小学校受験 ママのモヤモヤ飛んでけー!

お受験という造語の中で揺れるママ達。小学校受験指導、20余年間の経験から、ズバリ!悩めるママ達に真のアドバイスを。

小学校受験 - 「教える」ではなく、「考えさせる」を

2016年02月07日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験を考えていますが、何も特別には教えていません、という言葉。
 これは、入会のお問い合わせをいただいた時や、ご相談にみえた時によく聞く言葉です。
 しかし、私はこのお言葉を聞いた時には、必ずこう答えます。「特別に何かを教えようとするよりも、まずはお子様が自分で『考える』という習慣をつけさせてあげてくださいね」と。

 「どうして、おやかんから湯気がでるの?」
 「どうして、蒔いた種から芽が出てきたの?」
 「どうして、積もった雪はお昼になったらとけちゃったの?」

 幸いにも、我が子がこんな暮らしの中の、身近な「?」や「!」に目を向け、不思議を感じた時、決してスルーしてしまったり、面倒がったりしてはいけません。
 そして、もう1点とても大事なことは・・・
それは、ここぞとばかりに、必死に説明をしてはいけない、ということです
 教育的レベルの高い親ほど、こういう時「学術的に、正確に」子どもに説明をします。時には難しい言葉を並べ立て、そしてその難しい言葉の説明を始めてしまいます
 そのうちに、だんだんと真剣に聞くことに疲れてしまい・・・興味を失くしていってしまうのです。せっかく子ども達は「なぜ?」「どうして?」「不思議!」と思ったにも関わらず、親のせいで興味を失くしてしまう・・・
 きっと、こんな経験があるのではありませんか?

 子ども達が「なぜ?」「どうして?」「不思議!」を示した時、親がすべきことは
 「どうしてだと思う?」「本当に不思議だよね。なんでだと思う?」と、子ども自身が『考える』というチャンスを与えてあげることです。そして、子どもがどんなにへんちくりんなこと、突拍子もないことを言い出しても、「・・・なわけないじゃな」とか「何いってんの」のような、ひどい受け答えをしないことです。

 今を生きる子ども達、特に教育的レベルの高い家庭に育った子ども達は、親から与えられる幼い頃から前倒しの知育教育や、教えられて学ぶ家庭教育にどっぷりと浸かっています。そのために、「自分のつたない経験や知識をつなぎ合わせ、あれこれと考える」という素敵な、クリエイティブな作業をあまりしたことがないのです

 考えない子ども、それは自分で何もできない子ども、です
そんな子どもに育てないこと。私立小学校が求めている子ども、社会が求めている立派な子どもとは、「自分で考えられる子ども」であることを忘れずに

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小学校受験 - 浅はかな親にならないで

2015年11月25日 | お受験ママへのアドバイス
 世の中には、人のことを考えない傲慢な人がたくさんいます
受験のような非日常に身を置き、緊張や興奮が続くと、普段ならば見えていることが見えなくなったり、気遣えることが気遣えなくなったり・・・要するに、自制心や理性が働かなくなっている状態では、その人の本性が見えてしまいます

 緊張の中で迎えた面接や考査。
A家では1校の不合格と3校の合格をいただきました。
1校目の合格発表で不合格だった時には、ご両親は奈落の底につき落とされたような気分になりました。この後の受験が、すべてこれと同じ結果になるのではないか、と、どう心を立て直そうとしても、不合格の文字が目の前にチラつきます。
 我が子は何も知らず、健気に、いつものように遊んでいます

 夫婦で話し、お教室の先生ともたくさんお話をして、やっとママのお気持ちは前を向けるようになり、次の学校の考査に向かいます。
 幸いなことに、2校目からは、合格続きで・・・A家のママは、すっかり自分が意気消沈していた時の気分を忘れてしまいました
 複数の合格が、1つの残念な結果を消し去りました。

 これは、素晴らしいこと、ですね。
いつまでも不合格を引きずり、「ああ、どうしてだったのか?私の面接での受け答え?パパの態度?うちの子の小さな声?」etc.etc. そんなことを考えことは、本当に無意味です。
 そんな考えてもどうもならないことをいつまでもしつこと考えるのは、時間の浪費であり、ひたすらマイナスの行為です。
 もちろん、反省すべき点が明らかにあったのであれば(でも、それが合否と関係あるかどうかは、不明ですから)反省をし、前進すれば良いですね

 さて、A家のママ。
あまりの嬉しさに興奮状態。かと言って、「聞いてくださ~い うちの子は、○校にも△校にも、□校にも合格したのですよー、ほーほっほっほっ・・」と、まわりにふれまわけにもいきません。
 だから、今度はネットの掲示板を見て回り、我が家の場合はこんなふうにして・・・合格をいただきました、友人から聞いた話によると、~~した子どもはダメだったらしくうちわるの子は~~して・・・合格をしました」と、合格談を書きまくります。
 頻繁に書き込んだサイトをチェックをしていると、あっちでもこっちでも「知らない人」、それも匿名の人」から「おめでとうごあいます!」と書かれてあります。
 またまた、A家のママは、もっともっと調子に乗ってしまい、今度は不合格だった学校で「ちょっと気になったこと」「少し気に障ったこと」等を書き始めました。
 「・・・そうよ、絶対におかしい!○にも△にも□にも合格だったんだもの。そう、あそこの学校の~~~って、おかしかったわよ、そうよね

 どうですか?
こんなふうに、ネットの中のブログの中に書かれた架空の人物「Aさん」を想像していると、いかにこの人が身勝手で、浅はかで、悲しくつまらない人であるか、がわかりますね。
 一度、A家の受験を、自分の身に置き換えて、考えてみてください。絶対に自分はこういうことはしない1と言い切れますか? そうであれば、安心です。

 受験というものは、笑った人の何倍も、泣いた人がいるのです。
 もし、泣いた人であれば・・腹いせに何かダークな行動に出て、自分の切ない思いに終止符を打つのではなく、転んでもただでは起きない「親の強さと賢さ」を、あらためて身に着けてください。そして、この受験をバネにして、いろいろなことに気づき、次なる精進を初めてください
 もし、笑った人であれば・・・泣いた人がいることを、絶対に忘れないこと。
毎年、合格コレクターのような行為をする人の話を聞きます。体は一つ。何校から合格をいただいても、進学する学校は1校っだけなのに・・・

 親の傲慢さは、そのままで醜い子どのも傲慢さになります。
 ついこの間まで、同じように準備をしていたお仲間達の幸せを祈りませんか?

