小学校受験 ママのモヤモヤ飛んでけー!

お受験という造語の中で揺れるママ達。小学校受験指導、20余年間の経験から、ズバリ!悩めるママ達に真のアドバイスを。

小学校受験 - ペーパーばばあ、になっていませんか?

2014年08月26日 | お受験ママへのアドバイス
 ペーパーばばあ
誰のことかって?そう、ママのことですよ

 ペーパーを前に、うなだれる我が子の前に立ち、鬼の形相で「なんでわかんないの」「昨日もやったじゃない」「この間だって、間違ったわよ」と怒鳴りまくる・・・

 6年後、中学受験を目前に控えた子ども達が、中学受験準備で必須の地道な努力を嫌い、何度も同じ計算問題を間違えたり、漢字の書き取りでケアレスミスをしている場面ならば、この鬼の形相も「あり」だと思います。
 何てったって、中学受験では、偏差値がすべて、ですから

 かなり根性が悪く、ママの前だけでは素直な良い子を装い、子ども達の中では超意地悪なA子ちゃんでも・・・
 勉強が出来ると有名だけれど、とんでもない乱暴者で、自分の気に入らないクラスメイトを殴るB男くんでも・・・
中学受験では、算、国、社、理、のその日のテストで高得点をとれば、必ず合格がやってきます。おめでとう、よくがんばりました、よくできました、とね。

 でも、小学校受験は、決してそうではありません。
学校と家庭との相性・・・ 子どもの人となり・・・ ご家庭の持つ空気感・・・ そんなすべてが関係するのが、小学校受験の合否です。

 あなたのお子様は、ペーパーの「シーソー」の問題が不得意でした
 あなたのお子様は、ペーパーの「回転」の問題で簡単なミスをしました
 あなたのお子様は、ペーパーの「つりあい」の問題で、十分な理解がなかったと思います

 本当に、こういうことが、合否の決定打になる、と思いますか?
 本当に、そんな近視眼的なことで、学校が子どもに×印をつける、と思っているのですか?
 不合格は、「あなたの子どもはダメな子です」と言われることなのだ、と思うのですか?

 出願の時期がスタートする前に、鏡の前に立ち、ご自分の顔が「ペーパーばばあ」になっていないか、確かめてみてください
その顔が「ママ、大好き」と我が子に言ってもらえる顔でしょうか?

 私立の各小学校が求めている保護者は「ペーパーばばあ」なのでしょうか・・・
もし、あなたに最後に残った細やかな良心があれば、その顔が「初めて我が子を抱いた時の感動」の顔と同じ人物なのか、確かめてみてください 20余年、小学校受験準備に携わってきた、私からの切なる願いです


        

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小学校受験 - 言葉を正しく発音する

2014年04月03日 | お受験ママへのアドバイス
 就学前、言葉は「音」であることに気づいていますか?
「言葉は文字でできているのではなく、音でできている」のです。文字とは、その音を記録するため、便宜上、出来上がった人間の知恵、です。

 私立の各学校では、外国語教育に力を入れながらも、時にはそれは人寄せパンダ的な意味合いでの重要性であり、実際には「現代の子ども達の日本語力の低下」を憂いていらっしゃることに、是非ぜひ気づいてください。
 だからこそ、ペーパーではなく、個別テストでの「先生との対話力」であり、行動観察での「会話力チェック」になっているのです。

 みなさんは、我が子の発音をしっかりと聞いていますか?
子どもも3歳くらいになれば、すっかりおしゃべりも上手になり、時には一緒に「パパの悪口」などにも付き合ってくれる・・・だから、すっかり「うちの子は、言葉が早い」とか「十分に会話をしている」という錯覚をされていることが多いものです。

  ぱれる → たべる
  すたべきー → スパゲティー
  てべでぃ → テレビ
  すれびだい → 滑り台
  すろくま → 白熊

 これらは、すべて実際に私の教室の生徒達「年中児」が間違って使っていた言葉です。これらはほんの一例にしかすぎません。彼らは大真面目にこの発音で話し、日々、家庭生活をしていた、ということです。
 食べるも、スパゲティーも、テレビも、滑り台も、白熊も、決して珍しいとか、難しいという言葉ではなく、子ども達が普段の生活の中で、よくよく使う言葉でしょう。
 このように頻繁に会話の中で使っている言葉・・・言い換えれば、親は頻繁に自分の耳でこれらの言葉を聞いているはずの言葉が、間違っているのです。
 でも・・・彼らは、残念ながら家の中ではこの発音の間違いを指摘されることもなく、暮らしていた、ということになります。子どもには責任はありません。
 これらの発音の間違いを、彼らとの会話の中で気づいた私は、自尊心を傷つけないように矯正していきます。

 こういう発音の間違いは、「ラ行が言えない」とか「サ行がタ行になってしまう」というものではありません。舌や口の動かし方が未発達なために、なかなか特定の音や特定の行が正確に発音できない、ということはめずらしいことではありません。
 しかし、上記のような発音の間違いは、単純に「最初から間違って覚えてしまい、間違いを指摘されなかったため、それを正しい言葉と認識して使い続けている」にすぎません。

 スパゲティーやテレビは外来語ですが、「すべりだい」は「滑る」「台」であり、「しろくま」は「白い」「熊」です。そのように解説をすると、パッと笑顔になり「ああ、なんだあ、そうだったんだああ・・・」と自分で何度も繰り返し、発音しています。
 
