小学校受験 ママのモヤモヤ飛んでけー!

お受験という造語の中で揺れるママ達。小学校受験指導、20余年間の経験から、ズバリ!悩めるママ達に真のアドバイスを。

小学校受験 - 言いたい人には言わしておきましょう!

2009年10月12日 | お受験ママへのアドバイス
 今は、「何でも一緒にする」というのが、子育てに限らず世の中の風潮のようです。それは、個性没と言うよりも、不安な人が増えたということでしょう
 インターネットの普及で、様々な情報がいつでもどこでも簡単に手に入るようになり、自分の力で考え、判断し、時には大決断をする・・・というような、時にはリスクを伴うかもしれない恐ろしい作業をしなくても、「みなと一緒にする、みなと一緒である」というほうが楽であり、不安を緩和させる安全な道・・・と思うでしょうね。
 そんな社会にいると、自分で考え出したことが結果的に突飛で、他人に驚かれたり、ちょっと風変わり扱いされることは是非とも避けたい!そう思うようになっていくのも自然な成り行きです。
 
 とにかく。
特に不慣れな子育てをしている時期の母親は、不安人種の中でもその筆頭にくるでしょうね。だから、ママ達は集い、一緒に行動し、安心するための情報をたくさん集め、心の平安を求めて、「私達は一緒」の思いを持って子育てをする・・・
 
 けれど。
このママ友。「みなと一緒」のことをしている時には、すこぶる不安を緩和してくれるオアシス的集団ですが、ひとたび、あなたが「ちょっと違うこと」をしようとした時には、たちまち厄介な怪物になってしまうでしょう。
 その「ちょっと違うこと」の最たるものが、幼稚園受験や小学校受験でしょう
 それまでは「私達は仲間よ、私達は一緒よ」と一種の連帯感を持って過ごしてきたのに、突然、あなたが「特別な人」になろうとする!?
 今までは横一列だったあなたが、頭一つ?体一つ?飛び出そうとしている!?
口に出して「そ、そ、そ、そんなあ」と言ったり、露骨にイヤな顔をしなくても、本音は「あなただけ・・・なんで?なんでそんなことになるわけ?許せない!」という思いや空気が生まれ、たちまち関係はギクシャクしてくる・・・
 今までは一番近しい、一番心やすらぐ仲間達が、異分子になろうとしている・・・そのとたん、異分子になったあなたを「標的」にして、急にママ友達は団結し、集中砲火を始める・・・それも静かに・・・密やかに・・・でも、確実に、強烈に、辛辣に

 きっと、あなたは悲しい思いをされるでしょうね。「今まで、あんなに仲良しのママ友で、良き理解者だったのに!なぜ??」
 
 いえいえ、それはあなたの妄想だったのですよ
女子校のおトイレ友達が、所詮は「お手洗いに行くための仲良しごっこの相手」だったように、私学を目指すあなた達親子を目の敵にするようになったママ友達は、所詮は、子育ての不安を慰めあうための仲良しごっこの相手だった・・・
 そこまで言い切ってしまうのは乱暴ではあります。ママ友の関係なんて、みな「軽く、はかなく、つまらないもの」と言うつもりはありません。しかし、それでもやっぱり「当たらずとも、遠からじ」のはずです。
  
 もしあなたのご家庭の幼稚園受験や小学校受験を期に、急に態度が変わってしまうような人であったならば、残念ながら、それはその程度のものだった、ということです

 あなたが本当に大事にすべきことは受験ですか?それともママ友ですか?
あなたが、受験そのものが子どもにとって、家族にとっての一大事!という認識をしていなかったとしても、我が子のために「小学校受験(幼稚園受験)を選択し、真面目に親子で取り組もう」と決めたのであれば「我が子のチャンス」と「不安を癒すママ友」と、どちらを優先したいでしょう?  
 答えはでるでしょうね・・・

 むかーし、むかし。
私自身も、2人の子どもの母親として、幼稚園受験、小学校受験の時には、そういう苦い経験をたくさんしました。
 娘が急によく泣くようになると、待ってましたとばかりに・・・
 「あらー、きっと疲れてるのよねえ。幼稚園受験のためのお勉強ってやつ、大変なんじゃないの?かわいそうに・・・」の声。
 それは、小学校受験の準備をしていた、毎日元気いっぱいだった息子にも向けられました。
 「Tちゃん、うちの子が言うには、急に幼稚園で乱暴になったんだって。きっとストレスなのよねえ、受験準備の・・・」
 さすがに、幼稚園でお友達にいやな思いをさせているのであれば大変だと思い、息子とも話し、幼稚園にもおたずねをしたところ、何も変わった様子はない、とのこと。
 気分が萎えました・・・
 
 もし、受験準備を機に、ママ友達の様子が「違って」きたら・・・もう、あがかないことです
 そういうママ友達の豹変は、あなたにとってはとても残念でしょうし、悲しいに違いありません。
 時には人間不信の思いも生まれてくるかもしれません 
 でも、あなたの大切な子どもを育てるのは「あなた自身」です 誰かに育ててもらっているわけではないですよね? 
 確かに、多くの人に支えられ、たくさんの親切や思いやりによってあなたは子育てをしてきたことでしょう。
 中でも、ママ友達との時間は、あなたの心のよりどころであり、何度も助けてもらったかもしれません・・・
 けれど、ママ友があなたにとっての「癒し」ではなく、「重荷」や「悩み」になってとしたら???
 
 ママ友との関係は、ケセラセラ
思い悩まず、思い煩わず
 今のあなたにとって、あなたのお子様にとって、大事なものは何なのか?それを考え、ママは笑顔でいないといけません
 

  幼児教室マナーズ トップページに戻る  お問い合わせはこちらから



小学校受験 考査ひと月前の過ごし方

2009年09月30日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校への出願も終わり、受験票が手元に届く・・・面接もいよいよ・・・考査の日まで、心の中でカウントダウンが始まりますね

  お教室の先生もピリピリとしてこられましらか?
  運動会や遠足の日程が気にかかり、イライラですか?
  志望校別の講習や、志望校向けのテスト結果に一喜一憂でしょうか?
  子どもやご自分の髪型を考え、カットに行く時期を考えていらっかな?
  ころころと変わる秋のお天気や気温にハラハラし、服装のチェックをされているでしょうか?
  いよいよだ!と緊張しているのに、夫一人が暢気に見えて、腹を立てていますか?

 「もう、あとひと月もない・・・ それなのに、私ばかりが必死になっていて、我が子も夫も、どうして「ちゃんと」してくれないのよ
 そんなことを思って、チックになりそうになっているお母様は、きっと少なくないでしょう

 でも・・・
お母さん、一度、洗面所に行き、しっかりと電気をつけて、落ち着いてあなたのお顔を見てみませんか?
 慌ただしい朝の時間に、ささっと顔を洗ってお化粧する時には、きっと、そんなにまじまじとご自身のお顔を眺めないでしょう?
 でもね、あらためて、しみじみとご覧になって
 
  どうです?あなたの目、つり上がっていませんか?
  目の下には、うっすらとクマができていたりして・・・
  久しく大笑いをしないから、すっかり左右の口角が下がっていたり・・・

 考査の日まで、あとひと月。もう、じたばたしないことです
シーソーの問題が苦手でも、お話しの記憶や鏡の問題に不安があっても、我が子相手に目をつり上げ、唾を飛ばして教えようとするのは・・・もうやめましょう

 子ども達はね、お母さんのことが大好きなんです
お母さんが、満面の笑顔で誉めてくれる時、子ども達はこの上ない幸せを感じているんですよ
 苦手な問題を前にして、またまたわからない、解けない自分のことが悲しくて、そんな困ったボクを、ワタシを見ながらタメイキをついているお母さんの顔に、「ママ・・・ごめんなさい・・・」と謝っているんです
 そんな問題、できなかったって、わからなかったって、本当は、ちっともかまわないのに・・・

