(「 私たちはなぜ「国基研」を作ったか 」http://yoshiko-sakurai.jp/index.php/archives/668)
櫻井よしこ氏については、ご承知のように氏のWEBサイトを当ブログでもブックマークとして登録させていただいています。そのことからもおわかりになるように、評論家やコメンテーターなどが数多く存在する中でも、本ブログの管理人にとっても、櫻井氏は思想的にというか考え方がもっとも近く、共鳴できる方といえます。個々の点に至るまで完全に一致しているとはもちろん言えませんが、それでも基本的な考え方の大枠、問題意識などについて共感できる点は少なくありません。
現在の日本国の問題点について――それは法律、経済、政治、文化、教育その他多岐にわたりますが、要するに、根本的な改革がはかられることなくして事態は打開できないところにまで来ていると思います。
日本が太平洋戦争で連合国に敗北してから現在にいたるまで六十余年を経過しています。ですから現在の日本国民の大部分は、戦後制定された日本国憲法下の日本の社会体制を自明のものとして生きて来たといえます。そのために、現在の日本国民の多くにとっては、今のそれとは異なった社会、経済、政治体制を想像することはなかなか難しいと思います。しかし、それでも櫻井よしこさんのような一部の方は、日本の現状に危機感を持ち、その改革に立ち上がろうとしておられます。
民主主義国家の国民には、一人一人が国家のあり方に切実な関心を持ち、また、その形成に積極的に関与してゆく権利と義務があります。その際に、考え方が同じかそれに近い方々と共同してゆくのは当然のことであると思います。
しかし現状では、残念ながらなかなか直接の行動で協働することはできませんが、こうしたネットでの情報発信では微力ながらも支援できるのでないかと思います。
もちろん、当ブログ管理人もそれなりに置かれた立場から、理想とする方向を追求してゆくつもりで、そのためにも微力ながらも献身してゆくつもりですが、今回櫻井さんが立ち上げたような運動にも、共感できる方がおられれば、できる限り多くの方がいろんな仕方で協力して、国民的な運動として大きな力にしてゆくことではないでしょうか。
確かに「国家基本問題研究所」の役員理事に石原慎太郎氏などが名を連ねています。それにはさまざまな違和感を持つ方も当然におられるだろうと思います。当ブログの管理人にとっても、石原氏などはその考え方や価値観のもっとも異なった方だろうと思いますが、それはそれで、必要に応じて言論で相互に批判しあえばよいことです。
肝心なことは、日本国民の一人一人がそれぞれの国家像を明確にして、その実現に各人のできる形で一人でも参加してゆくことではないでしょうか。
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国家基本問題研究所(国基研・JINF)の設立について
私たちは現在の日本に言い知れぬ危機感を抱いております。緊張感と不安定の度を増す国際情勢とは裏腹に、戦後体制から脱却しようという志は揺らぎ、国民の関心はもっぱら当面の問題に偏っているように見受けられます。平成十九年夏の参議院議員選挙では、憲法改正等、国の基本的な問題が置き去りにされ、その結果は国家としての重大な欠陥を露呈するものとなりました。
日本国憲法に象徴される戦後体制はもはや国際社会の変化に対応できず、ようやく憲法改正問題が日程に上がってきました。しかし、敗戦の後遺症はあまりにも深刻で、その克服には、
今なお、時間がかかると思われます。「歴史認識」問題は近隣諸国だけでなく、同盟国の米国との間にも存在します。教育は、学力低下や徳育の喪失もさることながら、その根底となるべき国家意識の欠如こそ重大な問題であります。国防を担う自衛隊は「普通の民主主義国」の軍隊と程遠いのが現状です。
「普通の民主主義国」としての条件を欠落させたまま我が国が現在に至っている原因は、政治家が見識を欠き、官僚機構が常に問題解決を先送りする陋習を変えず、その場凌ぎに終始してきたことにあります。加えて国民の意識にも問題があったものと考えられます。
私たちは、連綿とつづく日本文明を誇りとし、かつ、広い国際的視野に立って、日本の在り方を再考しようとするものです。同時に、国際情勢の大変化に対応するため、社会の各分野で機能不全に陥りつつある日本を再生していきたいと思います。
そこで国家が直面する基本問題を見詰め直そうとの見地から、国家基本問題研究所(国基研・JINF)を設立いたしました。
私たちは、あらゆる点で自由な純民間の研究所として、独立自尊の国家の構築に一役買いたいと念じております。私たちはまた、日本に真のあるべき姿を取り戻し、21世紀の国際社会に大きく貢献したいという気概をもつものであります。
この趣旨に御賛同いただき、御理解をいただければ幸いに存じます。御協力を賜りますようお願い申し上げます。
代表 櫻井よしこ
副代表 田久保忠衛
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