 中学受験以降は、確かに、問題を解き、点数を採ることで合格に近づきます。でも、小学校受験の合格は、やはりぺーぱーの点数だけではなく、学校との相性やフィット感など、そういう様々なことも感じられたのではありませんか?
 だから、小学校受験の合格とは、勝ち取ったものではなく、与えていただいたもの・・・私は常々、そう実感しています

 いかがでしょう。願書に書いたのではありませんか?「人の痛みのわかる優しい人に育ってほしい」と。
 今こそ、親であるあなたが、人に対して優しい気持ちを向ける時です

 傲慢で、浅はかな親達から発せられる「気」「空気」は醜く、さもしく、恥ずかしいものであることを知ってください

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小学校受験 - 合格、不合格、で試される親の真価

2015年10月25日 | お受験ママへのアドバイス
 受験である限り、合格、不合格はつきものです。
誰だって願書を書いている時には「合格」をイメージし、出願します。
 
 しかし。受験がスタートしてしまうと、あっという間に合否が発表されます。
 その結果がわかるのが、受験のために学校に向かった時から、わずか24時間程度しか経過していないかもしれません。そして、すぐに手続することが求められ、あれよあれよという間に時間が過ぎていく・・・ でも、これは「嬉しい慌ただしさ」ですね。合格だからこそ、手続きもできるわけですから。

 合格があれば、当然、不合格があります。
その発表の方法が「掲示」であれ、「手渡し」であれ、「郵送・電報」であれ、「web」であれ、不合格であることを知った時のショックと落胆は筆舌に尽くしがたい
 私も2人の子どもの母親ですから、我が子が社会人になるまでには、幾度となくこの「合否を迎える瞬間」を経験しました。

 私が受験準備のための幼児教室を開校して、この新学期で23期生を迎えます。ということは、今まで22回、この合否の時期をご両親とともに迎えた、ということです。
 私自身、祈りながら手塩にかけて育ててきた子ども達、サポートしてきたご両親を面接や考査に送り出し、その日、その時間は、ひたすらエールを送ります 
 昔は、今のように「携帯メール」というような便利なツールはありませんでしたので、開校当初は、学校の近所の公衆電話からかけてきてくださる結果のお電話に一喜一憂しました。
 電話の向こうでうれし泣きをし、興奮冷めやらない状況下でいただく合格のお電話・・・ その一方で、声を詰まらせ、嗚咽をこらえて知らせてくださる残念な結果・・・

 今年の神奈川県の考査スタートの日は10月20日(火)でした。
すでに、その夜からwebでの合格発表があり、今も考査は続き、発表も続いています。
 今のあなたが「合格を手中にし、嬉しい気持ちで何となくネットで受験関連のサイトを見ているという方」であるとしても、「悲壮な思いで、東京校の考査まで、何とか気持ちを立て直そうと、今まで見たことのある受験関連サイトを眺めている方」であるとしても、あなたのお子様達、あなたがやってきたことに、何ら違いはなかったのではないでしょうか?受験をされたご家庭のほぼすべてが、小学校受験準備と呼ばれることを経験し、考査を迎えられたことと思います。

 もちろん、家庭それぞれの方針があり、ご自分達が求めた受験準備をされてきていますので、「全く同じ」ではないかもしれませんが、しかし、根っこのところでは、我が子を愛し、その愛する我が子のためにより良い教育環境を与えてやりたい!という強い思いで受験の準備をされてきたことでしょう。
 そして、お子様達もそのご両親の願いとサポートに応え、一生懸命に準備をされてきた・・・違いますか?

 合格であれ、不合格であれ、まず、考査を終えた我が子に対して一番大切にすべきこと、絶対にしなければならないことは「労うこと」でしょう
 それに敢えて書きますが、もし不合格という結果であったとしても、あなたの子どものせいでしょうか?あなたのせいでしょうか?
 いえ、誰のせいでもない
 受験された学校とあなたのご家庭に、「縁」がうまれなかった、というだけです。
「あなたのお子様には問題があります」と判断されたのが不合格、という結果になったなんて思っている方は、まさかいないでしょうね?
 これは、反対も然りであって、合格という結果が「あなたのお子様は非常に優秀なので、合格です」と言われたわけでもない

 不合格の結果を手にしてからというもの、ひたすら不機嫌になったり、悲嘆にくれたりして、まともに我が子に関われない・・・というような、未成熟な親がたくさんいる、というのは非常に残念です
 また、複数校の合格を手にして、すっかり顔が緩み、タイミングが合えば「複数校に合格した」ということを誰かに(特に一緒に受験をしてきたライバル?達に)言いたくてウズウズしている合格コレクターというような浅はかな、こちらも未成熟な親も横行しています

 合否が出たあと、まさに、親としての真価が問われているのだ、ということに気づいてください
 そして、合否の結果が出て以降、一生懸命にがんばってきた我が子不在の数日間を過ごしていないか?がんばってきた我が子に、正しい親としての姿勢で接しているかどうか、をご自分に問うてください


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小学校受験 - 考査を目前に控えて

2015年10月12日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験・・・考査まで、あと〇週間、あと〇日・・・
こうしてカレンダーを眺めながらカウントダウンを始めると、親は、自分で自分を焦らせていきます
 「あと〇週間しかないのに、あれこ、これもしないないといけない」「あと〇日で、これをさせなければ
 そして、思い通りに我が子が動いてくれなければ腹を立て、声を荒げて怒鳴る 必死にサポート、リードをしているのに、我が子が思うような成果をあげないと、泣いてがんばれと懇願する

 こんなことを、他人事として読んでいると「そりゃあごもっとも、親の気持ちはわかるなあ」と思ったり、「そんなに子どもを追い詰める親ってのどうなのかなあ」と思ったり・・・
 そうです、外野として見ているうちは心に余裕があり、正しい判断力を持っているわけですが、自分がその渦中にいると、幼い子どもに対して、多種多様な「愚行」を親はやらかしてしまいます

