えて配光を改善しないかぎり、明るく見やすくなると思えない。
YBR125のヘッドライト配光を改善する
どうせやるならレンズも含めていっきに変えたほうがいいと思う。
また、H4化が極めて楽なGN125のレンズが流用可能であるが、残念ながら配光に関しての記述を
書いたブログが皆無なので、どなたか人柱になって公開していただければいいかな。
まあ、GN純正のライトとバルブでも特に配光に関して気になるという話は出て無いから、たぶん大丈夫
なんだろう。
YBRのオーナー達の中で社外品の180Φレンズを使った例はいくつか見られるので、値段も考りょすると
それでもいいと思うし、配光の評判も悪くなかったと記憶している。
YBR125は今や老若男女問わず通勤通学の足、ファーストバイクとして、ベテランライダーの
サブバイクとしてやっと普及した感じがあるよね。
ただ、冬季になるとあまり乗る機会が無いのか数週間不動状態になってしまって、いざエンジンを
かけようと思ってもバッテリが弱くなり、かかりにくい状況もあちこちのブログや呟きで見かける。
YBRに限らずどんなバイクでも起きるものだ。
我がYBR125は一応電装系の健康管理を遂行してる。
簡単なのはバッテリ電圧を計る程度だけど、時々気が向いたら「暗電流」の有無を確認してる。
暗電流とはメインスイッチがオフの状態でも電気が流れてるかもしれない状態で、待機電力
とも呼ばれて、不動でも勝手にバッテリーを消費する厄介な存在だ。
YBR125系は実に単純明快な電装回路なので、回路上では暗電流は発生しないはずなんだけど、
不幸にして漏電や追加配線、改造やレギュレーターの不良などで起きる場合がある。
魔の11年式とはなんだ? の項でも説明したような事も個体によっては起こってる場合もある。
11年式の見分け方はこのタンクデザインで判断するか実際の配線を確認されてください。
銘板の製造年だとモデル年式と一致しないので判断が難しい。
YBRに限らず冬季になってバッテリー上がりや始動困難の話題が多いバイク界だけど、
意外と御自分のバイクの暗電流の有無や程度を把握してるオーナーは少ない。
そこで、ちょっと暗電流の測定方法を紹介してみるよ。
どんなバイクでも応用できる方法だよ。
まず直流電流測定機能がある回路テスター(デジタルマルチメーター)を用意する。
プロでもなければ特価680円~3,000円程度の物で十分だ。
俺も随分昔に買った激安テスターがあるので、久しぶりに内蔵電池を入れ替えて使ってみた。
小難しい話をすっ飛ばして、YBRで実際の測定方法を紹介しよう。
テスターの測定値が「電流が流れていない状態」であれば「暗電流は発生していない」
「数ミリA以上、具体的な数値を示していれば影響する暗電流は発生している」と思っていい。
まず、車体のメインスイッチは必ずオフ状態にする。
キーを抜いておけばいいよ。
左サイドカバーを外してバッテリーのマイナス端子(左側)のボルトを抜き、配線端子を分離させる。
ボルトは紛失しないように仮止めしておけば良い。
テスターリード棒の「赤」を外した配線端子へ、「黒」をバッテリーのマイナス端子に接続する。
ワニ口クリップ型のリード線を別に用意すると捗るけれど、手で当てても構わない。
ここは感電する事が無いのだ。w
安価なテスターでも電流レンジが切り替えられる。
まずは測定可能最大値200mA(0.2A)レンジで測定。
表示はゼロを示し、暗電流は発生してない。
レンジを20mA(0.02A)に変えてみる。
微小な電流はレンジを徐々に低く切り替えて測定するのだ。
まだゼロにまま。
さらに2000μA(0.002A)で測定。
単位は学校で習ったとおりだから2000μAは2mAでもある。
またまたゼロだ。
最後にレンジ200μA(0.0002A)で測定。
まったく流れていない。
つまり俺のYBRは暗電流が存在しないのだ。
これで放置期間が長くてもバッテリーの自己放電のみで徐々に弱くなる事が分かったから、維持管理の
参考にできる。
また、漏電やレギュレーターの故障などもなさそうだ。