 是非、たまには我が子との会話に、耳を澄ませてみてください!
かなり大きくなってから、発音を直すのには時間がかかりますし、何より「間違ってずっと使ってたんだ」「だから、時々、お友達が笑ったりしたんだ」と、すっかり自尊心を傷つけてしまうことにも成りかねません。

 正しい日本語力。小学校受験の時には、子にも親にも求めらてている重要な力、です


  
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 新しいサイトをアップしました

「働くママ・ワーキングマザーの小学校受験」
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 今では、多くのママ達が自分のキャリアを活かし、仕事をしながら子育てをしています。それが決してめずらしいことではなくなった現代でも、「働くママは、小学校受験には不利」という考え方が定着しているのが、私立小学校受験の世界です。
 しかし、小学校受験について語られるさまざまな「意見やアドバイス」が、単なるウワサ、流言飛語なのか、それとも真実なのか?
 それを確かめるすべがない・・・これでは動きようがありませんね。

 まずは、正しいことを知ること
その上で、ママが仕事を持っているご家庭では、どのように小学校受験に向かうべきなのか?どんな心構えが必要なのか?
 そういうポイントを十分に理解し、取り組んで欲しいと願っています。
たくさんの項目を用意しました。是非、ご覧ください!
 働くママ達、必見です


 


小学校受験 - 我が子を受け入れられない親

2013年12月01日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験を決めた時から、ほとんどの親は「理想の子ども像」を頭の中に思い描きます。
そして、少しでもその理想像に我が子を近づかせようと必死になる・・・そうすることが合格すること、親の決めた志望校に入学できる条件 なぜか、そう信じて疑わないのが親なのですよね。
 今の我が子を受け入れない 自分の描く理想像に近い子どもばかりに目がいき、我が子が見劣りしていると秘かに嘆く なんと悲しいことでしょう

 現在は私立小学校の高学年になっている男の子のご家庭ですが、その方は受験準備をされるために、約1年間、非常に遠方から、一時間以上もかけて私の教室に通ってくださいました。
 その方が初めて相談においでになった時、私はご相談の内容をお聞きし、耳を疑い、そして、お母様と一緒に泣きました。
 仮にAさんとしましょう。Aさんは、坊ちゃんを連れて、いくつもの受験準備の教室の体験を受けたり、試しに通われたそうですが、どこのお教室でも「おたくの○○君は受験に向いていない」「積極性の足りない子どもでは、受験には対応できない」「表情に乏しく、よく泣くお子さんなので、受け入れがたい」etc.etc.
 確かに、Aさんの坊ちゃんは積極的なお子さんではありませんでしたが、お話をお聞きすると大変穏やかで心優しく、思慮深さの感じられるエピソードがいっぱい。
 はじめの頃は、そんなにふうにマイナスポイントばかりを指摘されても、Aさんはそのたびに「うちの子は優しい子だし、家では創意工夫をしてよく遊んでいるし・・・」と思っていたそうです
 けれど、それも1回や2回だけではなく、いくつもの教室、何人もの先生に指摘されると、さすがのAさんも、「うちの子は、ダメなのだろうか?」「そんなにこの子は、劣っているのだろうか?」と、平常心で我が子を見られなくなっていった・・・とおっしゃいます。
 ちょうどそんな時、私の教室のホームページにたどり着き、ご相談においでくださったのでした。

 Aさんの場合、不幸中の幸いだったのは、やはりこのママが、最後まで「積極性がないのも、声が小さいのも、よく泣くもの事実だけれど、でも、この子は優しい良い子だと思う」と、我が子を受け入れ、評価し、心底愛し、そういうあたたかい思いを坊ちゃんに向けていらしたことでした

 考えてみてください
もしAさんが幼児教室で「あたなの子どもはダメです」と言われるたびに「ほら、また言われたじゃないの もっと大きな声で答えなさいよ」「どうしてちゃんとご挨拶できないの?いつもママが言ってるでしょ」「なんで泣くのかなあ しゃんとしないさい!ほら、まわりのみんなはちゃんとやってるじゃない。泣いてるのはあなただけよ」とマイナスの言葉ばかりを浴びせかけ、鬼の形相で怒鳴り、延々と文句を言い、時にはに口もきかない・・・そんなことをしていたとしたら?
 きっとAさんのところの坊ちゃんは「捨て子」になってしまい、情緒不安定になっていったことでしょう けれど、最後の最後のところでAさんは、息子のマイナス面も十分に理解し、認識しつつも、プラスの部分も認め、評価をし、愛情を持って接していたのでした。だからこそ、その後の正しいリードで、この子は伸びていったのです

 捨て子なんて大げさな!と思われるかもしれませんが、4歳、5歳の子どもは、親しか頼る人はいないのです ママこそが、一番、愛してもらうべき相手で、最も子どもが心寄せる人、ですよね。違いますか?
 そのママに「あなたはダメな子なのかもしれない・・・」「もっと、○○ちゃんのように、~~できる子だったら良かったなあ・・・」などと思われるとしたら、それは、物理的には捨てられてはいないかもしれませんが、心で捨てているのと同じですね

 そこにいるのは、あなたの子どもです。
あなたのDNAを受け継ぎ、無垢に生まれてきた後、あなたに毎日、育てられた子どもです
 我が子を受け入れられない親・・・そんな無慈悲で残酷な親を、どんな学校が保護者として評価し、求めてくれるでしょうか?
 血を分けた我が子を受け入れられず、批判ばかりしているような親は、きっとどんな学校に入学をしても、自分の思い通りの対応でなければ、先生や学校を批判し、文句を言うようなモンスターペアレンツになるでしょうね。