 これからのひと月。せめて、笑顔でいてあげてください
秋の実りを一緒にほおばり、澄み切った秋の空に浮かぶ美しいお月様を一緒に眺め、紅葉し始めた葉っぱを愛で・・・楽しい、子ども達が心から安心できる、お母さんとの幸せな時間を過ごしてあげてください

  「お母さんは、どんな時にあなたを誉めてくれますか?」
  「はい、お勉強がよくできて、ハナマルをたくさんもらった時です!」
  「お母さんは、どんな時にあなたを叱りますか?」
  「はい、お母さんは、お勉強ができなくて、たくさん間違って、ハナマルをもらえなかった時です。」
 
 これでは、あまりに悲しいではありませんか・・・
子ども達にとっての、一番の環境は、お母さんの笑顔なんですから・・・

小学校受験 - 面接や試験日のタクシー利用

2009年09月25日 | その他、もろもろ
小学校受験 - 面接や試験日のタクシー利用

「先生、面接や試験の日、駅からタクシーで行ってはいけないでしょうか?」
よく受けるご質問です。
もし、志望する小学校が、電車の最寄り駅から「徒歩10分」だとすれば・・・幼稚園年長児が歩けば15分はかかるでしょう。そして、面接の日が雨だったら?
そんなことを考えただけで、すっかりブルーな気分になってしまうでしょう

「面接の日は、両親(父親もしくは母親)が一緒に行くのだから、まっ、何でも『あり』でいいじゃないか。それに、まだ合格だってしてないわけだし・・・誰が言ったのかはしらないけれど、そんなタクシー利用は避けましょう、なーんて『おかたいこと』、守る必要ってあんの??」

じつは、私の長男が小学校受験の時、面接の日は「雨」でした ちょうど9月10月は台風のシーズンでもあります。まさに、その日は夕方から台風が関東地方に接近する・・・という天気予報で 指定時間の午後2時前後の雨脚は、とっても強かったものです。(かなり夫婦で検討した結果、息子はレインコートと長靴利用、親は履き替えの靴下と、濡れた服を拭くしっかりとしたタオル持参で「徒歩15分」の距離を、楽しく?!会話をしながら歩きました)

 その選択を笑う人もおいでになるでしょうね。
実際、待合室として用意された会議室に入った時には、明らかに雨に濡れながらおいでになったご様子のご家族と、すずしい顔をなさり、雨に濡れた家族を「そこまでして・・・」というお顔で見ていらしたタクシー組と、半々だったと思います。

 ただね、今の私は、「タクシーではいけませんか?」というご質問には、このようにお答えをしています。
 「最寄り駅から、徒歩○○分。」その学校を志望校としてお選びになったのは、とりもなおさず、ご両親のはず、ですね。志望校は、もちろん未だ「進学先」になったわけではありません。しかし、志望する、ということは、進学先に成り得る、ということです。ならば、その学校が大切な我が子が来春から「自分の学校」として毎日毎日、通う学校になるかもしれない、ということでしょう?

 我が子が毎日通う学校・・・そこには、雨も日も、風の日も、冬にはみぞれ交じりの雪の降る日だってあるかもしれません。進路を急に変えた台風が、下校時間に近づくかもしれない・・・
 要するに、そこが我が子の学校になれば、半年あまり先には、子どもは「一人」で悪天候の中でも登下校をすることになる・・・そうではありませんか?みなさんは、なぜか、案外このことを忘れておられるのです

 お父様やお母様の中には、エクセルを駆使して、A校、B校、C校・・・と各学校への通学時間、教育方針、授業などの特徴、感想等を分析して表にし、時間をかけて志望校を吟味されます。そして、やっと受験することを決定した学校・・・そこは、もしかしたら、毎日、我が子が通う「我が子の学校」「私達の学校」となるところです。
 なのに、面接の日や考査の日の天候によって、安易に「楽に行くこと、楽に駅に戻ること」を考えられます

 絶対にタクシーで行ってはいけない!私は、そう思っているわけではありません。それに関しては、ご両親で、十分にご納得のいくようにお考えになれば良いことだと思います。
 ただ、「雨だからタクシー」とか「両親と一緒だからタクシー」というのは、あまりにも安易な選択であり、「大人であれば、タクシーを利用したくなる距離」の学校を、我が子が毎日通う(通わなくてはいけない)教育環境としてあなた達が選び、もしかしたら願書の志望理由に、歯の浮くような美辞麗句で、その学校の教育方針を絶賛したかもしれません・・・それを忘れてはいませんか?という思いがあるのです・・・

 私と夫が、今から15年以上も前のこの時期、台風接近を知りながら、息子と一緒に雨の中を歩いたのは、「○○せねばならない!○○してはいけない!」という、言い伝え的な呪文に固執したからではなく、「・・・やっぱり、3人で歩いて行こうよ」という思いになったからです。
 思えば、あの時の気分は、「雨の中、家族で一生懸命に歩いて面接に行く」という自分達の姿に、ちょっぴり酔おうとしていたのかもれません まるで「おまじない」のように・・・

 これは余談ですが・・・あの日から、我が家の息子は「ここぞ!」という日は「雨」です。
中学受験の面接の日も豪雨・・・中学の入学式も豪雨・・・大学の入学式も豪雨でした。これでいけば、「〆」の大学の卒業式も、やっぱり「雨」でしょうか


小学校受験 口臭は大丈夫ですか?

2009年09月08日 | その他、もろもろ
小学校受験 - 口臭は大丈夫ですか?お父さん、お母さん。

 人が話す時には口を開き、息を吐きながら話します。
当然ですね 口をしっかりと開けなければ、滑舌が悪くなりますし、息を吸いながらでは話せません
 ・・・ということは、私達は必ず、話す相手に「息を吹きかけながら話している」ということです。

 混雑した電車やバスに乗ったとき、あなたはお隣や後ろの人の「息」が気になったことはありませんか?
 社会人なんだから、どんな場合も、公共の場で露骨にイヤな顔をしてはいけない・・・そうは思うものの、呼吸のたびに胸が悪くなるような息が自分に吹きかかる・・・さすがに閉口します
 私のように身長が低いと、まわりの人はほぼ全員が私より背が高く、頭の上で新聞をバリバリと広げられたり、畳まれたりもします・・・ 百歩譲って、新聞バリバリには我慢出来ても、容赦なくかかってくるあっちの人の息、こっちの人の息・・・悲しくなります

 もし、あなたの息が、そういう「迷惑な息」であったとしても、「あなたの息は、とても臭いですよ」と、勇気を持って?単刀直入に?忠告してくれるような人は、いくら親しい人の中にも、なかなかいない・・・そう思いませんか?

 面接を行うお部屋が、ただっぴろい部屋、というのはめずらしく、ある学校では校長室、ある学校では応接室、ある学校では会議室、ある学校では教室・・・そして、面接官である先生とみなさんとの距離は、「息の臭いが届く距離」です
 お部屋に入って何度お辞儀をしたら良いのだろうか?と、そんなつまらないことに神経を使うより、ご家族(ご夫婦)で「口臭チェック」をしてください

 そして、もし口臭がひどい場合、原因は内臓に問題がある場合と、口腔内に問題がある場合、この2つが考えられるでしょう。要するに、内科的な原因か歯科的な原因か、です。
 案外、みなさんがご存知ないのが、歯周病が原因の口臭です 僕は(私は)虫歯はないよ、という人でも、知らないうちに歯槽膿漏が進行していて、それが原因で口臭がひどくなっている・・・ということはあるものです
 いずれにしても、しっかりチェックし、原因がわかった場合には、早く治療を始めて下さい


子どもの二つの顔を知っていますか?

