空の鳥をよく見なさい。
種も蒔かず、刈り入れもせず、
倉に納めもしない。
だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。
あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。
「マタイによる福音書」 / 6章 26節
新約聖書 新共同訳
あなたが神様の名を
呼んだ時から
神様とあなたの間には
親と子の絆が結ばれます。
たった一人で
孤独の道を歩く時も、
大勢の人々の中で
幸せに生きる時も、
すべてが親なる神様と
一緒なのです。
★<雑誌「ビッグイシュー」>無気力救った光明…創刊10年
◆毎日新聞 2013年9月10日 15時0分配信
▲駅前の歩道でビッグイシューを売る井上一博さん
=奈良市学園北で2013年9月9日、山田尚弘撮影
自立を目指すホームレスらが都市部の駅前などで販売する雑誌「ビッグイシュー日本版」が今月11日、創刊10周年を迎える。大阪で生まれ、現在は全国15都道府県で販売されている。売り上げの一部が収入になるシステムで、これまで販売に携わった計約1500人のうち、164人が定職に就くなど自立した。出版する「ビッグイシュー日本」(大阪市北区)を運営する佐野章二さん(71)は「働く機会を与える方法で支援する仕組みが、社会に認められた」と笑みを浮かべた。【高橋隆輔】
「この仕事の存在は、地獄に垂れた一筋の糸のようだった」。今月9日、奈良市の近鉄学園前駅前で、茶褐色に日焼けして最新号を売る井上一博さん(50)は振り返った。
大阪府豊中市出身。約10年前、母親の介護を理由に長年勤めたパン工場を辞めた。半年後に母親が亡くなると、貯金や生命保険の積立金を取り崩して浪費を繰り返した。「無気力になり、何もかもどうでもよくなった」。2010年夏、大阪市内の公園で路上生活を始めた。
日々の食事にも困っていたこの頃、購読経験のあったビッグイシューの存在を思い出した。35円の所持金から10円玉を取り出し、公衆電話で出版社に連絡を入れた。11年2月に始めた当初は豊中市の阪急豊中駅などで売っていたが、昨年8月からは「自分を救ってくれたビッグイシューを広めたい」と思い、当時販売されていなかった奈良県に移った。
定価は1部300円で、収入はうち160円。連日午前9時から12時間駅前に立ち、長期出張中の発刊分をわざわざまとめ買いに訪れる常連客もできた。今も路上で暮らすが、貯金が少したまり、井上さんは「仕事に自信が持てるようになった」と胸を張る。将来的には、「販売空白県」の四国などで部数拡大に役立ちたいとの夢も抱いている。
英国で生まれたビッグイシューの日本版は、03年創刊。書店を通さない販売方法で毎月2回発行され、累計販売数は約575万部。約8億円がホームレスらの収入になった。俳優のレオナルド・ディカプリオさんら著名人がボランティアで表紙を飾り、原発事故などの社会問題の特集や音楽情報など多彩な記事を掲載する。ここ2年は東日本大震災などの影響で赤字経営だが、佐野さんは「若い世代のホームレス化を防ぐ活動にも挑戦したい」と語った。
▲http://www.j-payment.net/customer/2012/01.html
★憂楽帳:再出発の春
◆毎日新聞 2013年04月16日 13時30分
駅前で路上生活者の自立を支援する雑誌「ビッグイシュー」を買った。ホームレスの人たちが1冊300円で売り、160円の収入を得る仕組みだ。販売していた男性の胸元に「研修中」というプレートが見えた。話しかけると、この春販売者になり、社会に戻る一歩を踏み出したと教えてくれた。
幼いころに両親を亡くし、中学を出て7年働いた。その後、役者の夢を捨てきれず専門学校に入った。朝晩必死にバイトをしながら卒業したが、ついに芽は出なかった。「くそみたいな人生だな」。ぷつんと気持ちが切れた。
ゴミ箱をあさりながら食いつないできた。図書館から追い出されそうになり、周囲に迷惑がられていると気が付いた。もうすぐ30歳。ここで頑張らないと一生ダメになると思ったという。
嫌がらせを受け、厳しい現実を思い知ることもある。はい上がるのは容易ではないかもしれない。それでも、「自暴自棄だった自分を殴ってやりたい」という言葉から、やり直そうという強い決意が伝わってきた。底辺からの再出発を応援したい。
【木戸哲】
★生活保護:自治体の門前払い NPOが「水際作戦」公開
◆毎日新聞 2013年08月05日 23時09分
(最終更新 08月06日 01時52分)
◇拒否→同行者で受理→取り下げ強要
生活保護の申請段階で自治体が門前払いする「水際作戦」について、当事者らを支援するNPO法人「POSSE」と生活保護問題対策全国会議が5日、東京都内で記者会見し、その実態を明らかにした。
それによると、ホームレス状態だった20代男性が6月10日、東京都大田区で生活保護を申請しようとしたところ、「実家に帰れ」と言われ受け付けてもらえなかった。数時間後に男性がPOSSEのスタッフと改めて訪れると、区は「本人が申請の意思を示さなかった」と釈明し、一転して申請を受理したという。
ところが、残る事務手続きのため翌日1人で訪れた男性に、区は簡易宿泊所に入居することが受給の要件であるかのように説明。適応障害を理由に拒む男性に対し、「うちは無理です」と、申請の取り下げを事実上強要したという。
結局、男性は申請を取り下げ1週間後、転居先の千葉市で生活保護を受けられることになったが、「大田区は生活保護を受けさせたくない意図が見え見えだ」と憤る。
POSSEなどは会見に先立ち、区に一連の対応をただす公開質問状を提出。区担当者は毎日新聞の取材に「状況を確認中だが、一般的に同行者の有無で対応は変わらない」と話した。
【遠藤拓】
http://justgiving.jp/npo/
◆マタイによる福音書 / 13章 32節
どんな種よりも小さいのに、
成長するとどの野菜よりも大きくなり、
空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。