 受験準備に限らず、まずは我が子を「受け入れる」「受け止める」大きな器と大きな愛情が子育ての基本です。何事も、そこからスタートしていくのです

 いかがですか?あなたは、モンスターペアレンツの卵になってはいませんか?
あなたの子どもは、あなたの子どもに生まれてきて良かった、と思っているでしょうか?あなたが「ああ、○○ちゃんのような子どもだったらなあ・・・」と一瞬でも思ったとしたら、きっとあなたの子どもは「ああ、△△ちゃんのママのところに生まれたかったなあ・・・」と思っていることでしょう


小学校受験 - お弁当考査の準備について

2013年09月15日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験、と聞いただけで、「ペーパーの考査!」と思った時代はすでに終わりました。難問奇問に泣いて取り組み、それが解けるようになった時に味わう「達成感」は、成長過程でとても意味深いものです。そういう経験は、宝物、ですね
 けれど、難問奇問が解けるというそのこと自体には、だんだん、小学校受験の中ではあまり大きな価値がなくなってきつつあります。むしろ、そういう知育的なことに大きく着目するのではなく、日常生活の中で培われる「語彙の多さ」「表現力の豊かさ」「生活の中での観察力や感性」というもののほうが、学校が知りたいと思われていることでしょう 
 
 そんな中、あらためて大きくクローズアップされているものが「食にまつわる家庭力」です。四季折々の恵みを愛で、ひとつひとつに感謝して、おいしくいただく・・・
 子どもが10歳、15歳、20歳、となった時、ひねりにひねった観覧車や水の量などの問題を解けるようになっていることと、日々の恵みに感謝し、美しく食せること、そのどちらが「人としての豊かさ」でしょう?

 食事は、一日三食。幼稚園や保育園で昼食を済ませることが多くなることを思えば、三食とも自宅で食べるということはありません。しかし、最低、一日二食を家庭で食べているとなると、小学校を迎える5歳、6歳の時期には、何回の食事をしていることでしょう
 この5年間、少なくとも自分で食べるようになってから、その子が食事の最中に、どのようなことに注意を受け、どのように食べるように教えられているか?どういうことがお行儀の悪いことで、どのように食べれば、見た目も美しく食べられるのか?
 
 お弁当の考査は、細かいところまでチェックが入るような厳格な考査ではなかったとしても、まさにその家庭の品性があらわれ、ほとんどすべてが見られてしまう考査である、と言っても過言ではありません。ですから、最低限、「今からでも間に合うこと」はやっていきましょう

 下記のことは、確認事項です。
  お弁当箱は、キャラクターものは避けましょう。

  いつもよりも、少し小さめのお弁当箱を用意し、子どもが気持ち良く、時間内に食べきれる様に配慮してあげましょう。考査中のお食事で、お腹いっぱいにする必要はないでしょう?

  食べやすいようにと、爪楊枝にさしたソーセージなどを入れるのも避けましょう。その楊枝やスティックを持つときに握り箸をして、かえって墓穴を掘ることになりかねません。

  プチトマトを入れる場合には、かなり小さめのものをいれてあげましょう。大きすぎると、口に入れて噛んだとたん、種が口から飛び出してしまうこと・・・ありますよね。

  我が子の食べ方に自信が持てなければ、突然、考査の日に持たせるのではなく、何度かおうちでピクニック気分で食べる練習をしておいてあげましょう。同じお弁当箱、同じお箸、同じメニューであれば、当日、戸惑うこともありません。

 内容はほぼ同じですが、「お弁当の考査」に関するバックナンバーもお知らせいたします。

 ここまで読み進められ、イタタタタッ、というご家庭は少なくないかもしれません。けれど、今からでも遅くありませんよ
 「正しくお箸が持てること」「美しく食事をいただけること」などは、社会人になったときにその人の育ちや品性を表すものとして、大きく評価されます

 我が子が25歳くらいになったとき・・・あらためて「食べ方が綺麗だねえって、褒められちゃったんだよねえ」と、必ずご両親に感謝する日はやってきますよ



小学校受験 - 焦らない!騒がない!

2013年08月08日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験の時期が近づいてくる8月。関西では、すでに面接の始まっている学校もありますね
夏期講習たけなわのこの時期になると、保護者の方の中には、ひたすら焦り、一人で暴走し、子どもに怒鳴ったり、夫や妻に当たったり・・・と、困ったさんになる方が少なくありません

 考査直前の特別講習の受講のお誘い・・・学校別のそっくり模試・・・志望校別合否判定模試・・・仕上げの講座、etc. etc. 優秀と言われるお子さんを持っていても、問題児ですと常々ご注意を受けているお子さんを持っていても、結局は親の心ぐせ、思考パターン、親のタイプによって、焦ったり、騒いだりするのは同じなんですねえ

 どんなに「とっても素敵なお子様ですよ」と私が真剣に、一生懸命に伝えても、親自身がイメージしている「理想像」にならなければ、全く私の言葉などは届かない・・・一人でどんどん焦り、深夜までネットサーフィンをして、まるで自分で自分の首を絞めるように、新しい不安材料をサイトから見つけては、朝起きてきた夫や子どもを掴まえて、文句を言ったりわめいたり
 まさか、心当たり、あったりしないでしょうねえ?

