わたしたちが神を愛し、その掟を守るときはいつも、
神の子供たちを愛します。
「ヨハネの手紙一」 / 5章 2節 新約聖書 新共同訳
人は一切れのパンではなく
愛に、小さなほほえみに
飢えているのです。
だれからも受け入れられず
だれからも愛されず
必要とされないという悲しみ
これこそほんとうの飢えです。
愛を与え
愛を受けることを知らない人は
貧しい人のなかでも もっとも貧しい人です。
マザーテレサ
(マザーテレサ『愛のことば』より)
▲ACL(アジアチャンピオンズリーグ) に優勝したこともある
名門城南一和。( 決勝が行なわれた国立競技場の様子)
2010年11月13日 東京
写真はJリーグ公式ホームページより。
※なお、この年の年末は、トヨタカップに出場した。
(FIFAクラブワールドカップ出場)
★ACLも制した名門・城南一和がまさかの消滅か?
クラブの資金源・統一教会が持っていた大きすぎる影響力
◆フットボールチャンネル 9月4日 12時35分配信
■統一教会に支えられていたクラブ・城南一和
「城南が“安山FC”として新しく出発する」
8月23日に韓国の『イルガン・スポーツ』が報じた城南一和に関する報道は、韓国サッカー界に大きな衝撃を与えた。城南一和と言えば、Kリーグ最多7回のリーグ優勝、2010年ACL制覇、2010年FIFAクラブワールドカップ4位を誇る、Kリーグ屈指の名門クラブだ。そんな伝統あるクラブが、母体企業である統一グループの財政支援の打ち切りによって、今シーズンで消滅するという。
そもそも城南一和は、リーグで一番安定した財政状態のクラブだった。2001年からリーグ3連覇を達成した当時は、豊富な資金力でスター選手を次々と獲得し、“レアル城南”とまで言われていた。
その資金源は、サッカー好きで有名だった宗教団体・統一教会の教組・文鮮明だ。彼は80年代末、同クラブの創設をリードし、その後も多くの投資でクラブを牽引した。チームが優勝したときは自ら激励に訪れ、現金でボーナスを渡すこともあったという。城南一和は、まさに“文鮮明あってのクラブ”だったわけだ。
クラブと教会の関係はというと、資金の支援以外は、統一教会とクラブに宗教的な関係はなかったとされている。ただ、キリスト教団体からホームゲームのたびに反対デモを受け、専用競技場とクラブハウスの建設が白紙化するなどの損失を受けた事実もあった。
▲浦和レッズと城南一和との対戦。
ACLの準決勝でPKで勝利した時の様子。
(浦和レッズがACL決勝進出へ )
※2007年10月24日 埼玉スタジアム2002にて
■大きな痛手だった文鮮明の死去
クラブ創設以降、手厚い支援を行ってきた文鮮明だが、昨年9月に他界。城南一和は、唯一無二の後援者を失ったことになる。以前からクラブの支援に消極的だった教団や傘下企業は、今年も例年と変わらない150億ウォンとも言われる財政支援を行ったが、同時に最後通告をしたという。
この支援の打ち切りは、予想されていたことだった。というのも、昨年、統一グループのスポーツマーケティングを担う統一スポーツは、女子サッカークラブの忠南一和を解散させており、城南一和も文鮮明亡き後の運営を疑問視され続けていたからだ。
最後通告を受けたクラブ首脳陣は、今年頭からクラブを買収してくれる企業や自治体を探したが、年間100億ウォンを超える運営費をまかなえる団体は見つけられず。城南一和を城南市民クラブに変えて、城南市への受け入れも検討したが、同市の結論は「買収は難しい」というものだった。
現在、市民クラブとしての受け入れを検討しているのは安山市だ。同市は、ソウル近郊の城南市から西に40キロほど離れた人口75万人ほどの都市で、最新設備を備えた総合スタジアムもある。ただし、公式な発表は何一つ出されていない。