 子ども達は、みな、がんばってきましたよ
時には、お教室の先生の無理難題に必死に取り組み、ある時には先生の罵倒にも耐えて、怒りが通り過ぎるのを待つ・・・子ども達はみな、受験準備というモンスターに立ち向かうべく、孤軍奮闘をしているのです

 お母さんの緊張を肌で感じ、健気に最後のひと踏ん張りをしている・・・それがこの時期の子ども達です

 これからの時期は、変なカウントダウンをして、自分を追い詰めるのは止めましょう。
それは、自分を追い詰めるだけではなく、当然、子どもにも伝染していくのですから。
 あとはもう一息、祈りの境地で我が子を眺めてきてください

 我が子の正しい成長に感謝し、むしろがんばってきた子ども達に感謝をしましょう それこそが、この時期に一番すべきこと、です


小学校受験 - 初心に返る最後のチャンス

2015年07月13日 | お受験ママへのアドバイス
 初心に返る・・・どんなことに挑戦している時でも、このことは、非常に大切なことです
特に小学校受験準備、幼稚園受験準備に向かっている時には、大抵のご家庭が知らず知らずのうちに「加速度的にのめり込む」「思考停止状態のままで突っ走る」という状態に陥っていきます ご両親共に(ここに祖父母もプラス、という場合もあります)この状態であれば、目も当てられませんが、こんな状態になっているのが親のどちらか一人であれば、もう一方の親が異常に気づき、手綱を引く、ブレーキをかける、ということもできるでしょう。
 でも、実際には、それも難しく、どんどんと親子で泥沼に沈みこみ、窒息の状態で10月、11月を迎えるご家庭が少なくない・・・残念で、情けなくて、悲しくて、お気の毒でなりません。
 毎年、6月後半から8月前半という時期になると、私のホームページやブログの類を読まれたお父様(の場合が多いです)からメールをいただき、「妻の状態が異常に思える。息子(娘)を見ていられない。私が指摘すると、パパは非協力的だとか、受験の厳しさを理解していない、というようなことを半狂乱で叫び、手が付けられない。相談に乗って欲しい」と書いてこられます。その状況・・・容易に想像することが出来ますね。あなたのご家庭は大丈夫ですか?

 このように、どなたかが思い切ってご相談をしてくださる場合にはまだ救われるわけですが、おかしい、おかしいと思いつつも、手を打つ勇気がない・・・とか、さわらぬ神に祟りなしという考えの元、我関せずにして諦める・・・というご家庭も少なくはありません
 もう10年以上前になりますが、懇意にしている小児科のドクターからお電話があり、ある親子を紹介するので、受験までお世話をしてほしい、と依頼がありました。よくお聞きすると、小学校受験準備をされている親子で、お母様が厳しく息子に接するため、子どもは夜尿症になり、チック症状、どもりも出てきている、というのです。
 しかし、もっと深刻なのはお母様のほうで、そういう我が子を受け止められず、一層怒り、ご自分の気持ちをコントロールできなくなっているために、ドクターは精神安定剤を処方した、とのことでした。
 その親子が、「受験準備」という名のもとに、どんなことをされていたのか?という詳しい内容は敢えてご紹介はしませんが、でも、もしかしたら今も「同じような内容の受験準備」をされているご家庭が実際にはあるのだろうなあ、と想像しています

 子どもとは、天から授かった尊い命です
親は、その子を心から愛し、慈しみ、受け止め、受け入れ、成長へと導く、というすばらしい役目があります。
 親のエゴや思い込みで、ミスリードをすることもあるでしょう。そういう行為が愛情だと勘違いし、子どもに辛い思いをさせてしまうとか、悲しいめに合わせてしまう、ということだってあるかもしれません。

 でも、もし、我が子のために小学校受験を思い立ち、受験の準備を始め、今、突っ走っているのならば・・・ほんのわずかでも、心のどこかで「これで良いのかな?」と不安や疑問を抱えているのならば、是非ぜひ、自分にブレーキをかけ、立ち止まり「初心に返って」考えてみてください
 何のために、受験の準備を始めたのか?
 愛する我が子の「素顔」を、心から愛し、慈しみ、受け止め、受け入れているか?
 これが、初心に返ること、だと私は考えています。そして、小学校受験に向かう時には、この時期が、タイミング的に最後のチャンスになると思います。

 私は、決して実行不可能な理想を述べているのではありません。

 ある名門校と呼ばれる高校の生徒のカウンセリングをしていた時、親子関係に悩む何人もの生徒が口にしたこと・・・それは、「お母さんの言うとおりにしてやった。小さな頃から、お母さんの望むようにやってきた。でも、お母さんは、一度も本当の僕を(私を)見て、認めようとはしてくれなかった」

 初心に返ること・・・それは、素顔の我が子を愛してあげること。愛する我が子のために、何をすべきか?を考えることだと思えてなりません。

  バックナンバー 関連記事「ペーパーばばあ、になっていませんか?」  「夏期講習の功罪?」 「ママの顔を鏡に映してみてください」 「焦らない!騒がない!」 「親の品格」 
 


小学校受験 - 受験準備に「酔う」親子

2015年06月21日 | お受験ママへのアドバイス
 絵本を大きな声で我が子に読み聞かせるママ・・・ その声は、比較的すいた車両の中にいる人全員に聞こえたことでしょう
 土曜日、私が自分の教室に向かう朝の時間帯の電車では、紺色の装いに身を包んだ「受験準備中」の親子をよく見かけます。もちろん、私には「それがどういう人達なのか?」「この親子が、これからどんなところに、何をしに向かうのか?」は一目瞭然ですが、週末の朝、品よく装った親子達の姿は、一般的に言えば「かなり奇異な姿」として、人の目には映っているのです。

 いったいこの親子は何なんだろう?
 こんな土曜日の朝早くから、どこに行くんだろう?
 母親は紺色のワンピース姿で、小さい子どもまで、紺色の装い?!

