ブッシュJr.が"環境を損ねることなく北極圏野生動物保護区(ANWR)内での石油採掘をしてみせる"と言っているその傍で、アラスカの海岸部の村が、海に飲み込まれて消えて行こうとしています。
地球温暖化で太平洋の島々が水没の危機!
このようなニュースは良く目にしますが、おそらく世界で最初に水没するのは、アメリカの小さな島…アラスカ州のシシュマレフではないでしょうか。
星野道夫さんが古本屋で写真集を手にしたことから村長に手紙を書き、それを縁に、彼が初めてアラスカに渡ることになった地であるベーリング海を望むシシュマレフ村。
地球温暖化によるものと見られる高波により、島の沿岸が毎年15mずつ削られており、このままでは数十年後には島が水没してしまうそうです。
最近は土砂の流出が増えたので、もっと早くなる可能性も…。
島では、海岸線に近い民家が次々に海に飲み込まれていますし、小学校も土砂流出により危険になったために、内陸部に移転を余儀なくされました。
2002年には住民投票により、2008年までに(確かそうだったと思うのですが…2009年だったかも)500人余りの村民全員が対岸のアラスカ本土に移住することが決まりました。
移住費用は数十億円と見積もられているものの、予算の目処は立っておらず、アメリカ政府も州政府も予算削減案を出すばかりで、計画は遅々として進んでいません。
現状では、世界中からの寄付などの支援が頼みの綱という、何とも情けない有様。
ブッシュJr.
あなたは何を考えているの?
自分で自分の首を絞めているというのに。
やはり、あなたにとってアラスカはロシアから買った冷凍庫でしかないのでしょうか?
ANWRの開発の前に、京都議定書に批准ですっ!!
アラスカとカナダをまたがる氷河の溶解速度は年々加速していて、最近では年に琵琶湖3杯分以上の水が海に流れ込んでいるとのこと。
そのため海面は毎年0.27mmのペースで上昇している…と言うと、字面では微々たる量に思えますが、実際起きていることはシシュマレフの状況を見れば分かると思います。
★☆★
中緯度地域から出ている様々な排出物は、ジェット気流によって極地方にまで達します。
そして、極渦によって、一度極地方に入り込んだ様々な有害物質はなかなか外には出ていけません。(アークティック・ヘイズ?)
フロンが代表的な例ではないでしょうか。
そういった物質は、地球温暖化にも大きな影響を及ぼすことは既に分かっていますが、同時にきっと生物にも直接的に影響を及ぼしているのではないかと、私は心配しています。
極地方の人達の癌発生率が増えたという話も聞きますし(それは食生活の変化も関わっているかも知れませんけれど)、化学物質過敏症や化学傷害と呼ばれる疾患の発生も心配です。
それで以前、赤祖父俊一先生にお尋ねしたことがあります。
折角IARCという総合的な研究をしている施設ができたのだから、環境面だけでなく医療面とも提携して研究していただけたらと思って伺ってみました。
先生は極地方の生態系は微妙なバランスの上で成り立っていること、少しでもバランスが崩れたら一気に崩壊してしまうことも説いていらっしゃいます。
手遅れになってから悔やんでも仕方がない…。
地球温暖化によって海面上昇が起こると南の島が水没するという所に多くの注目が集まっているようだけれど、それは同時にアラスカを含めた極地方の生態系の崩壊も意味する訳で、まさしく自国(アメリカ)の問題ではないのか?と思ったのです。
京都議定書にサインするような働きかけはされないのでしょうか?…と。
緊張していてこんな風に理路整然と話せた訳ではないのですが、なんとも恐れ多いことを申し上げてしまいました。
でも、やっぱり分野の壁というのは、そうそう簡単に崩せる物ではないようなお返事でした。
先生も予算がなければ研究を続けることが出来ないし…政治的なバックボーンやしがらみなど色々おありなのかな、なんていうことも思いましたが。(^^;;)
シシュマレフ。
この村の名前を聞くと、星野さんと赤祖父先生のお顔が浮かぶ私。
ANWRと石油採掘、そしてシシュマレフ。
アメリカという国のアンバランスさの象徴のようにも思えます。
※赤祖父俊一先生
アラスカ大学国際北極圏研究センター(IARC)所長
オーロラ研究の第一人者
なお、先生の『オーロラ講演会』が日本各地で開催中です。
地球温暖化で太平洋の島々が水没の危機!