極たまに測定値の単位を読み間違え、例えば30mAの暗電流があるにもかかわらず30μAだと
勘違いして安心してしまう人が居るらしいけど、30mAは長期間では必ず影響するくらいの暗電
流である。
テスターの使い方と共に単位の概念も再勉強すると良いだろう。
不幸にして暗電流が存在してるのなら、メインスイッチまでのどこかで何かが待機電力として
消費してるわけだ。
例えば後付のUSBシガソケ、イモビライザー等の盗難防止装置やHID制御ユニット、コンデンサー
チューンを配線してる場合はそれらが原因になる時がある。
イモビライザーはその機能上仕方ないけれど、他は配線ルートを検討しなおす必要がある。
コンデンサーチューンは低品質なコンデンサーの漏れ電流はバカに出来ない。
極稀にレクチファイヤレギュレータの故障で暗電流が発生する場合もあるが、レクチファイヤレギュレー
タのコネクタを抜いてみて電流が流れなくなれば故障または魔の11年式不具合配線と判断できる。
なお、年式によっては俺も把握しきれてないから、YBR125KやKG、FIやYB125SP等も
油断せずに一度は測定してみるといいだろう。
特にこの寒い季節に数日乗らなかっただけでセルスタートが弱くなったりしてたら、充電も大切だけど
暗電流の有無にも注意するといいと思うよ。
測定が終わったらバッテリー端子を元に戻せば検査終了。
回路テスターはどんなバイクにも使える便利な道具なので、安物でも構わないから一個買い置きして
おくといいよ。
なお、電流測定のためにテスターリードの位置を電流測定位置に差し替えるモデルは、必ず通常の電圧
測定位置に戻す事。
ついでにバッテリー電圧でも測定するかと電流測定位置のままリード棒をバッテリーに当てるとテスター
内部でショートしてテスターが故障するか運が良ければテスター内部の保護ヒューズが切れる。
測定モードを電流から電圧に切替えなければ同様な故障が起きる場合もある。
電流と電圧の違いと測定方法をちゃんと理解しておかないと余計なトラブルが起きるので、詳しくは
テスターの説明書で。
さて、暗電流問題がない事が分かったので今日もちょっと散歩ツーリングしてきた。
わき道に入ると雪国だった。
「YBRは雪上車!」 嘘です。
雪ネタも飽きたので世界検索して見つけた故障例をひとつ。
気軽な分解が不可能なYBR125のCDIユニットの中身が分かる画像を見つけた。
よく見ると焼けただれてるw
この故障の原因は・・・
・レクチファイヤーレギュレーターが故障
・おかげで電圧制御不能になった
・それなのに直さなかった結果、高回転で過電圧が発生してCDIが焼き切れた
さて、レクチファイヤーレギュレーターが故障する主な原因は、寿命が尽きたバッテリーを使い続けたり
バッテリーレスに改造することによって、本来バッテリーが受け持つ“ダム湖”のような機能が失われて、
レクチファイヤーレギュレーターが電源供給の役目を一手に引き受けた結果、オーバーロードを起こして
故障するパターン。
バッテリーがヘタって瀕死状態にもかかわらず押しがけやキックスターターでごまかし続けたり、
どうせならバッテリーレスに改造しちゃえとバッテリー代わりにコンデンサーで済ませると起きやすい。
過電圧モードの故障症状の代表例は
・ヘッドライトやメーター照明、テールランプが短期間で何度も切れる。
・エンジン回転を上げないと安定しない。
・エンジン回転の上下に比例して照明類の明るさが変化する
・テスターでバッテリー電圧を計ると高回転で16V以上の電圧になる
こんな感じ。
そのまま使い続けると今度はCDIが画像のように焼けてしまうのだ。
レクチファイヤーレギュレーターとCDIが壊れると俺の故障例よりも致命的で、出先で起きたらレッカーするか
押して帰らなくてはならず、しかもお店に修理を依頼すると部品代だけでも高額になるだろう。
弱ったバッテリーはさっさと充電してみて、それでもまた弱くなったら寿命なので
新品交換した方が得策だね。