2009年07月28日 | お受験ママへのアドバイス
 入会の面談においでになった時、必ずお父様、お母様は、わが子の人となり、性格などをお話くださいます。
 「うちの子は、初めての環境では物怖じして、なかなか思うように振る舞えないのです
 「うちの子は引っ込み思案で、初対面の方とは全く口を利こうとはしません
 「うちの子は明朗闊達で、いつもリーダー的存在になっています
 「うちの子は人懐っこく、誰とでもうち解けます」などなど・・・
 
 ところが、おもしろいことに・・・
初回、お母様に手を引かれてやってきた新人君、新人ちゃん。確かにそのうちの「半分」のお子様は、ご両親がコメントをしてくださった「その子、そのもの」です。
 泣きはしないものの、今にも泣き出しそうな感じで、必死に不安をこらえている子・・・
 こんにちは!を言ったとたん、私のそばを離れず、初めての場所が物珍しく、うれしそうにいろいろと話してくれる子・・・
 けれど、残りの半分の子ども達は、親の観察、親の認識、親の思い、とは全く違う様子を見せてくれます・・・

 うちの子は、初めての場所には馴染めません!とお母様に言われていたお子さん。ママがお教室のドアを閉めたとたん、私の問いかけにニコニコと、とても気さくにお話をしてくれたり・・・
 うちの子は、どんな場所でも物怖じせず、積極的です!と言われていたお子さん。私と二人になったとたん、うつむいてしまって、ほとんど何も話さなかったり・・・

 親は、自分の子どもを「一番よく知っている。一番わが子のことをわかっている。」と思っていますが、実際には、「親と一緒の時の子ども」と「子どもの世界にいる時の子ども」とは、決して同じではないのですね

 厳しい家のお子さんが、お家ではとても「良い子」なのに、幼稚園の中では、結構、子分を引き連れて、陰のドンになってイタズラをする「問題児」というようなことは、決してドラマやマンガの中のことではありません。
 子どもも、4歳くらいからは、「親の前だからこそ良い子にする」というような、言ってみれば「表向きの顔」「体裁を整えた顔」を持つようになります。これは、決してその子に裏表があるのではなく、単純に、「親に好かれたい、親に誉められたい」という願望があるからなのですね。
 そうとは知らず、親は、家庭の中のわが子の顔、様子だけを見て、それが「すべて」だと思ってしまい、それが、わが子の人柄だと信じてしまう・・・
 
 小学校受験を考えた場合、私は、まだまだ柔らかい子どもの人となりを見て、志望校選びの決定打にする、ということには反対です。
 なぜなら、経験も少なく、一個の個人としてもほとんど固まってはいない子どもの性格や行動パターンなどは、各学校の確固とした教育方針のもと、いかようにも染まっていきます。
 しかし、すでに完成品である親のほうは、なかなか「変わる」ことはできません ですから、志望校選びで重要にすべきは、完成品である親が、その学校にフィットするかしないか?なんですね。

 とは言え。
子どもの世界の中にいる時の「わが子の姿」を知らず、親と一緒の時の、ある意味、子どもによって無意識のうちに親好みに「演じられた姿」だけがわが子のすべて・・・だと思い、学校選びを間違っては大変です

 信頼できる第三者、冷静にわが子を見てくれる第三者から、「子どもの世界での、わが子の姿」を聞き、二つの顔(どちらも、その子、です)を持つわが子の「真実」を知っておかなければならないでしょう

 この子のことは、私が一番知ってる もし、あなたがそう思っていたとしら・・・それは、きっと違いますよ
 きっとあなたのお子様にも、子どもの世界での自分の顔があり、その中でものびのびと生きているはず・・・

小学校受験 - 志望校選び 1

2009年07月03日 | お受験ママへのアドバイス
 「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」ということわざがあります。どんなに立派な馬でも、観賞用であればいざ知らず、その馬に乗り、それを足として使うならば、実際には乗ってみないとその馬の特性や自分との相性はわからないものだ、と言っているのですね。
 「人には添うてみよ」も同じ意味です。一緒にて、初めてわかってくる人柄、ひととなり、相性がある、ということでしょう。
 私は、学校とご家庭も、まさに同じことだと思います
 
 私は、志望校決めをするためにご相談においでになるご両親に、必ずこう申しあげます。
 「ぜひ、直感を大事にしてください

  たとえば、週に○回も英会話の授業がある・・・
  ネイティブの先生が1クラスに2名もつくそうだ・・・
  作家が来て、作文教室を開催してくれる・・・
  プロのアスリートが体操の時間を特別に指導してくれる・・・
  海外での研修がある・・・
  各種理科的な実験を中学の理科教室を使って催す・・・etc.etc. 
 今では、私立の小学校はさまざまな工夫をし、目玉となるような企画をしたり、新しい試みをしたり・・・と、本来の教育「プラスα」の部分を打ち出し、ご両親にアピールをする!そんな時代になってきています。こういうことは、伝統校の場合でも例外ではありません。
 この背景には、当然、教育に熱心に取り組むという真摯な姿勢の現れであると同時に、少子化の世の中で、私立校が生き残りをかけて、創意工夫をしなければならない、という事項もあるのでしょう。
 ・・・となれば、この「プラスα」の部分は、一般的な業種で言うところの「サービス的要素」も含まれていて・・・そうであるならば、この部分は、チラシの中の「目玉商品」的な意味を持っている、とも言えるでしょう。
 私が言おうとしていることを、わかりやすくお伝えしたいために、敢えて、こういう「例え」を使い説明をしていますが、こういう例は「教育や学校を何と心得る」とお叱りを受けてしまうかもしれませんね。
 しかし、物事を的確に理解するためには、時には目先の違った見方をし、広い視野で考えなければならないと思っています。そうしなければ、特に学校や教育という問題の場合は、それが聖域視される分野だから、無条件に「尊く」「すばらしく」見えてしまいかねない、という危険性があるのです

 以前、1年生に進学され、半年ほど過ぎた頃に、あるお母様から頂戴した近況報告のメールを読み、とてもほのぼのとした気持ちになったことがあります
 そのお母様は、それこそ「ネイティブの先生の英語の授業」「○○の規格」「△△の試み」という目玉商品的な学校が打ち出す試みにいたく感動され、そこに大きな価値を認めて、その学校を志望校に決められた、という経緯がありました。ご両親揃って、それに対する「惚れ込みよう」はかなりなもので、側で見ていると、さすがに「そこまで傾倒してしまっては・・・」と、かなり不安になり、心配したものでした
 しかし、そのお母様が書いてこられた内容は、私の予想とはかなりかけ離れたものであり、本当に心和む、すてきなものでした・・・

 「・・・先生達は、お一人お一人がとてもあたたかく、子ども達を見てくださる眼差しの真剣さ、柔らかさを実感し、送り迎えをしている当初は、親として涙の出る思いでした。何気ない子どもへの言葉かけにも愛情がこもっていて、毎日、私は感激しています。この学校の空気が、わが子をやさしく包み、成長させてくださっているのだと感じています・・・」

 いかがですか?
「ネイティブの先生の英語の授業」「○○の企画」「△△の試み」のような、とても現実的な、具体的な取り組みにヒットされていたはずなのに、このメールの内容は、何と抽象的な表現が多かったことか・・・
 このお母様は、実際に「わが子の学校」となった「かつての志望校」で数ヶ月、その中の人間として過ごし、初めて、その学校の持つ「価値・意義・品格」という、目に見えない尊いものを五感で感じ、そして、それに魅せられていかれたのでしょうね

 志望校選び・・・確かに、「何が気に入ったか?」「何が気に入らないか?」というような、具体的なことをはっきりとさせることは重要です。
 けれど、実際には、そういう見方だけでは、学校を知ることはできません。その学校を理解しよう!と努めることは大切なことですが、○○が良い、△△はいけない・・・という知り方だけではなく、もっと、「何となく・・・好き」「何となく・・・好きになれない」というような、『五感で感じること』を大事にしてみてください

 箇条書きにできるようなことだけで、その学校を理解することはできません。極端な言い方をすれば、その学校のお世話になるようになり、その学校の「中の人間」となって、そこで時間を重ねて・・・初めて、その学校の「良さ」というもの「問題点」というものを感じられるようになるものです。
 「馬に乗り、人に添い、学校に入ってみて」、やっと理解できるもの・・・でしょう。
 だからこそ、安易に「良いポイント」「悪いポイント」を書き出すようにすることで、その学校をわかったように思うのではなく、直感を信じてみることのほうが、その学校とご家庭との肌合いが感じられる・・・そういうことだと思います
 

