UTA 「水仙のうた」 UTA 松井多絵子
ギリシャ神話に出てくる美少年ナルキッソスは、水面に映った自分を愛してしまった。うぬぼれの強い人のことをナルシストというのは、この神話が語源らしい。原産は地中海沿岸だが、日本でも暖地海岸などに自生している。まっすぐに伸びた花茎の先にいくつかの清楚な花を咲かせる。次の三首は著名な歌人の水仙の歌である。
★少年ら受験に痩する教場に水仙の花白く目にたつ 馬場あき子
★三月のさくら 四月の水仙も咲くなよ永遠(とわ)の越冬者たれ 福島泰樹
★はれやかに喪服のえりをたてて棲む夫人のヴィラの喇叭水仙 塚本邦雄
※大歌人の作品はむずかしいですね。私の水仙の歌は気軽に詠みましたので、気軽に読んでください。
いま咲いておかねばならぬと黄の口をあけっぱなしのラッパ水仙
ひと束の水仙を買い水仙はわれのみの花になりてしまいぬ
♪♪♪ お粗末でした。 松井多絵子