 地方出身の大学生や、首都圏に長年住んでいても、私立小学校というものが身近な存在ではなかった人達には、ただただ、そんな親子の姿は「不思議さん達」以外の何物でもありません。

 ひたむきに受験準備に向かっていることが「普通の生活」になっている家庭にとっては、それこそが普段の生活であり、そういう紺色の世界観も暮らしの中の一部、にすぎないでしょう。
 でも、実際には、そういう姿、世界は、世の中の「極々少数組」なのです。
 
 だから、目立たないようにしましょう、と言うのではありません。我が子を愛し、我が子のために一生懸命に両親が努力をすることは尊いことですからね。
 でも、やはり社会人として「自分達親子が、どのように人の目に映っているか?」は考えなければならないでしょう

 20数年も、大勢の「受験準備をする親子」と真剣に関わってきた私から見ると、「この母親は今、どんな意識で、どんなことを考えながらここにいるのか?」はすぐに見えてしまいます。
 空いた電車の中で、絵本を大きな声で我が子に読み聞かせをしていたママ・・・ この人は、世の中の少数派、私立小学校を目指す自分の姿に酔っていたのです
 だから、まわりの人達が、どう見ても好意的には見えない眼差しで、その親子をチラチラと見ていることにも気づかなかった
 いや、まわりの視線には気づいていたけれども、その視線こそがよけいに、そのママを酔わせてしまったのかもしれませんね

 いずれにしても。
我が子との一瞬、一瞬とは、みなさんが思っている以上に「尊い時間」です 本当に、我が子のことを思い、私立小学校、国立小学校を志望することを決断され、準備を始めたのならば、「紺色の世界」に酔ってはいけません。
 それが小学校であれ、中学であれ、高校であれ、大学であれ、企業であれ 試験に向かう、ということは、その学校、企業に「真摯に向き合う」ということです。そのことを忘れてはいけません

 朝の電車の中で、大声で読み聞かせをするママも、ぐじぐじと朝食や身支度の遅さの文句を言い続けるママも、電車に乗った瞬間からスマホをだし、時々我が子のお行儀を注意しつつも、決してスマホから目を離さないママも・・・ やっぱり、もう一度考えましょう。「教育とは何なのか?」



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 受験準備に酔うことも、受験準備に翻弄されることも、いずれもみにくく、悲しく、そして滑稽な姿であることを忘れずに


小学校受験 - 自分の持ち物を、自分でチェックする

2015年04月07日 | お受験ママへのアドバイス
 おけいこバッグ・・・お教室通いの必須アイテム、ですね 
それぞれのお教室によって、多少の違いはあっても、みな、紺の地色に象徴されるおけいこバッグに、クレヨンや折り紙、ハンカチやティッシュ等が入っていることでしょう。

 私の教室では、受験時期の半年くらい前までは、リュックタイプのものであっても、紺色のシンプルなバッグでなくてもOKにしています なぜならば、持ち物を「受験のモード」に替えるよりも、まずは「自分の持ち物を、自分でチェックし、自分で管理すること」のほうに重きを置き、そちらに注意喚起を促しているから、です。

 このことを徹底していなかった頃は、お教室に入り、靴を靴箱に入れた後、バッグの中をゴソゴソと探し「あー ママ、上履き入れるの忘れたー」と、とても不満そうに眉間に皺をよせ、さも自分には何の落ち度もない、という顔で大声で言う子がよくいました もちろん、これは上履きに限ったことではありません。
 「クレヨンがない、ない ないよ、ママが入れるの忘れたんだ」とか「クリアファイルが入ってなーい ママが入れなかったんだ」などなど。
 私はね、そんな声を聞くたびに、間髪入れず「ちょっと待ちなさい~ それって、おかしいでしょう?上履きや、クレヨンは、ママの持ち物じゃなくて、あなたのものじゃないの?ママに入れてもらわなければいけないほど重いものでもないし。なんで、自分で支度をして、自分でひとつひとつチェックしないの?赤ちゃんじゃあるまいし、自分の持ち物を自分で揃えることも出来ないの???」と、強い口調で注意をしました

 そしてね、この話にはまだ続きがあります。
こういう「お忘れ小僧」達は、お迎えに来られたママ達に向かって、必ず先を競うようにしてママに言うのです
 「ママー、〇〇がなかったよ もう ママが〇〇を忘れたんだよー
するとね、ママもすかさず言います。
 「ごめんごめん ママ、すっかり忘れちゃったのね、困ったでしょう?ごめんね
っとね。

 いかがですか?おかしいでしょう?
こんなことを平気でしていて、口では「自分のものは大切にしましょうね」などと、猫なで声で言ったところで、ダメダメ 言葉は心にも届かない

 「自分のもの」「自分の大切な持ち物」という認識、意識が低い子どもに、物を大切にする習慣は身につかないと思います。

 3年ほど前でしょうか。「もちものひょう」というものをバッグに入れていた生徒を見つけました
その「もちものひょう」は、教室への持ち物をすべて子どもにもわかるイラストにし、それをパウチされたA4の紙でした。その子にたずねると、お母様がお教室に通うことが決まった時に作ってくれたのだそうです。その子は、毎週、家を出る前に、その「もちものひょう」を出して、自分で持ち物のチェックをするのだそうです。
 「私は絵が上手に描けないから、そんなことは出来ないわ」などと、つまらない言い訳はやめましょうね。
今では、様々な方法で、このような「子ども自身で持ち物を確認できるチェック表」を作り、持たせてくださっているご家庭が多くなりました

 自分の持ち物を、自分できちんとチェックし、バッグに入れ、出かける・・・
 帰ったら、お教室に忘れてきてしまったものはないか、もう一度チェック表を見て確認し、使ったお道具に「ありがとう」と声をかけ、バッグに片付ける・・・
 こういう日頃からの行いが伴って、自分のものへの愛着もわき、物を大切にする心が育っていくのです

 あなたは、ごめんごめんと、笑い、子どもに媚びる親ではありませんか?


        

 このブログの他の、お役立ちホームページのご紹介

   幼児教室マナーズ http://www.madoka-manners.com/ リニューアルされました
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小学校受験 - ポカンと口は開いていませんか?