このようなニュースは良く目にしますが、おそらく世界で最初に水没するのは、アメリカの小さな島…アラスカ州のシシュマレフではないでしょうか。
星野道夫さんが古本屋で写真集を手にしたことから村長に手紙を書き、それを縁に、彼が初めてアラスカに渡ることになった地であるベーリング海を望むシシュマレフ村。
地球温暖化によるものと見られる高波により、島の沿岸が毎年15mずつ削られており、このままでは数十年後には島が水没してしまうそうです。
最近は土砂の流出が増えたので、もっと早くなる可能性も…。
島では、海岸線に近い民家が次々に海に飲み込まれていますし、小学校も土砂流出により危険になったために、内陸部に移転を余儀なくされました。
2002年には住民投票により、2008年までに(確かそうだったと思うのですが…2009年だったかも)500人余りの村民全員が対岸のアラスカ本土に移住することが決まりました。
移住費用は数十億円と見積もられているものの、予算の目処は立っておらず、アメリカ政府も州政府も予算削減案を出すばかりで、計画は遅々として進んでいません。
現状では、世界中からの寄付などの支援が頼みの綱という、何とも情けない有様。
ブッシュJr.
あなたは何を考えているの?
自分で自分の首を絞めているというのに。
やはり、あなたにとってアラスカはロシアから買った冷凍庫でしかないのでしょうか?
ANWRの開発の前に、京都議定書に批准ですっ!!
アラスカとカナダをまたがる氷河の溶解速度は年々加速していて、最近では年に琵琶湖3杯分以上の水が海に流れ込んでいるとのこと。
そのため海面は毎年0.27mmのペースで上昇している…と言うと、字面では微々たる量に思えますが、実際起きていることはシシュマレフの状況を見れば分かると思います。
★☆★
中緯度地域から出ている様々な排出物は、ジェット気流によって極地方にまで達します。
そして、極渦によって、一度極地方に入り込んだ様々な有害物質はなかなか外には出ていけません。(アークティック・ヘイズ?)
フロンが代表的な例ではないでしょうか。
そういった物質は、地球温暖化にも大きな影響を及ぼすことは既に分かっていますが、同時にきっと生物にも直接的に影響を及ぼしているのではないかと、私は心配しています。
極地方の人達の癌発生率が増えたという話も聞きますし(それは食生活の変化も関わっているかも知れませんけれど)、化学物質過敏症や化学傷害と呼ばれる疾患の発生も心配です。
それで以前、赤祖父俊一先生にお尋ねしたことがあります。
折角IARCという総合的な研究をしている施設ができたのだから、環境面だけでなく医療面とも提携して研究していただけたらと思って伺ってみました。
先生は極地方の生態系は微妙なバランスの上で成り立っていること、少しでもバランスが崩れたら一気に崩壊してしまうことも説いていらっしゃいます。
手遅れになってから悔やんでも仕方がない…。
地球温暖化によって海面上昇が起こると南の島が水没するという所に多くの注目が集まっているようだけれど、それは同時にアラスカを含めた極地方の生態系の崩壊も意味する訳で、まさしく自国(アメリカ)の問題ではないのか?と思ったのです。
京都議定書にサインするような働きかけはされないのでしょうか?…と。
緊張していてこんな風に理路整然と話せた訳ではないのですが、なんとも恐れ多いことを申し上げてしまいました。
でも、やっぱり分野の壁というのは、そうそう簡単に崩せる物ではないようなお返事でした。
先生も予算がなければ研究を続けることが出来ないし…政治的なバックボーンやしがらみなど色々おありなのかな、なんていうことも思いましたが。(^^;;)
シシュマレフ。
この村の名前を聞くと、星野さんと赤祖父先生のお顔が浮かぶ私。
ANWRと石油採掘、そしてシシュマレフ。
アメリカという国のアンバランスさの象徴のようにも思えます。
※赤祖父俊一先生
アラスカ大学国際北極圏研究センター(IARC)所長
オーロラ研究の第一人者
なお、先生の『オーロラ講演会』が日本各地で開催中です。