雪で引きこもりだから、宿題にしてたYBR125のCDIユニット用コネクタの調査結果を報告するよ。
ただし、キャブレターにTPSが付いてる年式の旧型YBR125K・KGはこれから書くコネクタの種類
ではなさそうなのであしからず。(該当車は各自、御自分で調査対応しておくれ)
エンスト騒動でわかるようにCDIコネクタは乱暴に扱うと内部の部品折れを起こす可能性があるので
外す時は以下の手順で慎重に。
ロック機構の解除は親指で絵のように押さえつつ真っ直ぐに引き抜く。
CDI側のコネクタはこんな姿。
さて、この形を参考にしてネットで画像検索しまくってみたけどなかなか見つからない。
やっと見つけたのが古河電工の資料だ。
これが手がかりになるだろうと…
CDI側は分解修理不可能なので無視して、ハーネス側のコネクタに注目しよう。
まずはリテーナーを外す。
特にロック機構もないハメ込み構造なので、精密ドライバーか先曲がりピックで手前へ抜けばいい。
防水コネクタはけっこう複雑な構造をしてるよね。
端子はロック機構を解除しながら引き抜く。
ベロを折れない程度に少し押し上げて線を引っ張れば抜けるはずだ。
ロック機構側はこんな構造。
窓みたいな部分がロックのベロが引っかかる溝だよ。
圧着側はこんな構造。
被覆にかぶさったシリコンラバーの栓が防水効果を生むみたいだ。
さて、確認のために前出の古河電工の資料を見てみると…
あれーーーーー? 形がちがうぞーーーー??
まあ、YBRのコネクタが必ずしも古河電工製とは限らないのでこんな事もあるだろうが、どうしよう?w
幸い、検索で引っかかった配線コムに色々な種類が分かりやすく掲載されてたので、
探しまくってみた。
どうやら住友電装の端子に酷似してる。
現物を採寸ると、この端子のようだ。
古河電工と住友電装を比較してみると・・・
たぶんロック機構に当たる部分の位置や寸法、その他の外寸のおかげで絶妙な互換性があるみたい。
YBR純正では住友電装と同形の形状を採用してるけれど、ハウジング(カプラー)は古河電工の形という
実に不思議な仕様だと言う事が分かったよ。
肝心の端子が分かったのはいいけど、補修用に購入するとなったらどちらを選ぶべきか?
・カプラに合わせて古河電工。
・YBRの仕様に合わせて住友電装。
・どうせなら失敗も含めて予備用に両方。
俺なら両方を10本ずつ買うだろうな。(それぞれ4回まで失敗できるしw)
色々調査して判明したのは、この手の端子は一般小売する店がほとんど無くて、業者向けの自動機用
リール巻き(1000本とか)があるくらいだが、配線コムは小売通販してくれるありがたい業者だ。
[リンク集]
・配線コム(カプラー・コネクタ・ハウジング内参照・090防水を探す)
・古河090型RFW【防水】シリーズメス端子/F090WP-RFW (カップラに準拠)
・090型住友HM/MT/HWシリーズ防水カプラ用メス端子 (YBR仕様)
・6P【防水】黒色メス端子側カプラーキットRFWシリーズF090WP-RFW/6P090WPK-FERFW-BK-F
(カプラも破損した時に)
これらの他にもヘッドライトのH4化改造やYBRの他のコネクタの端子やカプラの補修や改造用に色々
探す事ができるので、俺もこれから配線コムを大いに利用しようと思う。
[実車試験]
やっと動作確認がとれたCDI・IGコイル・点火プラグの3点セット。
車体に戻して自転車ダイナモをピックアップコイルの中継コネクタにつなげて試験してみた。
プラグに火花が飛ぶ事を期待してローラーを回したら…
「火花はどこ?私はだれ?」 まだダメだぁ~~~/(^o^)\
仕方ないから各部の配線をテスタでもう一度導通試験する…つながってる…なんで?
CDIのコネクタをじっくり観察しながら色々考えてみた。
まさか、中の端子が異常なのでは?
いや、導通試験してるのでそんな事は無いはず…だけど、一応まだ見ぬ端子自体も外して観察してみよう。
初めて分解する防水型コネクタ。
やっと端子ロック機構の場所がわかって解除しながら端子を抜いてみたところ…
なにかポロリと落ちたよ?