2015年02月10日 | お受験ママへのアドバイス
 町中で子ども達を見ていると、10人中半数近くは「口を開いている状態」であるのに気づきます ここ数年、私の教室でも、口が半開きの状態、という子どもが増えてきました。昔は、ほとんどそういう子どもは見かけなかったのですよ。
 あなたのお子様はいかがですか? テレビを見ている時、本を読んでいる時、お絵描きをしている時、折り紙を折っている時、等々、口を半開きにしていませんか?
 こんな時、こっそりと側に寄ってみるとハーフーハーフー・・・というかすかな音が聞こえる・・・ これは「口呼吸」で、医学的にも要注意です。

 最近では、医学的にも、この口の空いた状態で「口呼吸」をしていることに警鐘を鳴らすニュースや記事が目立ってくるようになりました。
たとえば・・・
  風邪を引き易くなります。 なぜならば、いろいろな菌やウィルスがダイレクトに喉を直撃してしまうからです。鼻での呼吸では、鼻毛や鼻粘膜によって体内に入ってくるウィルスを半分以上ガードしてくれているのですね。
  口臭や虫歯の原因になります。 なぜならば、口呼吸をしていると、常に口の中が乾き、唾液の分泌が悪くなって口腔内殺菌ができず、口臭になります。そして、口内殺菌が出来ないと、虫歯菌や歯周病菌の繁殖を容易にしてしまうのです。
  歯並びの悪さの原因になります。 なぜならば、常に口が開いているために舌の位置が下がり、歯が舌に押されて歯列が悪くなったり、あごの歪みをうんだりしてしまうのです。
 要するに、百害あっても一利なし ということですね。

 こういう医学的、歯科学的なことに関しては、専門のドクターにもっと正しく詳しいご意見をお聞きください。
むしろ「私の立場」からお話に、深く興味を持っていただきたいと思います。

 想像してみてください!
ここに2人の子ども(5歳児でも、10歳児でも、12歳児でもかまいません)がいます。2人とも、あなたのお子様ではありません。1人は、「口を半開きにした子ども」です。もう1人は「キュッと口を真一文字に結んだ子ども」です。
 いかがですか?2人のことを知らないあなたは、その目の前にいる2人をどのように見るでしょうか?
  
 子どもであっても、大人であっても、大事なことは「中身」です。当然です
でもね、初めてその子、その人を見た時には、その子、その人の「中身」までを見ることはできません そうであるならば、最初の印象、第一印象も、その子、その人の「中身」を想像し、判断する「大事な瞬間」であり、バロメーターにもなり得るのです。
 その「半開きの口の印象」がどのように人の目に映るか??? これは、親がまず、チェックして、考えてあげるべきことだと私は思います

 何か鼻腔内に問題があり、鼻呼吸が出来ない・・・ 口腔内に問題があり、口を閉じることが出来ない・・・そういうお子様がおいでになるかもしれません。そんな場合には、この話題は非常に失礼かつ不適切なもの、です。どうぞお許しください。
 でも、もし、あなたのお子様が口を半開きにして、口呼吸をしているとすれば、一日も早く鼻呼吸に直す親としての努力をし、きりっと口を結ぶことの大切さを、お子様自身にも理解できるよう、医学的なお話も、人にどのように見えるか?という「見た目」の話も、しっかりとしてあげましょう

 大切なことは「中身」であっても、やはり服装も立ち居振る舞いも、やっぱり大事なことです。そういう「見た目」も大切なことの一つであることを、まずは親が認識しなければ、何もかわっていきませんよ。

                 

  みなさまが、小学校受験準備をチャンスとして、お子様を成長に上手に導いていかれることを・・・そして、豊かな思い出深い受験準備をされることを願い、様々なサイトをご紹介いたします。

   幼児教室マナーズ http://www.madoka-manners.com/
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小学校受験 - 両親で、教育について話し合う

2015年02月06日 | その他、もろもろ
 「私立小学校受験を、とにかくはすることにしよう」「まあ、準備を始めたらいいんじゃない」「きっと遅れをとってるように思うから、幼児教室に行かせるのが先決
 こんな空気で、小学校受験の準備を始めるご家庭・・・多いですね。

 確かに 長年の「幼児教室マナーズ 代表」としての経験から、また、私自身や母としての経験から、私立小学校という教育環境は、非常に良い環境、意味のある豊かで尊い環境だと確信しています。
 でも
たとえそうではあっても、私立小学校とは、みなさまが大切な我が子を「託する場所」です。決して、たまたまその地域に住んでいたから、ここに行くことになったよ、という場所ではありません。

 この学校で学びたい この学校で教えたい そういう家庭と教育者が、各私立小学校の伝統のもと、時間を過ごす環境であることを思えば、「とりあえず、始めればいいんじゃない」という安易な考えは・・・違いますよ。

 まずは、是非ぜひ、ご両親で話し合ってみてください
  ご自分達は、どんな教育を受けてきて、それをどのように感じているのか?
  自分達が、子どもの教育環境に何を求めているのか?
  そのご自身の受けてきた教育と照らし合わせ、自身が親となった今、我が子にどういう教育を受けさせたいと考えているのか?

 こういうことをあらためて考え、我が子や教育に対するお互いの思いを確認することなく、見切り発車をするように、子どもだけを近所の幼児教室に通わせ始める・・・これでは、「魂の入らない仏様」のようなものです

 志望校を決めましょう、などと言っているのではありません。
パラパラと本を読んだり、各学校のサイトを見たり、いろいろなウワサを聞いただけで、大切な我が子を託する環境を早々と決められるわけがありません。

 昔から、こういうことわざがありますね。「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」要するに、馬には乗ってみなければ、その馬がどういう馬なのか?使い物になる馬になるかはわからない・・・人とは寄り添ってみて、初めてその人の良さがわかるもの・・・
 このように、実際には、その学校に身を置いてみなければ、本当のその学校はわかるわけはない・・・
とは言え、そう言ってしまったら、身もふたもなく、志望校を決められなくなってしまいます。ただ、少なくとも、まだ足も運ぶことなく、その学校の門をくぐることもなく、字面を読んでいるだけでは、その学校の「空気」は伝わってはきません。
 だから、志望校などは、最後の最後に「五感で感じることによって、やっと見えてくるようになってから決める」ものです。

 どうぞ、まずは、ご両親で話し合う時間を作ってください それがスタート、です。

                   


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小学校受験 - 相談サイトのご紹介

2014年12月27日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験準備に役立てていただこうと、このブログを開設して、すでに数年が経過しました。
もっと直接的に準備のお役に立つような、カリキュラムの解き方などをご紹介するほうが、はるかにニーズは多いのかもしれません。
 