 これからの時期、何より一番大切なことは、子ども達の「心の平安」です。
まだまだ自分の意思で大きなことを決めることのできない子ども達。今夜のお献立を「ハンバーグがいい!カレーの方がいいかなあ?」なんていう決定とはわけが違います。小学校受験をしようと考えたのは、ご両親・・・ですね。健気な子どもは、その決定についてきている。ちがいmすか?

 良い準備、子どもにとって大きな成長の糧となる準備をするのであれば、小学校受験準備は、この上なく素敵なチャンスです けれど、子どもに強いて、泣かせて、怒鳴りつけて、挙げ句の果てに「お母さんが情緒不安定」なんてことになれば、まさに子どもは悲劇のヒーロー、悲劇のヒロインでしょう

 子どもは弱者。お父さん、とりわけお母さんの心の動くをそのままでキャッチし、喜んだり、悲しんだり、不安になったりしていることをご存知ですか?

 親のイメージした勝手な理想像を受験の及第点と思い込み(先生から思い込まされ)、焦ったり、騒いだりしてはいけません
 「ママの笑顔」が何よりの環境であり、ママは家庭の中の太陽であることをお忘れなく



小学校受験 - 早生まれ、を気にしないこと

2013年06月21日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験を思い立った時、「ああ、うちの子は早生まれだから、きっと不利だわ」とか、「○○さんの坊やはいいなあ、4月生まれだもの・・・」などと、一人で悶々とする?妬みの権化になる?そんなお母様は少なくありません。
 しかし、そんなことを思い悩んだところで生まれ月が今さら替わるわけもなく・・・また、面接や考査の時に「うちの子は早生れですから、どうぞ、すべての面で何とか考慮してください」と食い下がられるようなこともないでしょう・・・

 だから、そんなどうにもならないことで心煩わされて、あれこれ考えるのは無意味ですよ、と言っているのです。
要するに、そんな一つの「事実」にこだわって、親としての視野と見識を狭くしてしまっているご自分に気づいて欲しい!そう思います

 確かに、4、5、6歳児では、月齢差はないとは言えません。
年少さんに入園した3月生まれは、豆粒のように小粒ちゃんで、年中さんに入園した4月生まれは、小学生に見紛うほど大きな子もいます。
 しかしながら、4月生まれの年中さんがすべての面で長けている、とは言い難いのが現実ですし、それに比べて、非常に思慮深く、完璧に何事でも聞ける耳を持った3月生まれ・・・だっています。

 何月生まれであっても、我が子は「我が子」。そのすべてが愛おしいでしょう?
月齢差を云々することは、大切な我が子をフィルターをかけて見ていることです 気づかぬうちに、できないこと、わからないこと探しをして、「ほら、やっぱり早生れだから!」と思ってみたり、時にはマイナス面を見つけた時の「言い訳」にしていたり・・・

 月齢差に関してだけではなく、教育者と呼ばれる人達には、ちゃんとした子どもを「見る目」はあるものです
だからこそ、そういうことにこだわらず、粛々と子育てをしてください

 本来、特別な「受験準備」というものは無いに等しい、と言っても過言ではない、と私は考えています。
真っ当に、親として成すべきことを成し、良き家庭環境を心がけて暮らしていること・・・こういう暮らしこそが、本当の意味での「受験準備」と言えるでしょう
 4月生まれであっても、3月生まれであっても、我が子を一生懸命に、手塩にかけて育てていれば、子どもは豊かに育っているはずです。

 早生れの我が子を嘆き、「隣の芝生は青い」と、そちらばかり眺めて暮らすのはやめましょう


        

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小学校受験 ― 対話をする力を養う

2013年04月02日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験準備=ペーパーの学習。そう思われがちです。
そして、大抵、小学校受験を思い立つと、ご自宅でもガンガンと膨大な量のペーパーをし、親子で辛い思いをするのだ・・・と想像なさるのですよね

 もちろん、ペーパー学習も意味があります。問題を聞き、理解し、そして、考えて解いていかなければなりませんから。
ただ、今もこうして書いたように、ペーパー学習の効果は、そのカリキュラムの内容もさることながら、「問題を聞く力」「聞いたことを理解する力」そして、最後にその「問題を解く力」であり、本来は解く訓練によって解けるようにするのではなく、「聞いて、理解して、考えて」ということに価値があり、その部分こそがペーパー学習をする意味だと私は考えています

 ここ半年、イケメンの俳優さんがCMに起用され、流暢に英語を操り、最後に「対話力が大事です」という方向にリードしていく英会話の学校の宣伝が放映されています
 私も、この考え方に大賛成です

 言葉とは、日本語、英語、何語に関わらず、「人と話し、話している相手と心を通わせること」、つまり対話をすることこそが重要です。相手の意見に賛同する場合、共感する場合、反対する場合、批判する場合・・・すべて、相手の話したことを理解し、それに対する自分の考えを持ち、それを言葉で表現してこその「関係」ですね

 つまり、対話をするためには、スキルとしての語学力だけではなく、聞く力や、その場の空気を読む力もいります。まさに、語学というスキルだけを身につけただけでは、中身のある話はできない、ということになります

 なぜ敢えてこんなCMの話をしたのか?それは、このCMの「英語」の部分を「私達の母国語である日本語」に置き換えて考えていただきたかったから、です

 小学校受験で今、必要とされているのは、まさに「対話力」です。
考査のためということだけではなく、入学後、子ども達は毎日、小学生としての「学習」の時間の中で、先生の話す言葉を理解しなければなりません。算数や国語、生活科で、どんなに価値あることを習っても、それを100%しっかりと理解するための「聞く力」が備わっていなければなりません。
 また、お友達と上手に、スムーズに付き合っていくためには、自分の考えや自分の感じたことを、的確に相手に伝え、そして相手の反応を感じ、その応えを理解しなければなりません。
 こういう二つのことがしっかりとできる「対話力」のある子が、楽しく、有意義な学校生活を送ることができるのです

