去年から続く世界的な感染症の脅威は武漢で発生した新型肺炎のみならず、米国ではインフルエンザで死亡者が
1万2000人を超え、中国では新型肺炎ウィルス(コロナウィルス)による死亡者が800人以上出る世界的な大騒ぎ
になっている。(2020年2月10日現在) 日本や世界でのコロナウィルス騒動とは違い、事実上では中国より米国の
インフルエンザの方が死者を多く出している。
中国の新型肺炎コロナウィルスに対して各国が水際での警戒を強めるもWHO(世界保健機関)のデドロス・アカデム
事務局長(エチオピア)は“世界的なパンデミック(大流行)な状態では無い。”と慎重な姿勢を見せている。 これ
には中国への忖度だと対策の緩いWHOのデドロス事務局長に対する不満や批判の声が出て来ている。 日本にもそう
したWHOに不信感を持つな声もあるようだが、IT工作員による情報拡散のように疑われる。 更にはデドロス事務局
長に対して新型肺炎による無策を理由に辞任要求の署名が30万人以上集まったとされるがしかしこの辞任要求の署名
は米国の某インターネットサイトの事で、世界的なWHOに対する公正たる意見としては扱えるモノでは無かった。
どこか半信半疑で鵜呑みには出来ない新型肺炎に関する情報が多く、感染を恐れて隔離されているはずのクルーズ船
の中の方が新型肺炎の感染者を多発させる結果になっているのも侮れない。
中国の新型肺炎コロナウィルスよりも圧倒的に多くのインフルエンザによる被害者を出している内憂外患の米国が自
国の健康問題を差し置いて中国の新型肺炎ウィルスに対する過剰な批判的意見を持っている事に理不尽さを感じるば
かりでなく、この危機的な状況でありながら米国が何処を向いているか世界中に知れ渡ってしまう。 無責任で非情
な外交エゴイズムな部分が出てしまう情報操作の失敗例になってしまった。 米国は中国の事を兎角言う前に自国
のインフルエンザを何とかするべきだ。と感想を持つのは決して私だけでは無いはず。 更に何時もなら会見ばかり
でなくツィッターでも声の大きいトランプ大統領ですが、意外にも新型肺炎に関して中国への非難を強くしないのは、
今後の米中関係を考えると実に賢い選択だと思う。
米国はインフルエンザの蔓延により脅かされている米国民の健康よりも、 今の中国やアジアの様に世界から感染リ
スクに対して意識が低い不潔な国と見られる事の方がよっぽど心配のようだ。 経済的な貧困差や医療差、そして健
康差などあらゆる面で格差のある米国社会の隙間を吹き荒ぶ冷たい風を、諸外国から批判される事を嫌ったのだろう。
世界的に大流行して拡散しているのは中国武漢から発生した新型肺炎コロナウィルスではなく、新型肺炎ウィルスに
対する警戒感から生まれた中国人やアジア人に対する誤解や差別の方だと思う。 もしもこれが中国の新型肺炎ウィ
ルスでは無く、米国のインフルエンザに対する差別だった時に米国政府はどのように対応するのだろうか。 または
中国差別から一転して米国差別になった場合にはどのような策があるのだろうか。 インフルエンザよりも新型肺炎
ウィルスよりも“差別”の方が怖いのは米国だけでは無いはず。
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