小学校受験 覚えてしりとりの薦め

2009年06月18日 | その他、もろもろ
 現代の子どもたちは、話すことが苦手ですが、じつは困ったことに「聞く」ことも苦手なんです
 ただ、「話すこと」と「聞くこと」はが同じ言語分野であると思われがちですが、実際には、その苦手という原因は、全く違ったことに由来する、と私は考えています。

 話すことが苦手な原因は、先だっても同ブログに書いた通り、「言語力の低下」です。しかし、聞くことが苦手な原因は、言語力の低下が主な原因ではなく、もっと精神面に関係していると言えるでしょう。
 今の子どもたちは、本人がそれを意識しているかどうかには関係なく「何が何でも自分が中心」という考え方を持っています。少子化の現代では、多くの家庭では「子どもが中心」。ほとんどの子ども達は、家庭内では王子様、王女様 知らず知らずのうちに、「ぼく、わたし」が基準なんですねえ・・・
 こういう背景があり、今の子ども達を見ていると、あまり他人には興味を示しません。「仲良しになりたい」という気持ちは、相手への興味や思い入れではなく、自分が楽しむための相手、自分がさびしい思いをしなくても良いためのお友達・・・
 多くの子ども達は、、大なり小なり、みな自分が大事で、自分が好きで、輪の中心にいたい!と願っているようです。たとえ、積極的に人の前に前に出たいと思っている子どもではなくても・・・なんですね
 そういう意識がどの子の根底にもありますので、ですから「自分が話す」ことには一生懸命になっても「人が話すこと」にはあまり興味を示さない・・・人が何を思っているかを知るよりも、自分の思っていることを人に伝えたい!それがまず第一なんですね。

 さあ、こういうことを認識していただいた上で
子ども達の「聞く力」を育てるために、『覚えてしりとり』をしてみましょう。あくまで、これは「遊び」ですから、楽しい親子の時間の中で実践してみましょう。
 
 普通のしりとりの場合は・・・
「めだか」の次は、「か」で始まる言葉を探して・・・「かえる」と言います。「かえる」の次は、「る」で始まる言葉を探して・・・「るすばんでんわ」となりますね。
 でも、「覚えてしりとり」の場合は、その方法は同じでもルールが違うのです。
「めだか」の次の人は、確かに「か」で始まる言葉を探しますが、自分で「かえる」と言う前に、自分の前の人が言った言葉も言います。
 つまり・・・「めだか」の次の人は、まずは「めだか」と言った後で「かえる」と言うのです。では、その次の人は、「る」で始まる言葉を探しますが、言う時には、1番の人の言葉から、すべて言っていき、最後に自分の探した言葉を言います。ですから、この人は、「るすばんでんわ」を言う前に、まずは「めだか」「かえる」と言って、やっと自分の「るすばんでんわ」を言うわけです。
 じゃあ、次の人は・・・「わ」で始まる言葉を探して・・・言う時には、「めだか」「かえる」「るすばんでんわ」「わなげ」と言います。
 次の人は・・・「げ」で始まる言葉を探して・・・言う時には、「めだか」「かえる」「るすばんでんわ」「わなげ」と言って、「げーむ」と言うのですね。
 こうして、どんどんとつなげて言っていきます。自分の言う言葉を探さなければいけないし、人が言ったことを聞いていないといけないし、それまでに言われてきた言葉を覚えていなければならないし・・・

 「聞く力」「集中力」「記憶力」「思考力」すべてを鍛える良い遊びなんですね 5歳児であれば、20個程度は十分に覚えて、言っていくことができますよ
 お父さんもお母さんもやってみてください。でも、くれぐれも運転中にこの遊びをする場合には、運転への注意力は散漫にならないでくださいよー


小学校受験 文章の理解力

2009年06月01日 | お受験ママへのアドバイス
 ここ10年、子ども達の「言語能力」の低下は、かなり深刻な問題です。この原因は、家庭生活の中で、母国語である日本語が大切にされていない・・・ということに大きな原因があると思っています。
 国際化社会という御旗を掲げ、幼児期からの外国語習得に躍起になる親が多い中、親そのものが正しく美しい日本語が話せなかったり、話そうという思いがなかったり・・・私は大変残念なことだと思っています
 そんな状況のもと、現在の子ども達は、5、6年前の子ども達と比較すると、「口頭で出された問題の意味そのものが理解できない」ということがよくあります。

 私の教室では、どんなカリキュラムを教える時も、いきなりペーパーを使うのではなく、ホワイトボード上に例題を出し、子ども達にわかりやすい言葉を使い、何度も何度も、多方向から説明をします。一人一人の顔を見ていると、その子が私の言葉、私の説明を理解しているかどうか?ということがよく理解できます。わかったかな?とたずねて、ウン、ウン、と頷いても、必ずしも子ども達の理解度は一定ではありません
 ウン、ウン・・・の子ども達の表情をよく見て、理解の程度が浅そうだと思った時には、その子に対してピンポイントで説明をします。
 そして、やっとしっかりと全員が理解できた、と思えた時に、初めてペーパー学習を始める・・・という手順を踏みますが、年々、ここまでの時間が長くなっていくのです。つまり、子ども達の「言葉の理解力が低下している」ということ、ですね

 お母様方は大人ですから、どんなペーパーの問題を読んでも、「むー、この問題・・・理解できない」ということはあり得ません、よね。
 でも子ども達の場合は、日頃、ご家庭の中や幼稚園、保育園の会話で用いている言葉と、ペーパー学習で使われている言葉には「大きな隔たり」があり、決して同じ言葉として理解はできないのですよ。お気づきでしたか?

 「どちらが多いですか(少ないですか)?」程度の言葉であれば、普段の会話でも使っています。ですから、こういう問題の意味がわからなかった、ということはないでしょう。
 しかし、こういう問題はいかがでしょうか?
 問題1:
『上の段と下の段には、5枚ずつカードが並んでいます。それぞれのカードには絵が描かれてあります。その絵をよく見て、上のカードと下のカード、それぞれ関係のある絵を探して、線で結びましょう。』

 問題2:
『ここに描かれてあるリンゴを、上の四角の中に描かれた人数で分けようと思います。必ず、一人一人に分けるリンゴの数が同じ数になるようにするためには、何個あげればよいでしょうか。その数を、下の線の上に赤のクレヨンで○を描いてください。』

 大人は、「わかるはずだ」と考えます。うちの子は、すでに5歳(6歳)になっているのだもの・・・普段は、私に偉そうに反抗的な口答えもするわけだもの・・・と。
 けれど、案外、子どもは実際には完璧に出された問題を理解できている、とは限りません
 中には、出された問題を聞き、「はいはい、この間、やったやつね」という理解の仕方をしている子もいて、この場合には、完全に「問題を理解した」のではなく「慣れ」によって、理解したつもりになっているだけ、なんです。
 ですから、こういう子ども、こういう理解の仕方をした子どもの場合は、ほんの少し設問の内容を違ったものにするだけで、見事に間違ってしまう・・・こういうことは少なくありません

 特に数量の問題などは、小学校に入ってしまって、数を数字で表すことを覚え、数式にして書き換えられるようになったほうが、絶対に間違いにくくなるものです。
 しかし、小学校受験準備の段階では、数量の問題も、すべてが基本的には「文章題」であり、数量の問題を、しっかりと文章を理解することによって「○」や「△」という印に数を置き換え、「3」と描く換わりに「3個、○を描く」という作業をしなければなりません。
 そのためには、出された文章での問題を、完璧に理解していなければ、先には進めない・・・とか、間違った答えを導き出してしまう・・・こういうことが頻繁に起こってしまうわけです。