 再度言いますが、今、小学校で求めているもの、それはこういう子ども達の「聞く力」「理解する力」「話す力」です
なぜなら、それが子ども達が学校の中で暮らしていくための大切な「生きる力」だからです。
 このことを理解することなく、「受験準備=ペーパー学習」と思い込み、大切なことが抜け落ちてしまわないように・・・私は一生懸命、受験に臨むご家庭にお伝えします



小学校受験 - 「家庭力」をアップさせる

2013年02月06日 | お受験ママへのアドバイス
 最小限の努力で、最大の効果を得たい!誰もが考えること、です。
たとえば・・・リーゾナブルで素材とデザインの良いお洋服を手に入れたい 比較的お安く、オシャレで豪華なランチをいただきたい
 言ってみれば、こういうことも、最小の努力で・・・に該当するのではないでしょか。

 でも残念ながら、「家庭力をアップする」ということ、言い換えれば「家庭の品格を豊かにすること」は、一朝一夕にできることではありません

 しかし、伝統ある私立小学校で各家庭に求められているものは、ほかならぬ「これ」であることをしっかりと意識し、あらためてご自分の家庭生活を見つめていただければ・・・といつも思っています。

 厳しい先生、合格率を高らかに謳う幼児教室に我が子を預け、小学校受験に向けてビシビシとペーパーテスト対策をしてもらうことが、受験準備だと考えているご両親がいかに多いことか・・・残念ながら、それはある部分では正しいですが、大きな意味では「かなり外れた考え方」です

 机の前に陣取り、先生の説明を聞き、先生の板書を見つめ勉強する学校生活。これは小学校入学以降、子ども達が大学を卒業するまで、延々と続く「学習」のスタイルです。
 しかし、小学校就学前、「幼い時期から始める自分磨き。人間力を養う学習」は、家庭生活の中だからこそできるもの、なんですね。
 それを教えるのは、「お父さんとお母さん」です。子どもは、本当に両親の背中を見て、育っているのですよ。

  お父さんとお母さんは、正しい日本語を話そうと、心がけていますか?子どもは、親の言葉を日常生活の中で耳にし、それをお手本にして「日本語という母国語」を学習しています。

  お父さんとお母さんは、美しい所作を心がけ、最低限の作法を身につけて食事に向かっていますか?子どもは、親の食べ方を毎日眺めながら、自分の食事をしているのです。

  お父さんとお母さんは、日々の生活の中にたくさんの驚きと感動を感じ、嬉々として暮らしていますか?子どもは、無垢な心と目を持ち、身の回りの出来事に遭遇しています。ダラ~っと死んだ魚のような目と感性で、毎日の生活を過ごしていませんか?

 私立小学校という「環境」が、受験生である各家庭に、真に求めているものは何か?を、洞察する力と、心の余裕を持つこと・・・これが、家庭力をアップさせる第一歩であることを忘れないでいましょう




小学校受験 - お弁当の考査

2013年02月01日 | 小学校受験のカリキュラム
 お弁当を食べる、という行為が、そのまま小学校受験の考査の一部に・・・昨年度あたりから、こういう考査を実施する学校が増えました。
 以前は、比較的厳しい女子のカトリック校特有のもの、と思われていたこのような「お弁当を食べる」という考査でしたが、敢えてテストの一部として「お弁当」を設けるに至った経緯は、たぶん、現代の子ども達の「食事の仕方」が、あまり褒められるようなものではなくなった、ということなのではないか、と私は推測しています。

 「食べる」という行為を見るだけで、その子(その人)の普段の家庭での食事の様子が見えてきます。
もし、お箸の持ち方もかなりひどく(中には、4歳児くらいになっても、フォークとスプーンだけしか使えない子どもも少なくありません)、時には握り箸をし、クチャクチャと音を出して食べ、食べこぼしても平気・・・となれば、その子の家庭では、ほとんど食事の「躾」をしていない、ということが言えるでしょう。

 好き嫌いがあるのか、ないのか・・・確かにそれも大事なことです。ここ数年は、「食育」という言葉も生まれました。栄養バランスの良い食事、個食ではなく団欒のある食生活、ですね。
 しかし、ベクトルが違う方向のものとして、「食べ方」「食事の仕方」は非常に大切です。なぜなら、食べる行為を見るだけで、まさにその家庭の「品格」がそこに現れるから、です。

 どんなに優秀と言われる人であっても、一緒に食事をしたときに、「正しく箸を持っていない」「肘をついて食べる」など、基本的な部分ですでに問題があると、とても残念に思いますね。
 
 要するに私立小学校は・・・ここ10年、男女を問わず、世の中が偏差値教育に偏ってきていることを認め、その傾向をキャッチし、教育方針をマイナーチェンジしながらも、ここにきてあらためて「言葉」や「食事」に現れる家庭の品格を重要視するようになってきています。

 そのことを意識し、いえ、そんなことを意識する以前に、普段から子ども達の「食事の仕方」にこだわりを持ち、しっかりと「美しい食べ方」「正しい食べ方」ができるようにリードしていきましょう。
 


