町田・多摩センターの司法書士ミヤの開業ブログ~生き生きと生きる~

『司法書士法人まちたま』の代表です。多摩センターと町田の2拠点で活動。備忘録として書きます。

後見業務から光の速さで撤退

2023年05月24日 19時39分07秒 | 後見
町田・相模原の司法書士・行政書士の宮下です。


成年後見人、24%が報酬求めず 担い手減懸念、最高裁が初調査(共同通信) - Yahoo!ニュース

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う~む。









別の問題として、後見業務で「医療同意の際は悩ましい」というご意見が散見されますが、悩ましいとかではなく後見人は医療同意しちゃダメです。

というか、医療同意できません。

簡単な話で権限がなく責任が取れないからです。

極論にはなりますが、例えるなら、道端ですれ違った人の医療同意しますか?という話です。

つまり、後見人が医療同意をするという行為は、後見人としての行為ではありません。

後見人どうこうではなく、その人自身の行為です。



親族等がいない場合には責任を誰に取る必要があるのか?

責任を取る対象(人)がいなければ責任を取る必要はないのではないか?


という疑問にも繋がると思いますが、責任を取る必要がないから同意してしまって医療行為を受けさせるべきというのは、これまた違くて、語弊を恐れずに言えば後見人は医療行為とは無関係の存在です。

その無関係な事象に同意するのはちょっと意味がわからない状態になる。

結局、法的な責任もなにも取れないわけですから形式的な作業でしかないんですよね。


病院側で医療同意しなければ困る、というスタンスが原因なわけですが、医療同意する人がいないのであれば、病院側の判断で進めるしかないのかな、現状は。

病院側の事情で後見人が医療同意に伴う精神的負担をなんの根拠もなく負う現状はどうなんでしょうか。

この辺は後見人には荷が重すぎる、というか完全に権限外なわけで、現状を変えなければやはり後見制度のこれ以上の発展はないと思います。



後見人が医療同意をしている現状があります、とセミナー等で話をするのはもうやめたほうがいいと思います。
医療同意を断固たる決意で拒否をする、そうしなければ世論は動かないし、制度改革は起こらない。

今の僕らの世代で止めなくてはいけない。

次の世代、後見制度を担っていくこれからの司法書士等の専門家の方々が、後見業務をしっかり行えるように土台を作らなくてはいけない。

後見業務を日々行う中でそんなことを痛感しています。



また、ちょっと話は変わりますが、僕が後見業務をやろうとリーガルサポートの研修等を受けている時、

後見業務をやると土日祝日も関係なく対応しなくてはいけない

真夜中の電話も対応して出動しなければいけない

旅行もいけない


という話をよく聞きましたし、今も聞きます。

これからは高齢化社会がより加速し、後見人不足が予想されます。

その中で、このような対応をしていては後見業務をやりたいというこれからの世代の方々がいなくなる。

僕は土日祝日は基本的に対応しないですし、夜中の電話も出ませんし(そもそも夜中の電話は鳴りませんが。)、旅行も行きます。

もし、そのやり方はダメだ!専門職後見人として責務を果たしていない!とお叱りを受けるのであれば後見業務から光の速さで撤退します。


後見業務をやらなければ事務所の経営が傾くわけでもなく、社会貢献的側面の強い業務と捉えています。

これこそやりがい搾取ではないか、と。

後見制度の在り方は変わらなければいけないと思います。












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