 けれど、加熱する「お受験」の世界に身を投じ、もがき苦しんでいるご家庭、進むべき方向が見えなくなって、不安の中にあるご家庭等、そういうたくさんのご家庭を知るにつけ、私のお役目は警鐘を鳴らすことであり、正しい方向を照らすことだと、年々強く思うようになりました。

 このブログでは、間違った親のリードに対してやんわりと批判をし、何とか本来あるべき「有意義で、価値のある、成長のチャンスとなる受験準備」をしていただけるように、さまざまな角度からテーマを探し、アドバイスとして書いています。

 残念ながらこのブログの中では、個々の疑問や質問にお答えすることは叶いません。ただ、もっと違う角度から小学校受験について知りたい・・・疑問や不安を解消したい・・・という場合には、同じく私が書いている別のサイトもお役立てください。
 それらのサイトのほうで、よりご家庭にフィットした項目が見つかり、準備への理解が深まったという方、このブログを読まれたことがきっかけとなり、受験準備を始められたという方、ブログやHPを読むだけでは疑問は解消せず、直接ご相談においでになった方、等々、みなさま、いろいろなかたちで、役立ててくださっています。

 この回は、敢えて様々なサイトをご紹介いたします。みなさまが、小学校受験準備をチャンスとして、お子様を成長に上手に導いていかれることを・・・そして、豊かな思い出深い受験準備をされることを、心より祈っています

   幼児教室マナーズ http://www.madoka-manners.com/
   まどか先生の親と子の相談室 http://www.manners-sodan.com/
   0歳からの小学校受験 http://www.madoka-smile.com/
   働くママ・ワーキングマザーの小学校受験  http://www.hataraku-mama.com/


  

小学校受験 - お正月を大切に祝う

2014年12月23日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験には、行事や季節に関する問題が頻繁に出題されます。
「そうそう、そうなのよね・・・でも、うちの子は、季節に弱いのよ」とか、「行事をきちんとやっても、ちっとも覚えません」という声が聞こえてきそうです。確かに、子どもの記憶という意味や、季節や行事のペーパーの出来不出来という面では、ママ達のタメ息の意味は十分に理解できます。こういうタメ息は、むしろ何処も同じ、なので、ご安心ください

 それにしれも・・・
そもそも、どうして小学校受験では、行事や季節に関する問題が出題されるのでしょうか?
こんなにグローバルな世界になり、外国語教育に熱心に取り組んでいる学校はたくさんあるにも関わらず、ですよね。
 なぜ出題されるのか?それは、今の現代社会では、「日本人としてのアイデンティティーをしっかりと育ててもらわずに、身体だけが大人になってしまった未熟な日本人が横行していて、それを立派な教育者達が憂いているから」に他なりません。

 今の若いお父様、お母様は「グローバル社会」という錦の御旗の前に立ち、何よりも英語に代表される外国語を大事にして我が子を育てなくてはならない、と考えている方々は多いでしょうね。確かに、そうです
 けれど、言葉が手段である限り、「その言葉を使って、人は何を語るか?!」のほうが、どんなに大事なことか

 その意味において、私立校の誇れるような外国語教育は、人寄せパンダ的な要素を含んだものでもあります。外国語教育への熱心な取り組みをアピールしなければ、現代の両親が「この学校は、今の時代にも関わら、なんと遅れた学校だ」という認識を持ってしまうであとうことを理解しているのです。
 だから、とりあえずは「ネイティブスピーカーの先生にお願いし、週に〇回も英会話の授業を行っています」謳えば、両親達は、「まずはこの学校は時代にマッチしている」と二重丸を付けてくれる・・・

 もう一度、「伝統」や「文化」というものをしっかりと捉え、お父様、お母様が考えてみてください
想像をしている以上に、日本人は「日本人としての意識」に欠け、伝統や文化に対する理解が薄い・・・外国の人達は、もっともっと、自分の国を愛し、自分の国について知っていますよ

 年末年始には、たくさんの日本の文化が詰まっています。
1つ1つのものに意味があり、それを長きにわたり、私達の先祖は守り、受け継いできたのです そして、そういうものを何よりも大事に考えているからこそ、私立の小学校受験には、行事や季節の問題が多く出題されるのではありませんか?

 湿気の多い日本では、木造家屋の中で、その湿気を適度に吸ってくれるために、畳や障子、襖というものがありました。
でも、もう都会の暮らしでは、後戻りはできません また、後戻りをする必要もないでしょう。ただ、畳や障子、襖の存在を知り、その意味を知り、寒暖をも楽しんだすばらしい日本の文化を知ることこそ、国際人になる一歩だとは思いませんか?
 そういう本当の意味でのグローバルな人間を育てたいとどの私立校も考えているのです。

 喪中でお正月をお祝いできないご家庭も、お祝いをできない意味を伝えることで、祝う意味を教えることができますね。

 どうぞ、今一度、親こそが行事の意味を知り、それを学び、楽しむ柔らかい感覚、感性を持ってくださいね
親が楽しむことは、子どもだって楽しいと感じることができるのですよ。
 「教える」「教え込む」のではなく、子どもに「伝え」て、共に「楽しみながら、学ぶ」姿勢を持ってください


 「幼児教室マナーズ」のホームページが新しくなりました。 是非一度、ご覧ください。 

 

小学校受験 - こんな親ではありませんか?