 問題のメカニズムを理解することが、何よりも一番大切であることは言うまでもありませんが、もっとそれ以前に、わが子の「言葉(文章)の理解度、理解力がどの程度であるのか?」ということを、親側がしっかりとチェックし、言葉の言語能力を高める努力をしないといけません

 外国語の習得がなかなか難しいように(たとえば、鉛筆が「pencil」である、と覚えるのは簡単ですが、「ぼくの鉛筆の芯がとがりすぎていたから、とても書きづらかった」と言うのは難しいですね。しかし、実際には、子ども達は、そういうことも言えなければいけないわけですし、そういう言葉を理解できなければ困るのです)、言葉の習得には時間がかかります。

 わが子の言語能力・・・それは、今までの5年間、6年間のご家庭での積み重ねの結果、です。言葉の発音、文章を組み立てる力、聞く力、等、総称すれば「言語力」を、あらためてチェックしてみましょう
 そして、ペーパー学習での「子どもの間違い」が、カリキュラムの不理解なのか、言語力の未熟から来るものなのかを、しっかりと見極め、対処をしなければなりません。


        

 このブログの他の、お役立ちホームページのご紹介

   幼児教室マナーズ http://www.madoka-manners.com/ リニューアルされました
   まどか先生の親と子の相談室 http://www.manners-sodan.com/
   0歳からの小学校受験 http://www.madoka-smile.com/
   働くママ・ワーキングマザーの小学校受験  http://www.hataraku-mama.com/

小学校受験 「わかる」と「できる」は違います

2009年05月05日 | お受験ママへのアドバイス
 私事で恐縮ですが。
つい最近、私はとっても恥ずかしくて、驚くような経験をしました。・・・と言うのは。
 4月26日の日曜日、私は石垣島で開催されたトライアスロンのレースに出場しました。私にとってのトライアスロンの初レースでした
 50の手習い・・・として、ひょんなことからトライアスロンを始めることになった私は、約8ヶ月後にあたる、この今年の石垣島トライアスロンを目標にして、練習を開始しました。

 中学1年生の夏、臨海学校で3キロの遠泳があり、それで初めて泳げるようになった私にとって、51歳の今日まで「泳ぎ」と言えば「平泳ぎ」でした。
 今まで、何度もクロールに挑戦しましたが、どうしても息継ぎができず・・・別段、平泳ぎができれば、何も困ることもなく、クロールをしなければならない事情もありませんでしたので、結局、クロールを習得するには至りませんでした
 しかし、さすがにトライアスロン挑戦を決めると、クロールの習得は不可欠です。所属したトライアスロンチームの専属コーチとの練習で、昨年の8月、やっと私はクロールで泳げる、という状態になりました。要するに、息継ぎができるようになり、2ビートのクロールを一応、習得したわけです
 なかなか時間がなく、月に何度も練習をする、ということは出来ませんでしたが、それでもプールに行くたび、自分でもだんだんとクロールで泳ぐことに慣れ、問題なくスムーズに泳げるようになっていく自分を実感していました。そういう状態で、私は石垣島でのトライアスロンのレース当日を迎えました

 大会前日の夕方に、本番のスイム会場での試泳の時間が設けられていましたが、私は苦手な「自転車での40キロ」への緊張感から、敢えてレース前日に試泳することを避けました。私はその時点では「泳げる、大丈夫」と高をくくっていたのでした。

 ところがです。
翌日、午前8時、花火が鳴り、ファンファーレとともにレースが始まりました。私は緊張でいっぱいでしたが、それは「スイム」に対する緊張ではなく、あくまでもレースそのものへの緊張であり、特に自転車競技への緊張でした 海を前にした時には、ある意味、「さあ、いくぞー!がんばるぞー!」という思いのほうが強かったように思います。
 いよいよ私のグループが海に入る順番がやってきました。プワーン、というホーンの音が鳴り、私のグループ140名が海にバシャバシャと入っていきます 私も腰のあたりに水が来るまで走り、そしてザバーンと飛び込みました。さあ、泳ぎ始めます

 しかし
私は、ザバーンと飛びこんだとたん、その格好のままで、動くことができなくなりました ウエットスーツを着ているため、沈んでいくことはなく、身体は幸い、浮くことができます。
 でも、私は動き出せない・・・なぜって???

 私は、すっかりクロールを忘れてしまったのです
確かに、私は優秀なコーチに手取り足取りクロールを教えていただき、泳げるようになっていました。「早くはないけれど、きれいに、落ち着いて泳ぐことができていますよ!」と誉めてもいただきました。

 それなのに・・・どうしても動かない・・・動けない・・・なぜなら、手と足を、どのように動かせばクロールだったのか、ちっとも身体が思い出せないのです
 頭では、早く!早く!泳ぎださなくては進めない!何やっているんだ!いったい私はどうなっちゃったんだと焦り、頭が痛くなっていました。
 でも、焦るばかりで、一向に泳ぎ出せません。私のまわりの人は、どんどんと進んでいきます
 そのうちに、次のグループのスタートのホーンの音が聞こえ、バシャバシャバシャと水の音が聞こえたかと思うと、真後ろから、大勢の人が迫ってきます。私はもうパニックを起こしていました。何とか、とりあえず足と手を動かしてみますが、全く泳ぎになりません
 私はパニックになりながらも、落ち着け!落ち着け!と言い聞かせ・・・そして、とりあえずは進むために、平泳ぎで泳いでみようと思いました。ところが、平泳ぎをしたとたん、ウエットスーツを着ているせいでしょうか、すぐに足がつり、泳げません。

 私は、まるで溺れている人のように、しばらく無茶苦茶に手足を動かしました 途中、冷静になろうと、また平泳ぎを試みたり、少し立ち泳ぎをしたり・・・長い時間そんなふうにして、パニックをおさめようとしました。
 きっと、5分以上、そんなことをしていたでしょうか・・・とてつもなく長い時間に感じられましたし、実際、レースの中での空白の時間は本当に長いロスの時間でした

 そして少し気持ちが落ち着いた時・・・あらためて海に浮かび、手足を動かし始めました。やっと、クロールになりました 自分のイメージ通り、クロールができるようになったのでした・・・
 大変、長い長い時間はかかりましたが、お陰様で1,5キロを泳ぎ切り、その後も自転車、ランニングと繋いでいくことができ、51,5キロのレースを完走することができましたが、すっかり大人に・・・それも51歳になった私は、このレースであらためて多くの教訓を得たのでした

 なぜ、私がこんなにも、読んでくださる方々にとっては、どうでも良いようなトライアスロンのレースのことをわざわざ書いたのかと言えば・・・
 私は、いつも自分の教室でお母様、お父様にお話をしています。
 「わかった!と、できる、というのは違いますよ。」と・・・
 たとえば、新しいカリキュラムを教えたとします。1回だけでは理解できなかった子どもも、2回、3回とさまざまな説明の仕方で学習を繰り返していくうちに、『あー、わかった』とうれしい顔をします。その子が、その新しいカリキュラムを理解した瞬間です
 そして、実際に理解できたかどうかを確認するためにペーパーをしてみると・・・確かに正答を導き出すことができます。「わかった」わけですね

 ところが、ひと月ほどして、そのカリキュラムをしてみると、半数近い子ども達が「これ、やったよね」と言いながらも、なかなか正答できないのです。
 中には、完全に解き方を忘れてしまっている子もいるのです

 こういうことから、私は常に言うのです。一度は確かに「わかった」としても、その「わかった」が完全な「できる・間違えない」に結びつくとはかぎりませんよ、と
 要するに、「できる・間違えない」という身に付いた状態にするためには、何度も何度も繰り返し、繰り返し、やっていかなければならないのです。
 その繰り返しが確実に「できる」状態を作っていくのですね

 私のクロール・・・それは、まさに単なる「わかった」状態だったわけです 
 泳げるようになった、息継ぎもできるようになった、もう大丈夫・・・そう思っていましたが、たった1年にも満たないクロールの経験と、決して十分とは言えない練習量では、12歳の時に習い、その後40年近くも自らの泳ぎとして泳ぎ続けた平泳ぎのようには身に付いてはいず、完璧に習得するところまではいっていなかったのでしょう
 だから、レースという緊張の中では全く思い出すこともできず、ひたすらパニックになるしかなかった・・・私が身をもって「わかる」と「できる」の違いを実証した恥ずかしい出来事でした