※一和の主力商品の高麗人参 (写真)
※普通に空港や駅の売店で買うことができる。
■簡単にはいかない再結成
安山市関係者は韓国メディアに、「城南一和を安山市民クラブに変えようと動いていることは事実だ。しかし、メインスポンサーが確保できておらず、市民クラブとしての再結成を宣言することは、まだ早い」と、複雑な現状を明かした。
いずれにせよ、城南市からの移転、統一教会系の企業・一和からの支援打ち切りは確実で、「城南」や「一和」と冠するクラブの消滅は避けられそうにない。
地元ファンからすれば、14年間支持してきたチームが一瞬でなくなるという悲劇を受けたことになる。サポーターたちは8月23日に一和のチョン・チョルス事務局長と面談し、イ・ジェミョン城南市長には嘆願書を送った。
8月24日の『スポーツ朝鮮』は、「城南一和がなくなるというのは、私の人生の一番大切なものがなくなるということ」「財政が苦しく、救済策が必要な状況は頭では理解できる。しかし、心情としては受け入れられない」と嘆く、熱狂的なサポーターの声を紹介した。
彼らからすれば、安山市の市民クラブになることは、「移転」ではなく「売却、買収」だという。
■Kリーグ全体に悪影響を及ぼす可能性も
そんな城南一和の今後を知るために韓国の記者に直撃した。話を聞いたのは、『イルガン・スポーツ』のソン・ジフン記者だ。城南一和の事情に詳しいソン記者は、安山市の買収のリミットについてこう話す。
「数日前に安山市の市長に電話したところ、『9月中に結論を出す』と話していました。安山市は9月いっぱい検討を重ね、メインスポンサーの確保などの問題をクリアできれば買収するし、できなければ買収を放棄するという立場です。
現在、安山市以外に買収を検討しているところはないため、9月中に安山市の買収が決まらない場合、城南一和は完全になくなると考えていいと思います」
また、城南一和の問題は、サッカー界全体への影響も少なくない。韓国のあるメディアは、「より大きな問題は、城南の事態が連鎖反応を起こす可能性があるということ。現在、プロサッカークラブは支援の減少と解散の危機にさらされている。
全南と浦項の2チームを支援しているポスコは、外国人株主から支援の縮小を要求されており、チームの合併の可能性もある」と、クラブ消滅の“連鎖”を危惧した。
一方で、「城南一和の状況は厳しいが、彼らのケースはKリーグの新しい可能性、そして今後の予習となり、模範解答を作る機会でもある」との見方もされている。
プロ野球やゴルフに比べて、投資価値が低いと見られているKリーグ。城南一和をめぐる9月いっぱいの動向は、リーグ全体のあり方を左右することになるかもしれない。
呉承鍋
http://www.footballchannel.jp/2013/09/04/post8541/
▲故文鮮明総裁(写真左から4人目) と金日成主席(写真中央)
1991年12月
写真の左から3人目は、
統一グループで韓国の三大新聞の一つだった
日刊紙の世界日報社長 朴普熈氏(パクポウヒ (米国籍))
★米メディア進出・北朝鮮投資…死去の文鮮明氏
◆読売新聞2012年9月3日
【ソウル=門間順平】
韓国で3日死去した世界基督教統一神霊協会(統一教会)創始者の文鮮明(ムンソンミョン)氏は、米メディア界進出や北朝鮮への積極投資などでも注目を集めた。 統一教会は反共志向が強く、文氏は1968年に「国際勝共連合」を設立。一方で南北統一も目標に掲げ、北朝鮮に投資してきた。2002年に南西部・南浦(ナムポ)市に完工した「平和自動車」組み立て工場は南北合弁事業の成功例とされる。
▲1980年代 街頭宣伝車で、旧ソ連の脅威 (反ソ反共)と
スパイ防止法制定を訴える「国際勝共連合」の会員 (資料画像)