小学校受験 ― 考査1週間前

2012年10月17日 | お受験ママへのアドバイス
 考査の1週間前。
あなたはまだ、子どもを机に向かわせ、ガミガミと文句を言いつづけているのでしょうか?
中には「もう、何度言ったら出来るようになるの?あと1週間しかないのよ」などと、怒鳴りつけているママもいるのでしょうね。
 いや、泣いて懇願しているママもいるかもしれません。「もう1週間しかないのよ。ママとがんばりましょうねっ、ママもここまで一生懸命にやってきたんだから・・・」と。

 でもね、私はどちらももう違う、と思います。
考査まであと1週間。親子がすべきことは、「ゆったりとした時間」を持つことです。

 我が子がいかに素敵な子どもであるかを伝え・・・
 どんなにがんばったかを労い・・・ 
 和やかに、にこやかに、平和で幸せな時間を過ごす・・・

きっと子どもは心が穏やかになり、自信を持って臨めるようになるでしょう

 未熟な親は、自分の不安を払拭するために、我が子に八つ当たりをします。受験の世界でも、それは例外ではないようです。
 自分が平常心でいられないから、我が子を机の前に座らせ、苦手な問題ばかりを持ち出し、「やっぱりできない」とか「まだ不十分ね。もう一回しておきましょう」などと急き立てます。
 それは、そうでもしていないと、自分が発狂しそうになるほど、不安だから・・・そうではありませんか?

 もし、思う結果が出なかったとき、「やっぱり息子が、あの問題ができなかったからよね・・・」とか、「ほらね、娘があれに手間取ったからだわ・・・」と、理由をつけて納得したいから、ですよ。きっと、ご自分ではそんなことにはお気づきではないのでしょうが・・・

 この時期、親がすべきことは、我が子の心を穏やかにしてあげること
我が子に自信を持たせてあげること、です。
 「あなたは大丈夫 よくがんばってきたわよね」と、息子や娘、そして自分をほめ、一緒に大好きなおやつでも一緒に食べる・・・きっとこの上なく素敵な時間になります。

 もし、あなたの受験準備の時間が、ただただ辛く、二度と思い出したくないものであったとしても・・・
 とても有意義で、忘れがたい楽しいものであったとしても・・・
 親子で向かった小学校受験準備の時間は、決してもう戻っては来ない、貴重な時間だったのですから。

 あんなに暑かった夏がいき、秋も本番を迎えました。日も短くなり、朝夕はすっかり寒いほどの陽気です。
 考査までの1週間。無事に、我が子が考査に臨めるように、そして、つつがなく考査を負えられるように、一心にこうべを垂れ、祈りませんか?
 合格祈願のお守りを握り締め、ひたすら「お願い」するのではなく、準備に向かった一瞬一瞬の時間を思い出し、心静かに祈る・・・

 大業を成し遂げるためにはジタバタせず、凛とした気持ちで心を落ち着けること・・・私は、とても大事だと思います


小学校受験 - 無理を強いてはいけません

2012年09月16日 | お受験ママへのアドバイス
 出願が始まると、さすがに平常心ではいられなくなりますね。そんなご両親のお気持ちはよくよく理解できます
 でもね、平常心になれない自分に「秘かに」気づき、何とかしないといけない!これではいけない!と思いつつも、気が付くとこんなことをしていませんか?

 模擬テストの結果を手に、子どもを怒鳴り・・・
 教室帰り、先生に注意を受けたことでネチネチと子どもにからみ・・・
 「この前だって間違ったとこよ!もう、なんで!」と子どもを睨み・・・
 ママはこんなに一生懸命なんだから!と捨て台詞を吐いて・・・

 ありのままの我が子。
注意力が散漫だったり つい聞き逃したり 難しい問題になるとかたまってしまったり お行儀よくできなかったり 声が小さかったり 顔を見て話せなかったり

 それが今のお子様だったら、その「ありのまま」を受け入れてくださる学校でなければ、入学後、苦労するのは目に見えています。

 それに、たとえ子ども達は幼くても、自分が注意を受けている、マイナスのポイントはわかっているのですよ。でも、どうしても「ママが望むようにはできない」のです。知っていましたか?

 あなたが無理を強いているのは、あなたの愛する我が子です。
ママに怒鳴られて、とっても悲しい思いをしているたった5歳、たった6歳の子どもの心を、少しだけでもわかってあげませんか?



小学校受験 - 子どもの体力を過信しないこと

2012年09月05日 | お受験ママへのアドバイス
 夏休みが終わると、小学校受験を目指すご家庭では「カウントダウンが始まる」そんな気分になるものです。
 いよいよだ!と思う人。
 時間がない!と焦る人。
 気合を入れて!と意気込む人。
誰一人として、迫ってくるその時期を前にして、心静かに向かおうという感覚の人はないようです。
 親がこんな切迫感の中にいるわけですから、当然、子どもに対しては優しくなれるわけはなく、気が付けば怒鳴っていたり、懇願していたり、冷戦をしていたり・・・
 そして、何か行動していないと不安に押しつぶされそうになるから、という理由で(パパ、ママ本人はそのことに気づいていないかもしれません)、わが子に発破をかけ、準備はエスカレートしていきます。

 毎週のように受ける模擬テスト、週に何度も足を運ぶ直前講習、面接の練習、etc. etc.
それに加えて、子ども達は残暑の中、運動会の練習をしたり、学芸会の練習をしたり・・・幼稚園や保育園でも、園での最後の学年ということで、年長児の練習に対しては、先生方も準備には力が入ります

 さあ、こうなると、いったい子どもは、いつ、息抜きをするのでしょう?いつ、ほっとできるのでしょう?