あ、これは接触をうながす接片ではないか?・・・分かった、きっとこれだ!!
この手の端子は構造的にこんな感じで端子の赤い部分が互いに接触してるけれど、接片が折れてしま
うとオス端子が宙ぶらりんになりがちで、振動等の条件で未接触状態になる場合がある。
コネクタを接合した状態での導通試験はCDI側の代わりのコネクタ治具でも作らないと分からない。
[端子の修正]
どうしよう?特殊コネクタなので端子の入手も大変だ…
仕方ないから応急処置でラジオペンチで少しだけ幅を狭めてCDI側へ差し込み確認し、機械的に
抵抗を感じる程度の接触が起きるようにしてみた。
1箇所ずつ丁寧に作業し、全6箇所に処置をする。
CDIに“できるだけ真っ直ぐ”コネクタを差し込み、再び自転車ダイナモで火花チェックをしてみる。
ヽ(´ー`)ノ .:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。.:* 火花でた~~~
これでメインワイヤーハーネスも含めてピックアップコイル以後の点火回路はすべて大丈夫。
半信半疑でピックアップコイルを接続してセルモーターを回してみた。
「火花!出た!火花出た!得意技!火花出た!火花!これ!火花出たよ~!(`・ω・´)ゝ敬礼! 」
俺は限界だと思ってた。w
さっそくプラグをエンジンに付けて再びセルモーターを回してみると…
*゜゜・*:.。..。.:*・゜(゜∀゜)゜・*:.。. .。.:*・゜゜・1発でエンジンかかったぞ~~~~
長かった・・・本当にここまでの道のりは長かったw
[ピックアップコイルの動作観察]
アイドリングは安定してるし吹け上がりも良好。
だがピックアップコイルの抵抗値が規定外で10Ω低かったのが気になるから、ちょっと動作時の信号でも
テスターで見てみる事にした。
急いでピックアップコイルのコネクタに割り込む中継分岐配線を作ってエンジンを回しながら測定。
アイドリング時1200回転は約0.4Vだがテスターでパルス性脈流の電圧を正確に計る事は出来ない。
点火してるので実際の波形はCDIが感知するくらいの電圧は発生してるから、単にテスターの表示速度が
追いついていないだけだ。
3000回転では0.9Vの表示でしきい値は超えてるように見える。
これも正弦波ではないパルス波形だから当てに出来ないけど、回転が上がるとピックアップコイルの発電
電圧も比例して上がるので、もしもオシロスコープで波形を見たらもっと高い電圧であろう。
やはりピックアップコイルはテスターで測定検査できるのが静特性の抵抗値くらいで、動特性である電圧
や周期はオシロスコープでないとダメなんだ。
この手の測定は理論で分かってるけれど実際に体験してみると理解が深まる。
ただし正確な測定ができなくても無駄な行為とは言えず、見かけ上の測定結果は今後本当にピックアップ
コイルに異常が起きた時には、良否の参考に使えるので点火系配線図に記入して保存しておこう。
ご老体バッテリーも満充電してたので車体に戻してみると元気に始動し、バッテリーも完全無罪であった。
[試走]
やっとエンジンがかかったので一応修理道具を積んで試走に出かけてみる。
とりあえず、エンジンが止まった思い出の場所で休憩。
ここは戦国時代の合戦場跡で、怨念でまたトラブルが起きるかも?とビクビクしながら再スタートしてみたけど、
ちゃんとエンジンはかかった。
振動による再発の検査のために、このまま近くの短い未舗装林道を走ってみた。
特に問題も起きずに峠に到着。
[考察]
結局、ピックアップコイル、CDI、IGコイル、点火プラグ、配線は無罪で“コネクタ端子の接片折れ”
による接触不良がエンストの原因だったYBR号。
なんでCDIのコネクタ端子の接片が折れたのか考えてみたが、思い当たる節を羅列すると、
・予備用に入手した中古CDIの動作確認で抜き差しした事があり、固かったのでグリグリと
こじりながら抜いた記憶がある。
・キルスイッチ改造でも抜き差ししてる。
・強化配線改造でも1回抜き差ししてる。
・端子の材質は意外と硬く、繰り返しストレスで接片に亀裂が生じて破断しやすい可能性があり、
長年の振動で致命傷に至ったか?