 基本を繰り返すこと・・・これが本当に大切です
同じカリキュラムでも、次々に高度なことに挑戦させることよりも、何度も基本を徹底することのほうに意味があります 基本がしっかり身に付いていなくては、砂上の楼閣に成りかねません。
 継続は力なり。必ず基本を繰り返しましょう

 

まどか先生の教室「幼児教室マナーズ」

小学校受験は、子どもが大きく成長するまたとないチャンスです。
知識の詰込み、繰り返す訓練、長時間の強要・・・そんな親子共に苦しい準備を「うれしくはないけれど、それが正しい準備」などと、ある意味での諦めの境地で取り組む受験準備ではなく、子ども自身の頭で考え、判断し、行動できる力「人間力」を育てる受験準備。それが、幼児教室マナーズが27年間実践し、成果をあげてきた「まどか先生メソッド」です。小学校に入学した後も、親子共にいつでも相談に帰っていける場所、それが幼児教室マナーズです


小学校受験 公共の場のトイレ、使えますか?

2009年04月20日 | お受験ママへのアドバイス
小学校受験 ― 公共の場のトイレ、使えるようになりましょう!

 今ではすっかり洋式のお手洗いが一般的になりましたね。
ひと時代前までは、駅や公共の場でのお手洗いは、和式の便器が多かったようですが、ここ数年、どこでもお手洗いの改装が進み、首都圏では和式を探すほうが難しくなったかもしれません。
 高齢化社会に対応するにも、実際には足等に負担の少ない洋式トイレの普及が急がれたのでしょう。とは言え、一部の公共のお手洗いでは、まだまだ和式が多いのも現状です。
 いかがですか?あなたのお子様は、一人で上手に和式トイレが使えるでしょうか?

 面接や考査の日、学校に到着してから、平気で学校のお手洗いを使う・・・という神経は考えものです
 子どものウンチやおしっこは、我慢させるわけにはいかないでしょう?とおっしゃるかもしれませんが、我慢をさせるまでもなく、事前に済ませておけば、そんな心配もなくなります
 たとえば・・・
あなたは、かなり気の張るお宅にお邪魔をしたとたんに、「お邪魔してすぐに恐縮ですが、お手洗いをお借りいたしますね」と、お手洗いに行かれますか?
 たぶん・・・いえ、きっと!よほどの事情がない限り、そんな失礼なことはなさらないのではないでしょうか?

 それが子どもとは言え、すでに時間も事前にわかっている面接や考査の日、学校に到着してからお手洗いに行く・・・というのは、あまりに非常識でしょう
 ・・・となれば、やはり電車の駅等で、事前にお手洗いを済ませさせなければなりません。
  もし、そんな時、駅のお手洗いが和式だったら?
  洋式のお手洗いもあるけれど、生憎、人が使っていたり、故障中だったりして、使えなくなっていたとしたら?
 こういう不測の事態を考慮して、さまざまな安心対応を考えているのは親の責任です
 そうすれば、親も子も動揺することなく、対処できますね 和式のお手洗いが上手に使える・・・絶対に安心です
 
 面接の日、考査の日は、十分に余裕を持って出たとしても、やはりモタモタとしていたのでは気が急きます。
 「学校の最寄りの駅でお手洗いに行かせました。本人は事前に練習をしていたので、何も不安がることなく、上手に和式のお手洗いを使い、きちんと手も洗い、自分のポケットに入ったハンカチを出して手を拭き、きれいに畳んで、またもとのポケットにしまって出てきました!」
 こうなっておけば、安心でしょう?

 このためには、自宅以外の場、公共の場で、親の介助わずかだけで、上手にお手洗いを済ませることができる・・・ところまでリードしておいてあげましょう。  万が一、親と離れて受ける考査中に「おしっこ!」と手を挙げ、上級生にお手洗いに連れていってもらったとしても、一人で上手にオシッコを済ませることが出来れば、本人自身が、そういう不測の事態でオロオロとすることなく、すぐに元の気分になれるでしょうね
 備えあれば憂いなし。受験の準備は、知育だけではありません


  幼児教室マナーズ トップページに戻る  お問い合わせはこちらから


小学校受験 便利な「半袖の紺色ワンピース」

2009年04月02日 | お受験ママへのアドバイス
 学校説明会にいらっしゃる場合には、ほとんどの方は「紺のスーツ」をお召しになります。
 最近では、かなりラフなお考えをお持ちのご家庭?少々トンチンカンなご家庭?も気軽に小学校受験をお考えになる時代・・・敷居が低くなり、大きく門戸が開かれたことはすばらしいことですが、やはり、最低限の品格と礼儀を守る姿勢は不可欠でしょう

 そこで、ひとつ服装について、アドバイス。
学校に足を運ぶ機会は、説明会だけではなく、行事の見学、願書の購入、提出・・・等、いろいろとあるものです。
「面接には紺のスーツ、と当然考えるのですが、このような行事等への参加の場合には、どんな服装が良いのだろうな?」という疑問も多いようです。

 私はこのように考えています。
入学を許可していただくまでは、あくまで志願者も「部外者」です。それを認識すれば、やはりどんな場合も、紺のお洋服!とお考えになっているのが無難だと思います。
 そう思って「紺のスーツ」で出かけたら、まわりの人は結構、ラフな装いだった・・・ こんなことなら、私だってそうすれば良かった・・・ と思われることもあるかもしれません。
 しかし、そんな場合も、いったい「どこまで、どの程度、ラフにするか?」と考えると、なかなか難しいものです
 
 ということで、私は紺のスーツとは別に、「紺の半袖のワンピース」をご用意になることをお勧めします

 ワンピースは、スーツよりも多少は略式ですし、上にはおるものをジャケットにすればスーツ系になりますし、紺のカーディガンをはおれば、生地ものよりもくだけはしますが、それなりにきちんとして見えます
 そして、暑い時期がくれば、半袖のワンピース、として上着を羽織らずにお使いになれば良いのです。この場合も、一応は手に、紺色の薄物のカーディガンはお持ちになれば、完璧です
 
 学校に足を運ぶ機会が「運動会の見学」であったとしても、この紺色ワンピースは便利だと思います。
 なぜなら、運動会とは言え、やっぱり、志願者の親は「その場でわが子を応援する」わけでも、走るわけでもないのですから、礼を失さない格好とすれば、紺の半袖のワンピースは便利ですよ。
 間違っても、パンツスーツなどはお召しにならないように

 女性のパンツ姿は、まだまだ、作業着的要素があり、格式ある学校では「静かに」敬遠されます いかがですか?礼装である喪服でも、よほどの寒い地方や大雪の日でない限り、パンツスーツは着ませんでしょう?
 紺色の半袖ワンピース・・・礼を失することなく、品格を保ちながら、いろいろとバリエーションを考えられる・・・便利で優れものです

 せっかくここまで考えたのですから、ネックレス等のアクセサリーにも気を配っておきましょう。
 いかがですか?わが子がお世話になろうとする学校に出かける時に、きらびやかなアクセサリーは何のために必要ですか?
 装飾品で身を飾るよりも、ご自分磨きに精を出しましょうね





 

小学校受験 なぜ、お勉強をしているのでしょう?