 えっ?受験が終わるまで、ほっとなんて出来るわけがない、いなくてもいい、ってですか?
いえいえ、そんなことはありません それは、大人が勝手に決めた理屈でしょう
 要するに、親のほうが、ゆったりとした気分で考査の日を迎える自信がなく、バタバタして、忙しそうにすることで、気持ちのバランスをとっている・・・そういう親は多いのですよ

 とにかく。
子どもの体力を過信してはいけません
 子どもの身体は、本当にまだまだ小さいのです。口では大人顔負けの憎まれ口を叩いたとしても、たった5年、6年しか人生経験のない、幼い子どもです。身長だって、体重だって、あなたと比べてみてください

 残暑の中、我が子に100%以上の力を求めて9月を過ごさせてしまうと、間違いなく、その皺寄せは10月、11月にやってきますよ
 急な発熱、感染症に罹る、不注意からの小さなケガ、などなど。精神的なバランスを崩す子どもも出てきます。
 そんな悲しいことを招かないように、「確実な休息の時間」を与えてあげてください 時には何かを休んだり、予定を延期したり・・・そんな工夫や妥協も必要でしょう



小学校受験 - 受験に「有利」「不利」はありません

2012年08月31日 | お受験ママへのアドバイス
 〇〇小学校の志望理由を記入するときには、箱の中に収めず、1行、2行、欄外に行を増やして書くと、親の誠意が使わるから、是非、そうするのが有利なんですって 

 いかがですか?
こうして、字面になったものをお読みになっても、それが「本当」だと思われますか?何て浅はかなんでしょう
 
 願書は公式の文書。大切な提出物です。
にも関わらず、すっかり大人になった親が、決められた公式文書のスペース内に文章を収めることができず、1行2行、はみ出して書く・・・こんなことが「親の学校に対する誠意」でしょうか?この公式文書を手にされた先生が、本当に「はみ出した1行、2行」を誠意だと思われると思いますか?

 でもね、これは、まことしやかに毎年、願書記入の時期になると、流れる「うわさ」です。
受験を終えた人があらためてこの「うわさ」を聞いたとしたら?きっと、苦笑されることでしょう。

 受験をするにあたり、「有利」や「不利」はありません。
ましてや、小手先の小細工で有利になるほど、伝統ある私立校が「薄っぺらな教育の場」とは思えない・・・いかがでしょう。

 じっくり考えてみてください
あなたが、6年間、12年間の長きに渡り、大切な我が子をお預けになろうと考えている学校が、小手先の小細工に左右される学校だとしたら・・・志望しますか?そこで我が子を学ばせたいですか?

 お教室の待ち時間。
誰からともなく語られる「〇〇したら有利」「△△は不利」などという言葉を信じ、それに翻弄されるほどあなたの神経がささくれているのであれば、お一人の時間に「とびっきりオシャレなカフェ」にでも行って、ハーブティーでも飲みながら、ぼんやりとする・・・ まわりを眺める・・・ 新聞を読む・・・ お気に入りの雑誌を読む・・・ 受験に全く関係のない友人にメールをする・・・ 
 そうするほうが、どれほど有意義かしれませんよ



小学校受験 - お手伝いの意味を理解する

2012年07月17日 | お受験ママへのアドバイス
 子どもに対して「あなたは、お家でお手伝いはしますか?」というご質問を、よく面接でされることがあります。
 こんな時のためにと、「はい、○○○をして・・・そのあと、△△△をして・・・そして、□□□をします。お休みの日には、◇◇◇もお手伝いすることがあります」という答えを準備し、せっせと子どもには高度なお手伝いができるようにと、時間をかけて「訓練させている」親がいるようです
 しかし、実際には、こういう子どもに◎、100点、優がつくわけではありません。

 お手伝いは何のためにするのでしょう?
もし、あなたが我が子に小学校受験を考えていなかったとしても、「お手伝い」は子どもに大きな意味を持つチャンスになるものです
 
 お手伝い・・・手伝うのです。
本来は、誰かがすべき仕事を、自分が自ら名乗り出るか、指示、依頼されて、依頼者のお役にたつためにするお仕事です。それが、お手伝いです
 ですから「自分のおもちゃを片付ける」とか、「自分が着ていた洋服をたたむ」ということは、厳密にはお手伝いとは言えません。(あくまでも、厳密に言えば、です。自分が片付けないせいで、いつもお母さんが忙しい思いをしているから、自分で片付けられた日は、お母さんの役に立った、という・・・これは、苦笑を禁じ得ない理屈でしょう。)

 要するに、「お手伝いはしますか?」のご質問の意味とは・・・
 「あなたは、まだまだ幼いけれど、家族の一員として、しっかりと役目を果たしていますか?」
 「いつまでも赤ちゃんのように、家族の附属品、両親の附属品、おもちゃのようになっていませんか?」ということを問うているのです。

 子どもが家族の構成員としての自覚もなく、不完全で中途半端な難しいお手伝いを4つも5つもさせることは、親の自己満足にすぎません
 「うちの子ったらね、いつもお料理がしたいしたいっていうから、子ども用の包丁を用意して、エプロンもさせてるのよ、ほほほ」
 「夕食のあとはね、うちの子はいつも食器を洗っているのよ。」
 「土曜日はね、八百屋さんに行くのは息子(娘)の役目なのよ、ふふふ
こういうことは、言い換えれば「うちの子ったら、どう、偉いでしょう?あなたんちのお子さん、うちの子みたいに出来るかしら?」のような、傲慢な言葉、なわけですね