・日頃の行いが悪い。
たぶん原因は最初と最後だろうw
今回のエンコに関しては完全に俺の作業ミスが原因で、油断して乱暴に
コネクタの抜き差しを行ってたのが悪かった。
みなさんは御自分のYBRでも起きないかと心配されるだろうが、CDIコネクタを触らなければ起きないと思う。
10万キロ越えYBR,XTZの整備や改造例でもCDIの話は出てこなかったので、触らぬCDIに祟りなし。
もしも配線改造などで抜き差しする時は“固くてもできるだけ真っ直ぐに抜き差しして、不必要に何回も
行わない事”でトラブルを防ぐ事ができるだろう。
もしもピックアップコイルが故障であったら中国の春節(旧正月)休暇によって部品の発注ができずに3月まで寝て
待つはめになるところだった。
幸い、CDIコネクタに関しては規格品の端子が使われてるから、これから調査して型番を探し出して国内通販で
補修用を購入しておこうと思う。
[ピックアップコイル代用の試験治具・自転車ダイナモ]
これが成功すれば色々な車種にも応用できるし、手に入りやすいってところがいいね。
試験回路は前出のこれでかまわない。
[点火系チェックの実体配線]
そして実際に組んでみたのがこれ。
本当に回路図みたいな配置になった。
ダイナモの配線はライト端子と固定ボルト間の2本。
★この写真中の配線色は正しくは逆です。端子止めが白(+)ボルト止めが(-)。
動作試験が終わったらまた自転車に戻そう…
CDIのコネクタは防水仕様の特殊な物だけど、試験程度だから配線は普通の110型端子を圧着し、
熱収縮チューブを被せて隣同士の短絡を防ぐ。
110型・平型メス端子はそこらの車・バイク用品店で見かけるよ。
実際のコネクタ端子は規格違いで少し細いけれどこれで問題ない。
CDIのコネクタ近影はこんな感じ。
それぞれの端子に差し込むが、間違えて接続するとCDIが壊れますよ。
IGコイルは平型メスの250型かファストン端子で接続。
もちろん接地側はM6の適当なビス・ナットで固定すればいい。
点火プラグの接地側は手持ちの大型クリップを使ってみた。
配線の被覆を長く剥いてネジ部にグルグル巻きつけても構わない。
早速バッテリーを接続してダイナモのローラーをクルクル回してみると…
たまや~~~~、火花が飛んだ!!( ´ ▽ ` )ノ
狙い通りにCDI・IGコイル・点火プラグの3点セットの試験ができたよ。
なにが嬉しいって、これらの部品に故障が無かった事よりも、自転車ダイナモがピックアップコイル
の代わりに擬似信号として使える事が実証できた事だw
エンジンのローターを回さなくても点火系のテストができますよ、これ。
でも、まだ解決してない件・・・
原因が配線かピックアップコイルか、あるいは両方と言う可能性が残った・・・・
幸いこの検証のおかげでCDI・IGコイル・点火プラグは無罪で、自転車ダイナモがピックアップコイルの
代わりになると分かったから、動かぬ実車に接続してみれば配線確認が1発でできる。 つづく
YBRの突然の電装系故障であたふたしてる雷太です。
点火に関する故障は筋道を立てて検証しないと再発する可能性があるので、本格的に各部の確認を
する事にした。
一応サービスマニュアルの記述にしたがって確認を進めてみる。
[IG(イグニッション)コイルの検査]
以前、車体実装で動作確認はしてるけど念のために。
1次側の抵抗値の規定値0.32~0.48Ωに対して測定結果は0.4Ωで正常。
ねじ込み式であるプラグキャップをいったん外して2次側の測定。
規定値5.66~8.52kΩに対して測定結果は7.63kΩで正常。
プラグキャップも測定。
ノイズ制限用の抵抗器が内蔵されてて、規定値4.0~6.0kΩに対して測定結果は4.9kΩで正常。
これらの測定条件は常温20度における静特性なので、動作状態で温度上昇などを伴う動特性ではない
から、ここで安心して実装しても時間が経つうちに不具合が起きる場合があるのでやっかいだ。
とりあえずIGコイルの基本検査は合格。
[ピックアップコイルの検査]
規定値248~372Ωに対して測定結果が238.3Ωで不合格。!!Σ(゜□゜(゜□゜*)ナニーッ!!
