
立夏を境に、私の机の上の一部が変化する。
それは座右の書のひとつである「俳句歳時記」が、
それまでの春の冊子から「夏」の冊子へと変化するのである。
「新年」「春」「夏」「秋」「冬」のカラー図説タイプの5冊があるのだが、
ハンディタイプではないので、その季節のものだけが机上に鎮座するのである。
自然界もまた、立夏前後の時期から咲く花がある。
そんな花を集めてみました。
「エゴの花」
白い花弁、花蘂の黄色、葉の緑が、青空の下でより華やかになっている。
花蜜を求めて花から花へと移動していたクマバチも、初夏を謳歌しているようであった。

「ガマズミの花」
ここには小さな平田虻などが飛来していた。

「ユキノシタ」
小さな花なので見落としがちだが、上部の小さい3枚の花弁には意外な美しさがある。

「キツネアザミ?」
タムラソウにも似ているが、咲く時期が異なりキツネアザミでは無いかと思われる。

「ブタナ」
近隣の農家の遊休地に群生していた花。
最近は路傍でも良く見かけるので調べてみると「豚菜」という名だった。
豚が好んで食べるようで、フランス名を直訳したためこの名が有ると言う。

「楓の種」
楓の花はすでに終わり、その結果結実したものが赤色を帯びている。
楓の花には派手さは無いもののこの時期の果実は花よりも美しい。

巻頭の写真は「スイカズラ」で、白色と黄色の花(受粉するとき色に変化)を同時につけることから、
「金銀花(キンギンカ)」との別名がある。
花には「ナガサキアゲハ」が吸密にやってきていたが、
写真を撮ろうとすると、警戒して飛び去っていった。