 お手伝いは、決して難しいことである必要はありません
そのかわり、必ず毎日、忘れることなく、自発的に、「自分の役目、自分の責任」としての意識を持ち、子どもがきちんとやり遂げられることをさせるべき、です。

 毎日、継続してお手伝いをしていれば、自然とそういう意識が育っていきます。
そうなれば、自分の体調が悪い時、お熱の時でも、子どもは「今日は~~ができない・・・どうしよう」と、自分が責任を果たせない悔しさ、申し訳なさを感じるようになっていくでしょう
 そういう責任感を自然なかたちで育てていくためにも、お手伝いはあるのです。

 「受験の面接のため」などという、薄っぺらな思いでお手伝いをさせることは、子どもの成長のチャンスを無駄にする行為ですし、あまりに恥ずかしいですね。
 何でも本質をつかみ、受験準備を「成長の糧の宝庫」と知るべきです。
 


小学校受験 - 親の品格

2012年07月01日 | お受験ママへのアドバイス
  それは、都内のカトリックの女子伝統校で説明会のある日でした。
朝、電車に乗ると、明らかに説明会に向かう「紺の半そでワンピース姿」のお母様がお二人、対面シートになったシルバーシートに向かい合わせで座っていらっしゃいました 私は「どうしてわざわざこの方達は、このシルバーシートに座っているのだろう?」と、無神経さに心がざわつきました。
 まもなく、お隣のレーンに特急電車が入ってきて、各駅停車に乗り換える客がホームに降りてくると、何と、今度はそのお母様二人は立ち上がり、ドアのほうに体を向けて、大きな声で叫ばれました。「○○さん、こっち!こっちこっち!」
 知っている人達には、ああ紺色の装いの人達は、お受験というやつの人なんだな、と好奇の目で見られるわけですが、ご存知のない方達には、「若い女性の紺色集団」はかなり奇異に映るものです。要するに、そこに存在するだけでも「?」の対象である人が、シルバーシートに座り、今度は立ち上がって人を呼ぶ・・・みなさまも、その状況を想像してみてください
 ○さんが乗り込んでこられると、ご丁寧なごあいさつ。にこやかに・・・
 「おはようございます、うまくお目にかかれてよかったわ。今日は蒸し暑いですね
 「雨でなくて、良かったですね、足元が悪いと、こんな日はねえ・・・」等々・・・
 その方達の行いと、とても意識的に丁寧にご挨拶をされているそのギャップに、私は情けなさを感じました
 その後は、ひとしきりおしゃべり・・・敢えて付け加えますが、この対面式のシートには、もうお一人、乗客が座っておいででした。
 
 次の駅に停車すると、また別の「紺の装い」の女性が一人。空いた席に座られました。
座られるとき、手に長い日傘を引っ掛け、その手で携帯電話でメールを始められました。日傘は、下に垂れることなく、立っている乗客のほうに向けてピンと張り出しています そのお母様は、まったくそんなことには頓着せず、ずっとメールをされています。その間、つり革を持って立っている人に体に何度もふれ、顰蹙をかわれていたのは明白でした。

 幸いにも、二つ先の駅で下車した私は、その方達がどんな様子でそのあと存在し、どんな様子で下車されていくのかを見届ける必要はありませんでしたが、朝から、非常に不愉快になる出来事でした。
 私は思ったのです。シルバーシートに座り、受験話に花を咲かせていた非常識ママ達も、携帯メールママも、きっとわが子には・・・
 「あそこのお席はね、お年寄りや体の不自由な方達のために用意されたお席なのよ。覚えておいてね
 「電車の中ではね、他のお客様達にご迷惑をかけるのは絶対にいけないことなのよ。さあ、どんなことが、ご迷惑をかけることかな?言ってみて
 などと、したり顔で教えていらっしゃるだろうなあ・・・と。

 確かに、あの方達が向かわれた名門小学校の校長先生や、シスターや、関係者が、あれらのお母様達のその朝の愚行をご覧になる機会はないでしょう。けれど、知られることがなければ、そういう程度の母親で良いのでしょうか?
 
 子どもを育てる母として、また、小学校受験という関門を経験し、わが子を特別の環境に入れたいと考える教育的レベルの高い母として、そんな姿勢、そんな姿で良いのでしょうか?

 しっかりとした教育理念を持った伝統ある私立校では、毎年、多くの人材を世の中に輩出されています。私立校は、決して、「子ども達だけの環境」ではありません。
 わが子が合格をいただいたその日から、お父様もお母様も、子どもと同様に、家族として、その学校の看板を背負うことになるのです。その重さ、その意味を、受験に臨む前から、もっともっと、親が自覚すべきです。

 子どもの小学校受験を考えるということが、あらためて父として母として、社会人としてのご自分達の品格を問われることでもある、という認識のないご家庭が、ここ数年、急増していることを私は憂いています。
 古き良き時代・・・という言葉があります。伝統ある私立小学校は、そういう時代から存在していたのです。そして、そういう時代には、少なくとも、品格という面で、両親の良識を問わなければいけないような家庭は、もともと、私立校には縁のない存在だったはず、です。

 せっかくわが子のより良い環境を求め、私立小学校受験を考えたのであれば、あらためてご自分達の日常を見直し、家庭力のレベルアップや品性について、考えるチャンスにして欲しいと思います