連休にふと思い立ち、十和田市現代美術館へ行ってきました。
自然豊かな十和田湖と奥入瀬渓流を通り抜け、十和田市現代美術館へ。
清々しい秋晴れの中、現代美術を堪能してきました~。
◆ストリート、アート広場作品鑑賞
駐車場に車を停めて、まずは美術館の外にあるストリートやアート広場の作品を先に巡ってみました。
ポール・モリソン「オクリア」
美術館の白い外壁に描かれている大きな作品。
神話に登場するリンゴの木がモチーフとありました。
神話のリンゴの木だったんだ~。ロマンある。
エルヴィン・ヴルム「ファット・ハウス/ファット・カー」
太った車と太った家。ぷにぷにしていそうでちょっと触ってみたくなる。
ファット・ハウスの中に入ると、ハウスがしゃべっている映像が。
「私を作った人は建築家でも芸術家でもないわね。なら私はなんだろう?」
というようなことを言っていて、印象に残りました。
インゲス・イデー「ゴースト」
ふわふわと浮いている巨大なゴースト。
でかい。かわいい。とにかくでかい。
インゲス・イデー「アンノウン・マス」
こちらもゴーストと同じアーティストの作品。
建物をのぞいている、、、らしい。知らなかった!
水銀のようなものが垂れていて面白いな~と思っていたら生きていた。
しかものぞいていたって!
そんな設定とはつゆ知らず(入館する前に訪れたので作品の解説シートをもらっていない状態で見ました)
中はトイレになっていたので、ちゃっかり使わせてもらいました。
面白いな~。
草間彌生「愛はとこしえ十和田でうたう」
女の子やキノコ、カボチャに水玉がびっしりしていて楽しい世界。
写真はその一部。
一番かわいくて好きだった犬を一枚。
カボチャの中にも入れて、カボチャの内部から水玉世界を眺めるのも楽しい。
チェ・ジョンファ「フラワー・ホース」
再びフラワー・ホース。華やか~。花だけに…ハッ!(゚□゚;)
青い空と芝生が似合うなぁ。
十和田市の官庁通りは戦前、旧陸軍軍馬補充部が設置されていたことから「駒街道」という愛称で市民に親しまれています、と作品解説シートに。
だから馬なんだね。
美術館前の横断歩道にも馬の頭がモチーフの車止めポールがあって「何で馬なんだろう?」と気になっていたんだけど、元々馬と関わりが深い通りと知って納得。
この車止めかっこいい。
椿昇「アッタ」
大きなアリ!
偶然か、最近ウチにも急にアリがわき出して、置き型アリの巣コロリを買って、それが効くまでアリたちがうろうろしている様子を数日眺めていたのですが、アリンコも、人も、なんら変わらないな~というか、ちょっとした温度や環境の変化ですぐにダメになっちゃうんだよなぁ…って思ったことがありました。
夏が猛暑で暑くても、冬が極寒で寒すぎても生きていけず、ほんの少しの幅しかない温度帯でしか生きていけない人間。
寒くなると動けなくなる昆虫たち。
今、人間がこうやってなんとか生きていられるのってスゴいな~って。
この大きなアリの姿を見て、昆虫って小さいからまだいいけど、こんなに巨大だったとしたら人間は生きていられないよなぁ…なんて思いました。
他にも素敵な作品が外の広場にあったのだけど、夜にならないと見れない作品もあるようです。
ムムム、夜も見てみたい。
◆館内常設展示作品鑑賞
一通り外の作品を見て、入場券を購入して常設展示の方へ。
常設展示作品も一部を除いて写真撮影がOKになったようで記念に沢山撮ってきました。
ジム・ランビー「ゾボップ」
館内のエントランスホールの床。
ここで入館チケットを買いました。カラフル~。元気出る~!
ロン・ミュエク「スタンディング・ウーマン」
十和田市現代美術館といったらこの巨大なおばあちゃん、という感じ。
よく紹介されているのを見かけるので。
4メートル級巨人!!とつい思ってしまいました。(最近進撃の巨人見た)
外国に行ったら普通にそこらへんにいそうな感じの普通のおばあちゃんなんだけど、とにかく大きい。
でも、普通の人のサイズじゃないこと以外はみんな普通の人と一緒。
ふっくらとした指に指輪がしてあったり、中高年の女性特有の少しだらけた皮膚の質感や浮き出ている血管など、細かい部分がとにかくリアル~。
生きている人そのものなのに、サイズだけが大きくて不思議な気分。
大きさとリアルさに圧倒されました。
スゥ・ドーホー「コーズ・アンド・エフェクト」
すごい~!!
全部樹脂製の人型彫刻が延々と肩車してる集合体。
輪廻転生的な考えをモチーフにつくられているそう。
過去から現在へ連綿と続いてきた人の繋がり、命のリレー。
人の木みたい。
樹脂製って知らず、見た時はてろっとした輝きでガラスなのかな?と思っていたので近寄る時ドキドキしました。
全部で何体くらいあるんだろう…。
近くでみてもスゴイ。
どの作品もだけど、すごい圧倒される。その世界に。
その人だからその世界を表すことができた作品を見ていると、平衡感覚無くします。
ハンス・オプ・デ・ビーク「ロケーション(5)」
すごく好きだった作品。
なんだろう、本当にドライブインのダイナーカフェにいるような感覚。
窓から見える高速道路の電灯の色や奥行きに不思議な気分にだんだんなっていって、ここでも平衡感覚が狂って壁にぶつかったりしていました。
作品の中の世界、楽しいな~。
マリノール・ノイデッカー「闇というもの」
こちらもすごく好きだった作品。
美術館の中に暗闇と林が広がっていて。
歩いて行くと同時に木々にあたる光が変化して本当に林の中にいるような不思議な感覚に!
実際にその場で見ないと全然伝わらないけれど、光と影と林のコントラストがとても幻想的で引き込まれました。
楽しい~。
他にもその場でないと味わえない臨場感や驚きに満ちた作品が沢山あって、美術館を巡るのがとても楽しかったです。
◆企画展作品鑑賞
企画展示もしていたので見てきました。
AKI INOMATA: Significant Otherness 生きものと私が出会うとき
この企画展もとっても面白かった~!
生き物たちとの不思議な境界線。
AKI INOMATA「進化への考察 ♯1:菊石(アンモナイト)」
企画展の中で一番好きだった映像作品。
アンモナイトの中にタコが入ってうようよしてる様子が写されています。
透明のアンモナイトに本物のタコが入っている様がとても綺麗で思わず見入ってしまいました。
タコとアンモナイトは同じ先祖から進化してきたとされています、と作品解説にありました。
ちょっとアオイガイを思い出してしまいました。
ずーっと眺めていたかったです。
マイケル・リン「無題」
憩いのスペースの床も作品。カラフルだけどどことなく和風でわくわくするね。
絨毯みたい。
一通り館内を見終わった後、館内のカフェ&ショップで軽食を食べました。
カラフルな床と一面窓になっているカフェでサンドイッチを食べました。
いや~、天気もいいし堪能したなぁ。
最後に、美術館屋上から。
屋上から見える広場のゴースト。
やっぱりでか~い。
十和田市現代美術館、とっても面白かった!
実際にその場に行かないとわからない臨場感や、驚きの体験作品。
いい一日が過ごせました。