思い起こせば開催前に訪日したIOCバッハ会長は東京五輪が開催されるギリギリの5日前までコロナ対策で無観客
での開催を決めた日本政府に対して、どうにか一定の上限を決めた上での有観客による開催への見直しを求めて
日本側と調整を進めていたが緊急事態宣言が出されているにもかかわらず、東京都のコロナ感染拡大状況は改善
することなく1日の感染者が1000人を超えて一年延期した東京五輪2020は開会式から史上初の無観客での開催にな
ってしまいました。
五輪開幕前の7月12日~8月22日まで東京都と沖縄県には緊急事態宣言が出されて不要不急の外出の自粛が求めら
れていましたが、全くと言って良い程に都民も国民も政府の出す宣言に協力的ではありませんでした。 去年なら
ば日本は海外とは違い強制では無く“お願いレベル”でも国民は自粛要請を受け入れてコロナの感染拡大を抑制す
る国民意識の高さに評価する声が多かったですが、今ではこうした意見を聞かなくなりました。 緊急事態宣言ど
ころか連日の一日のコロナ感染者は最多記録を更新して首都圏の人流など収まる気配さえもありません。
海外の渡航さえも規制されるコロナ禍時に地元日本での開催に感染予防の面や衛生面を始め有利な点が多く、日本
勢は柔道、卓球、水泳にソフトボールなどなどお家芸を始めメダルラッシュになり、思わずコロナの事を忘れてし
まったのか東京都の感染者は一気に3000人を超えるようになってしまいました。 でもこれは仕方の無い事だと前
々から解っているので割り切って考えるようにしています。 そうでなければ金メダル獲得を複雑な気持ちで観な
くてはいけなくなるので別の問題としています。 大きな国際大会では感染拡大が付き物で宿命である事は東京五
輪の数週間前までブラジルで開催されていたサッカーの南米選手権の無観客試合で確証が得られていて日本側もあ
る程度は感染拡大を予想し容認していたはずです。 そんな訳ですったもんだがあって一年延期された東京五輪
2020は感染拡大のリスクはあれども日本選手団は好調を維持しながらほぼ順当に大会を運営されています。 そも
そも選手が自由に外出する事さえ難しく選手間でのコミュニケーションも制限されているので問題が起きにくい。
こうしたコロナ禍の距離感が都合良く大会の進行に役立っているのが現実だと思います。
海外の選手を見ていて本当に感染予防をしているのかさえ気になる様なスキンシップにマスクレスでの会話など
ルーズな姿が目につきますが、あれが本来の人間らしい生活であることを忘れているのは日本の方で夏休みの
外出を控えるように言う菅義偉総理の発言は本質的に間違えているように聞こえる今日この頃。
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