2009年03月25日 | お受験ママへのアドバイス
 私の教室では、常に子ども達に「新しいことを知るっていることは、とっても楽しいわね」「わからない、知らないってころに出会えて良かったね。これで、新しいことを学べるじゃない?」と話しています 子ども達も、嬉々として学び、一生懸命に取り組みます
 本来、学ぶということは、とてもステキで、楽しいことなんですよね

 小学校生活から始まる12年間、16年間の、延々と続く「学びの生活」。学ぶことが苦痛なこと、イヤなこと、辛いことになってしまうのは、あまりに悲しいではありませんか

 小学校受験を目指す子ども達は、とても幼い時期から「机に座って学ぶ」ということをしています。
 お母様達は、4,5歳児を相手に、平気で「お勉強」などをおっしゃいますが、なかなか、これはすごいこと、ですよ
 それだけでも、かなりすごいことなのに、わが子が間違ったり、わからなかったりするたびに「こんなことじゃ、テストに受からないわよ」とか「また間違ったのね。ちゃんと賢くならないと、○○小学校には行けないわよ」などと怒鳴られる方がおいでになる・・・

 でもね。果たして、そうでしょうか?
その問題が解けなかったら、本当にテストに受からないのでしょうか?
2度、3度同じ間違いをしたからといって、○○小学校には行けないのでしょうか?
 
 そんなふうに怒鳴られるのは、ご自分が不安だから・・・でしょう?
全問正解するような子どもでないことに苛立ちを感じて、一人で焦るから、心ない「不確かなこと」を平気で言って、子どもを脅かし、わが子を怖じ気づかせ、学習への意欲を失わせる・・・
 そのくせ、わが子の悲しい顔を見て、しまった!と後悔するママも少なくありません(もちろん、中には、わが子の悲しい顔を見て、よけいに苛立ちを増幅させ、ヒステリックにまたまた怒鳴る「ほとんど病気」のお母様もおいでになるのですが・・・)

 何度も言うように、中学受験や高校受験と、小学校受験は根本的に違うものです。中学受験以降は、親の面接もなければ、親が志望理由を書いたり、アンケートに答えたり・・・ということはありません。
 つまり、中学受験以降は、確かに子どもの「テストの出来、不出来」が、ストレートに合否に響きます。
 しかし、小学校受験では、必ずしも「ストレートに響く」わけではないのです。そうであれば、親の面接や願書の志望理由等の必要はないでしょう。
 
 子ども達のペーパー学習や、考査を見据えた巧緻性の学習、運動などは、考査の「一部」であり、子どもの考える力を育てる一つの手段です そりゃあ、出来ないよりも、出来たほうが良いですね その思いはよくよくわかります
 しかし、例えば、何度も同じところで間違うお子さんに怒鳴るよりも、なぜ、間違うのか?何が理解の妨げになっているのか?を突き止め、それをクリアしてあげるほうが何倍も大切です

 目的もわからず、たんに親に連れられて、習慣的に教室通いをする・・・確かに、これでは子どもは意欲的には学べないでしょうし、その日のカリキュラムの出来映えによって、やる気に大きな差が出てくるでしょう。

 「なぜ、学んでいるのか?」そこを話してあげましょう
そして、その「なぜ学ぶか?」の答えは、「あなたが、もっともっといろいろなことを学んで、いろんなことが出来るようになったり、わかるようになったりして、今のあなたよりも、ずーっとかっこいいおにいさん、おねえさんになっていくためよ
 そうではありませんか?「私立の小学校を受験をするからよ!」などでは、答えにはなりません。

 中には、小学校受験、ということを、すでに親からさんざん言われ続け、ボンヤリとではあっても、小学校受験のために勉強をしている、と思っているお子さんもおいでになるでしょう そんな場合でも、やっぱり、本当のこたえは、「よりステキなあなたになるため」のはずです。

 そして、学校に関しては、「あのね、小学校にもいろんなところがたくさんあるのよ。ほら、あなたの知っている近所の○○小学校もあるし、Aちゃんが行ってる△△小学校もあるわよね。それで、今、お父さんとお母さんは一生懸命、あなたが一番幸せになれるような小学校はどこだろうか?と考えているのよ。だから、あなたは、小学校に行く準備で、いろんなことを勉強しているの。どんな小学校だって、がんばれる子どもをステキな子どもだって考えていらっしゃるもの。アリとキリギリスだって、ウサギとカメだって、がんばるってことは、大事な事だったでしょう?」というふうに伝える・・・実際、その通り、ですよね

 今日の学びが、よりステキな子どもになるための貴重な時間・・・ そうであれば、子どもだって、きっとがんばれるのです


小学校受験 お話の記憶

2009年03月19日 | 小学校受験のカリキュラム
 小学校受験、ペーパーの定番は「お話の記憶」です。
「うちの子は、どうもお話の記憶が苦手で・・・」と嘆くお母様は決して少なくはありません。でもね、そういうご家庭に限って、学習の方法を間違っていることが多いのですよ

 記憶・・・そう言われると、大人は、すぐに「覚えなければならない!」と考えます。たとえば、私たちが英語の単語を覚えたように。鉛筆は pencil ・・・本は book ・・・ というふうに。
 確かに、これは何回も声に出して発音し、頭で音を覚えていきます。そして、次はスペルを覚えるのですよね。これが、「記憶」という作業でした。
 しかし
「お話の記憶」で、この方法を用いると、どうでしょうか?
大人だって、あれほど多くのことを覚えられませんよ それに、英単語の場合は、覚えるべきものをリピートしていたわけですが、「お話の記憶」では、いったい、何をどの程度、覚えておけば良いのかもわからない・・・にも関わらず、お母様達は、「しっかり聞いて、覚えなさい!」と無理難題を押しつける・・・まさに、無理難題です

 「お話の記憶」のコツは、覚えることではなく、いかに「想像できるか」ということにかかっています。
 たとえば・・・私たちは、目で、目の前のものを見ている時にも、「夜のお献立は何にしようかしら?」と考えたら、頭の中に、いろいろと浮かんできますね。お魚かしら・・・と思ったら、シャケやブリの切り身が思い浮かんだり、お刺身が思い浮かんだり・・・実際、目に見えている画像とは別のものを「想像」しているわけです。画像で焼き付いたものは、なかなか忘れません

 つまり。
「太郎君は、(頭の中で、男の子を思い浮かべます)お母さんにおつかいを頼まれました。(ニコニコ顔のママが、太郎君に向かって、メモを持って一生懸命に話しています)八百屋さんに行って、大根1本とじゃがいも2個(八百屋さんのおじさんが、大根1本とじゃがいも2個を、袋に入れてくれているところを思い浮かべます)、帰りに花屋さんで赤いバラを3本買ってきてね。(八百屋さんの袋を持った太郎くんが、赤いバラを受け取り、帰っていくところを想像するのです)寄り道しないのよ!と言われました。(お家に向かって、一生懸命に歩く太郎くん・・・)」
 いかがでしょうか?
こういうふうに、画像を頭の中で思い浮かべれば、無意味に「大根、大根、大根を1本、大根を1本・・・じゃがいもを2個、じゃがいもを2個・・・バラ、赤いバラを3本、赤いバラを3本・・・」などとブツブツ言って覚えるよりも(実際には、なかなか覚えきれないものです)、はるかに、映像、画像として「想像する」ほうが、しっかりと記憶に残るものです。

 記憶は、ある意味、想像力です
そのことをしっかりと理解すべきです
 この点を理解し、子どもには、言ったものを「想像する」練習をさせてみましょう。きっと、お話の記憶に、大いに役立つはずです

 

まどか先生の教室「幼児教室マナーズ」

小学校受験は、子どもが大きく成長するまたとないチャンスです。
知識の詰込み、繰り返す訓練、長時間の強要・・・そんな親子共に苦しい準備を「うれしくはないけれど、それが正しい準備」などと、ある意味での諦めの境地で取り組む受験準備ではなく、子ども自身の頭で考え、判断し、行動できる力「人間力」を育てる受験準備。それが、幼児教室マナーズが27年間実践し、成果をあげてきた「まどか先生メソッド」です。小学校に入学した後も、親子共にいつでも相談に帰っていける場所、それが幼児教室マナーズです

小学校受験 「はなまる」に固執する子ども達

2009年03月10日 | お受験ママへのアドバイス
 年中児、年長児・・・この年代になると、ほぼすべての子どもが「はなまる」コレクターと化しています
 学習したことをしっかりと理解していようが、理解していまいが、ペーパーを解く段階になると、もう、はなまるをゲットすることしか頭にないようです