2014年11月30日 | その他、もろもろ
 小学校受験を経験した親でなければ、決してわからない「苦しさ」「辛さ」はあります。
今どきの、〇〇あるある、というゲーム?をしたら、泣き笑いをしながら、「うんうん、あるある」「そうそう、そうだったよね」と語ることは山ほどあるでしょうね。

 しかし。
受験が終わり、ホッとした時に、経験者達がお互いのがんばりをたたえあい、共感しあったとしても、その内容によっては、まわりの世界からは非常に「冷やかに」見られていた、恥ずかしいことをたくさんしていたことを忘れてはいけないでしょう
 
 これは、日頃から親しくしている医療関係者が私に語ってくれたことです。
これから小学校受験に向かう方は、どんなに必死になったとしても、こんな親にはならないように・・・ すでに受験を終えた方は、自分がその渦中にいた時、もし我を忘れてこんな親だったとしたら、今、あらためて反省をし、正しい親になるべく努力精進してください

  子どもを対象とする医療関係者の立場として、最近の保護者に多くの心配をしています。「自分さえよければ良い」という考えの親が何と多い事か。特に小学校、中学受験をする親子にとても目立ちます。

 小学校受験を例にとれば、これまで普通に受診していた親子が、面接の始まる時期の1週間くらい前になると、親は「ご挨拶!」「お辞儀!」「先生の目をちゃんと見て!」と、診察後、怖い表情で言うのです。親がそれを強いている相手は「具合の悪い、愛する我が子」です。それを聞いていて、さすがに今はそんな言葉は無しでしょう?!と思ってしまいます。

 そんな言葉を親から受けて育った子どもが、はたして、成長した時、周りの人を本当に大切に思う心は育つのだろうか?と大いに疑問に思います。

 しかも、そういう親子の「普段の姿」と言えば・・・
子どもは診察中に動き回り、それを注意できない、注意しない親。
待合室では、子どもは土足で平気でソファにのぼり、また、その行為を見ても平気な顔をしている親。
これこれと本を読み散らかし、読んだ本を片づけず、そのまま放置して帰ってしまう親。
診察をし、医師が一生懸命に子どもの様子を伝えているにも関わらず、自分が聞きたい事だけ聞いて、とっとと帰ってしまう親。
 閉口しています。

 そんな親も、確かに必死に受験に向っていたのでしょう。
しかし、私自身が小学校受験を体験した親の1人だからこそ、「何が良くて、何が悪いかが分からないまま」の姿勢で、一生懸命に受験に向かったとして、いったい子どもはこれからどのように育っていくのだろうか?と、やっぱり首をかしげてしまうのです。


 小学校受験は、「家庭」が取り組むもの。子どもは、親の姿を見て育つことを忘れてはいけないでしょう。



         

 このブログの他の、お役立ちホームページのご紹介

   幼児教室マナーズ http://www.madoka-manners.com/ リニューアルされました
   まどか先生の親と子の相談室 http://www.manners-sodan.com/
   0歳からの小学校受験 http://www.madoka-smile.com/
   働くママ・ワーキングマザーの小学校受験  http://www.hataraku-mama.com/






小学校受験 - 感性を育てる

2014年11月14日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験準備 = ペーパーの勉強 そんな公式を勝手に作り、やみくもに突っ走るご家庭がいかに多いか・・・本当に残念でなりません
もちろん、それを助長しているのが受験産業界なのですから、本当はそういうご家庭、ご両親には何の罪もなく、むしろお気の毒であり、一番の「被害者」なのではないか、とも思っています。
 
 4歳から6歳の2年間、子ども達は非常に大きく成長します。背も伸びて、赤ちゃん的な丸ポチャ体型から、シュッとした園児の体型になっていきますし、幼児語を早々と卒業し、かなり会話もしっかりとしてくる、という子ども達も増えてきます
 要するに、この時期は、本来、「いろいろな面での成長が望める」という時期なのです。そんな素敵な、たくさんの可能性を持った時期に、まるで盆栽を作るように机の前に縛り付け、「お勉強」という名のもとに何枚も、何枚もペーパーをさせる・・・
 豊かな教育を謳っている私立の小学校が、本当にこういうことを子ども達に望んでいるのか?あらためて考えてみてください

 ここ10年、子ども達が、いかに「身の回りのことを知らないか」ということに、愕然とします。
知っている虫の名前が「ゴキブリ」だけでは、あまりに悲しいですし、川と海の区別もつかず、自分が何人かも知らない・・・昔は、豊かな教育環境を求める、小学校受験を考えるようなご家庭の子ども達は、感性が豊か、でした。
 きっと、その当時は、そういうご家庭そのもの、そういうご家庭のご両親が、日々の生活を大切にする、暮らしに潤いとゆとりを持った方々だったのでしょう。今、私立小学校受験を目指すようなご家庭は、1歳、2歳の頃から外注的に幼児教室に通わせ、いろいろなお稽古事で忙しく、毎日の生活の中に「たくさんの素敵」を見出す時間的、精神的余裕がなくなっているのかもしれません

 風の音、雨の音、紅葉した葉っぱが落ちる様、葉っぱの上をカサコソと音をたてて歩く面白さ、沸騰したやかんからあがる湯気、カレーのお鍋のクツクツという音、etc.etc.
そんなどこにでもあることも、愛情を持って眺めたり、耳を澄ませたりしていると、それは「驚き」であり、「感動」であり、そして、それらはすべて「学びの源」となります。

 親こそが、そういう感性に敏感になり、同時に、この年齢の子ども達にとって、そういう感性を育てていくことが何よりも大切なのだと実感する、豊かな心を持っていなければ、今どきの受験産業が提供するような小学校受験準備に流されてしまう・・・ そんな毎日は、子どもにとっては百害あって一利なし。きっと親も疲労困憊でタメ息・・・

 中学生、高校生になった時、「勉強は出来るけど・・・あの子は、つまらない」「あの子は、成績はスゴイけど、勉強以外はちょっと・・・」そんなふうに思われる子どもが、我が子の理想像ですか?
 
 幼児期、特に4歳から6歳という小学校受験準備の時期と重なる期間は、子どもの感性の土台を作る時期です。
そういう認識なく、知らず知らずのうちに、親がひたすら感性の芽を摘む不毛の毎日を送るのは悲しすぎます そんな受験準備を、どんな小学校も、本当は望んではいませんよ。


小学校受験 - 私立校は、行かせていただくところ、です

2014年09月07日 | お受験ママへのアドバイス
 入学金を支払い、設備費とか施設費という名目の高い費用を支払い、毎月、月謝を支払っていく私立校
義務教育課程である小学校と中学校は、基本的に国民は無料で教育を受けることができます。これは、義務でもあり、権利でもあります。こういう認識の元、私立小学校に対して「大きな勘違い」をしている保護者は少なくはありません