さて、この10Ω差がどういう意味なのか…テスターの測定誤差?、コイル自体の不良?
微妙な値なので一応クランキングしてパルス信号発生電圧を測定してみる。
テスターの測定性能で不安定な表示になるがホールド機能で固定してみたら0.198V。
CDIの内部回路は半導体で構成されてるので、トリガーとなる入力信号はしきい値0.6~1V以上でないと
動作しないはず。
明らかに電圧不足である。
だが、ローターの回転速度の関係でオシロスコープで測らないと正確な波形や波高値は分からない。
周期が不安定な信号はテスターでは判断しにくいのだ。
どうしよう?wヽ(´A`)ノ
コイルの抵抗値が10Ω低い事から巻線の重ね巻き部分で絶縁破壊を起こしててレアショート(短絡)
が起きてる可能性がある。
巻線が短絡するとあたかも巻数が減ったようになり、結果的に発生電圧も下がるからクランキング時
の電圧測定結果の低さに現れてるのかもしれない。
ただ、早合点して決め付けるのも危険だから一応CDIも検査したいところ。
ところがサービスマニュアルにはCDIの検査方法は記述されていない。
点火プラグ・プラグキャップ・IGコイル・ピックアップコイル・配線と電源の5項目が正常な場合は
CDIを交換してみろという指示だけなんだな。w
CDIの検査は正確に行うには難しい部品だから、メンテサービス業向けには当然の作業指示だと思う。
だがしかし、転んでもただじゃ起きない俺。( ̄ー ̄)
ここはひとつ、簡易的なCDI検査でもしてみるかとピックアップコイルのタイミング信号の代わりになる物
でも考えなければならない。
ネットを徘徊しても周期まで変えられる本格的な物など自作CDI関連でしか見つからず、バイク屋さんの
メカニックさんもいろいろ苦労してるようだ。
電気・電子専攻の学生ならついついPICで擬似正弦波信号でも発生させたり、オペアンプとバッファーで
正弦波を作ってみたり、原始的にコイルと磁石と回転機構でも構成してみたり。いろいろアイディアが浮か
ぶだろうが、身近にいいものが有るんだ。
(´・∀・`)つ【AC100Vコンセント】
要は1V~10V程度の交流波形があれば良くてトリガー電流はせいぜい20mA程度なので、こんな回路を
考えてみた。
降圧トランスはジャンクの1.5~6V程度のACアダプタでも入手して分解してトランスを使い、一応
安全のために電流制限抵抗でも付けておけばいい。
家庭用AC電源コンセントは西が60Hz、東が50Hzの周期なので換算で60を掛けた値が回転数に
相当する。
3600RPMや3000RPMなんか実に都合が良いではないか。
と、思ったけれど、これはダメだ。
持ち運びしても都合の良いACコンセントがそこらに有るとは限らないので室内限定の治具だ。
無い頭を必死に絞る…脳みそがこぼれた(´ρ`)
・交流が発生する
・電圧はまあ2V~5Vあればいいか
・火花の発生を確認したいだけなのでキレイな連続周期でなくても構わない
・CDIの進角動作確認までする必要ないので可変周期回路は必要ない
なにかいいものはないかな~~? ・・・・・・・・ あった!
(´∀`)つ【自転車のダイナモ】
★写真中の配線色・赤と白は逆が正しい。
指でローラーをクルクル回せば希望の信号が発生するし、持ち運びもできるし、どこのご家庭でも1個は
自転車に付いてるだろうw
さっそく外して測定してみると、希望通りの交流信号が簡単に手に入った。
そしてCDIユニットの簡易動作確認回路はこんな感じになる。
これならどこでも作業できるしCDIとIGコイルと点火プラグが確実に働けば、残りは配線とピックアップコ
イルだけ。
実際に簡易動作確認回路を実行してみた・・・・つづく