 私の教室の子ども達には、「自分で考え、理解することはすばらしい!そうして、賢くなってくことはとってもかっこいいし、ステキだ!」と教えています
 させられるから、しかたなく、イヤイヤやる・・・これでは、本当には賢くはなれないし、そんなサーカスの動物みたいなことはつまらないじゃない・・・と説いているのです
 ですから、これはちょっと自慢ですが、私の生徒達は、常に嬉々として学び、新しいことを学ぶことが嬉しくて楽しくて仕方がない、という様子です

 しかし、そんな私の生徒達でさえ、学習がペーパーに移ると、急にソワソワし始め、目が泳ぎだし・・・
 自分が即座に正答を導き出せないとなると、じっくり頭を働かせて考えよう!とするよりも、少なくとも今は誰かの解答を見て、とりあえずは「はなまる」をもらえるようにしよう!と心の中では思っていることがすぐにわかります

 とりあえずは「はなまる」・・・困ったものです。
これでは、いくら学習をしたところで、本末転倒。一応、次の学習への意欲の原動力となるように、全問正解した場合には「はなまる」をつけるのですが、子ども達の様子を見ていると、「はなまる」だけが独り歩きをしているように思えてなりません

 では、どうして彼らは「はなまるコレクター」になるのでしょうか?
もう、おわかりですね。それは、親が「はなまる」を喜ぶからです
  「おっ、はなまるじゃないか!いいねえ。よくがんばったね
 こうパパに言われれば、それは嬉しいですよね
  「あらー、今日は一枚もはなまるがないのねえ なんだあ。残念 今度はがんばらないとね
 ママの浮かぬ顔、全身で落胆を表すようなトーンでこう言われると、子どもは悲しいでしょう

 幼い子ども達がね。
自分がわからない時、ちょっとむずかしい時・・・目を皿のようにして、隣の子や、お向かえの子のペーパーにこっそりと目をやり、その後でこそこそと同じ印をつけている様子・・・
 想像してみてください かなり卑屈で、正直、とっても醜く、まるで大人のようです

 大切なのは、学習したことをしっかりと理解すること、です
わからなければ、何度も教わって、できるように、わかるようになればいいだけです
 わかってもいないのに、できもしないのに、ひとまねこざるのように人の解答を盗み、それではなまるをもらって、親に誉められる?!違うでしょう。

 「はなまる、をもらえることはステキなことだね でも、はなまるは、本当にわかってよかったね!という意味なんだよ。だから、はなまるがもらえなくても、君が一生懸命に頭をつかって考え、問題を解こうとしたのならば、それはとってもかっこいいことだよ さあ、今度こそ、きみがきちんと理解できるまで、一緒にゆっくりと考えてみよう
 こういう姿勢こそ大切であり、決して大袈裟ではなく、そういう親の姿勢が、本当の意味での「理解力の高い、考えることを惜しまない、聡明な子ども」を育てることになるのです

 親がはなまるばかりを誉めていたら、知らず知らずのうちに、わが子は「ひとまねこざる」になってしまいますよ。
 人から盗んだ「○印」で、はなまるをもらえたとしても、本当はうれしくないはずですし、幼いながらも、どこかに良心の呵責のような思いは残っています。
 
 ところが、まるでその重い気持ちを払拭するような・・・
  「はなまる、良かったわね」というママの満面の笑顔があると・・・またまた、その子は「本当の学習の意義」を理解できずに、単なるはなまるコレクターに成り下がってしまいます


小学校受験 左右を教える

2009年03月09日 | 小学校受験のカリキュラム
小学校受験 - 左右の理解

 大人でも、たまに間違ったりしませんか?
とっても疲れた日に運転をしている時など、ナビで「右折」と確認しているのに、気づいたら左折のウインカーを出して、平気で左に曲がっていたり・・・
 私は、そんな時はいつも思うんです。もし、同じことを子どもがしたとしたら???きっと、瞬間湯沸かし器のようなパパ、ママは、間髪入れずに怒鳴るだろうなあって
 「何やってんの 右!右でしょ なんで左になっちゃうの もー、まだわかんないの」なーんて。

 私は、クラスで「左右」の学習をする時、必ず子ども達にこう言います。
 「方向はね、6つあるわけよ。上でしょ、下でしょ、前でしょ、後ろでしょ。どう?もう、上、下、前、後を間違う人なんていないでしょう?
 すると、子ども達はうれしそうに・・・
 「そんなの、間違うわけないよー
と言ってくれます。そこで、続けて言うのです。
 「じゃあね、あと残りは2つしかないのよねえ 残ってるのは『横』だけ。でも、横は、こっちとこっち、二つあるでしょ?「右」と「左」。すでに、あなたたちは4つも覚えちゃってて、間違わないほどしっかりわかってんだから、残りはたった2つだけでーす
 子ども達は安心します そっか、6つのうち、4つもわかってるんだもんな、残りはたった2つ。
 
 ところが 結構お母様方は、おどろおどろしい声で言うのです。
 「あー、手強いのが残ってるのよねえ みんな、なかなか覚えないし、覚えたと思ったら、またすぐに間違ったりして・・・なんでみんなこんなに左右は苦手なのかしら・・・
 などと、大きな声のひとりごとを言ったあと・・・わが子に「左と右」を教え始めます

 こんなに、最初から「むずかしいぞー!」「みんな混乱して間違うぞー!」などとインプットしてしまうと、子ども達は覚える当初から構えてしまって、「左右は間違うもの、苦手なもの」という潜在意識が芽生えてしまうんですね。

 そして、みなさん一様に、教える時には「これが右手 これが左手」のようにして、左右の手を使って教えるようです。親は、すっかりこれで「左右」を教え、理解させたつもりになります。

 でも、考えてみてください。
本来、左右は、「右側」「左側」ということですね。中央を境に、左側、右側、というふうに呼ぶわけです。
 右手は、右側にある手だから、右(側の)手、左側にある手だから、左(側の)手、ですね。そういうふうに「わかっている」のは大人、だからです
 多くの子どもは、最初、右手を「右手というもの」、左手を「左手というもの」というふうに理解します。要するに、固有名詞、として、その音を聞いているのです。

 ところが、親は、そんなことをわかっていな場合が多い・・・
ですから、右手左手を教えて、すっかり子どもが理解したと思いこみ、
 「じゃあ、これは右?左?」
とたずねます。親は、わが子が自分の両手を少し眺めた後に、きっと正答を答えるだろう!とワクワクと待ちかまえます
  
 でも・・・子どもは、いつまでも両手を交互にながめ・・・
小さい声で・・・不安げに・・・
 「こっち・・・右(手)?あっ、違うか・・・左?・・・えっと、右?・・・・」
 またまた親はカッとします 「ほらー、さっき言ったでしょう こっちが右手!こっちが左手!」・・・・

 よろしですか。
最初から、右側、左側、という方向であることを理解させなければなりません。左手、右手を教えているわけではないのですからね。
 
 右手 左手 と、手をパシパシ叩きながら教えたとしても、ちっとも伝わっていないこと・・・案外ありますよ
 それに、手にある傷跡や、ほくろを見て、「左右」を覚えている、おもしろい子も少なくはありません
 きちんと、右側、左側、という認識をさせていきましょう。

 

まどか先生の教室「幼児教室マナーズ」

小学校受験は、子どもが大きく成長するまたとないチャンスです。
知識の詰込み、繰り返す訓練、長時間の強要・・・そんな親子共に苦しい準備を「うれしくはないけれど、それが正しい準備」などと、ある意味での諦めの境地で取り組む受験準備ではなく、子ども自身の頭で考え、判断し、行動できる力「人間力」を育てる受験準備。それが、幼児教室マナーズが27年間実践し、成果をあげてきた「まどか先生メソッド」です。小学校に入学した後も、親子共にいつでも相談に帰っていける場所、それが幼児教室マナーズです