 高額な費用を支払って行かせる学校・・・じつは、そうではなく、高額な費用を支払ってでも、通わせてやりたいと強く思う環境、それが私立校、なのですね

 人は居住地を決めれば、その地域に住む就学年齢児に、もれなく公立の小学校教育がついてきます。しかし、私立小学校受験をする、と決めることは、その「もれなく」の小学校入学を放棄し、敢えて、他校で学ぶことを志願するのです。それは、こちら側の勝手
 ですから、私立小学校とは、私達がわざわざ入学を希望し、学校側から入学の許可をいただき、通わせていただく学校・・・「行かせていただく」学校です。

 どの私立校にも、創立者がおいでになります。
その方は、長年教育に携わり、私財を投じて新しい学校を作られた方かもしれませんし、資産家が教育というものに意義を見出し、創立されたかもしれません。また、宗教家、宗教団体がその教えを柱として、教育の場を拓かれたのかもしれません。
 いずれにしても、すべての創立者は建学の精神を胸に、高い志を持ち、労力と時間、財を投じて学校を創立されました。そのもとに、それぞれの学校の教育理念に賛同するご家庭が集い、そこで親子ともに学び、尊い伝統が生まれ・・・受け継がれてきました。それが私立校、です
 その伝統を築いてきた一人一人の卒業生、卒業生家庭の前では、在校生ですら、何と小さな存在か
ましてや、志願者は、まだその域にも達していないのです。そうでしょう?

 みなさんは、志望校選びの段階では、たぶん、ご自分達の子育てへの展望、教育への深い思いを柱として、説明会や行事に足を運び、「ここは〇・・・ここは、まあ△かな・・・ここは×」のように、夫婦で云々されてこられたことでしょうね。それは当然、です
 けれど、志望校として向かい合う学校が決まれば、そのご自分達が「主・中心」となる姿勢は「そこまで」だと認識しましょう。
願書に向かい、居ずまいを正して、一筆一筆心を込めて名前や住所、志望理由等を書くその時点から、ご自分達は「小さな存在」になります。

 伝統ある各学校に出会え、志願者として向かわせていただけることに感謝し、各学校に対して「畏敬の念」を持ち、こうべを垂れる・・・これが、私立校に向かう基本の姿勢。私は、この20数年間、ずっとそう考えてきました。

 私は、私立校の「まわしもの」ではありませんよ
けれど、私自身が私立校で教育を受け、人の親、社会人になりました。また、我が子二人も私立校で教育を受け、ささやかながらも今は社会人として世の中のお役に立てるようになりました。そして、キャリアとして、私立小学校受験に向かう立場として長年を過ごしています。
 このすべての年月から私は、ペーパーがどうしたこうした・・・とか、面接でのベストの受け答えは・・・云々、そんな薄っぺらな考えや姿勢で、尊い私立校という環境に向かって欲しくはない、と強く感じています

 どうぞ、この基本に立ち返り、充実した、意味のある小学校受験の時間を過ごしてください


        

 このブログの他の、お役立ちホームページのご紹介

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小学校受験 - 母親の不安、イライラは伝染します!

2014年09月03日 | お受験ママへのアドバイス
 10月から始まる首都圏の私立小学校受験。神奈川県では出願も始まりました。早い学校では、今月の半ばから親子面接も始まります。

 ああ・・・もうダメだ 間に合う気がしない 何度言っても同じことを間違う ごあいさつをきちんとしない 本人には自覚がない ああ、私は気が狂いそう 夫は私の不安を理解してくれない 夫は受験に協力的じゃない etc. etc.

 今まで、ご相談にみえた方々の声であり、メールをくださるママ達のつぶやきであり・・・考査まで2カ月を切ったこの時期、お母様達の不安やイライラは、むしろ考査直前の時期よりも、もっと急激に高まります
 それはなぜなのか、ご自分の気持ちを分析したことはありますか?

 小学校受験をする多くのご家庭では、年長児の夏休みは「夏期講習」や「夏休み特訓」等、長期の休みを利用した特別の企画に参加されます。経済的にも、時間的にも非常に負担は大きく、心の中では「大変だわ・・・」と嘆いているのですが、でも、実際には、もっと別のプラスの意識が働いているのです。
 それはね・・・こんなお気持ちです。
  これだけの投資をしたんだもの、がんばらなきゃ 
  こんなに親子でがんばってるんだから、きっと成果は大きいわよ 
  9月になると、ああ、いよいよだわ 

 ・・・とか。
不思議な昂揚感、興奮、やる気、のようなもので突っ走ります。
でも、そんな夏が終わり、普通の生活に戻ると・・・急に現実が目の前に現れてくる。何となく、カウントダウンの時計の秒針の音だけが聞こえるような気がするのです 違うでしょうか?
 私はこれを、秘かに「ママの9月病」と呼んでいます

 子ども達はね、理不尽なリードによって自己を否定されたり、ダメージを受けるような暴言で傷つけられたり、本当の意味での肉体的な疲労困憊さえなければ、必ず「やったこと、経験したことは、何らかのプラス」にしているものです
 でも、「そんなことはない うちの子の場合は、ちっともやってきたことが身に付いていない」と思われるならば、たぶん、それは親が勝手に「理想の我が子」をイメージし、様々な投資によって、その「見返り」を求めた・・・だけだと私は思います。

 「理想の我が子」論議は、また別の機会にするとして・・・
とにかく 確かに、これから考査までの2カ月間は、非常に大きな意味を持つ、大事な時期です。この時期にグーンと伸びる子もいれば、この時期にダメになっていく子も少なくありません。
 決して大袈裟ではなく この時期の子どもの「心の平安」は、親にかかっています。心が平安な子どもは、受験を糧にして成長していきますが、心が荒み、不安な子ども達は、悪循環を生んでしまうものです

 ママの笑顔、家庭の穏やかな空気が、子どもにとっての最高、最良の環境です
お母さんの不安やイライラは、そのままで子どもに伝染します。それは、あっという間ですよ

 この22年の間に、ほんの数回ですが「まどかせんせい、わたし、せんせいの おうちで せんせいと いっしょに すみたい! ママは おこってばかり。おうちに かえりたくない・・・ ママは わらわないの・・・」と言われたことがあります。
 想像してみてください 愛する我が子が「あなたを拒否している」ことを・・・こんなに悲しいことはありません

 お母様の不安やイライラは、必ず子ども達に伝染します。何度も書きますが、ママの笑顔が最高の環境です

                  

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