気持ちのいい朝です。霞がかかったような空に太陽が昇り、夜半に冷やされた空気が残って、ひんやりとしてさわやかな風が頬に当たります。こんな日は、ブログやら書道やらはそこそこにして、いい空気を吸い、ガーデニングにいそしむというのが、閑な人間の正しい過ごし方であります。
早朝から、惜しみ惜しみ「アメジストセージ」の大株を一つ処分しました。夏から秋にかけて薄紫の花を穂状に咲かせます。茎や葉はハーブらしく、独特の香りがします。平塚でも最大の植物・バラ園「花菜ガーデン」で、カンナダーバンなどと一緒に修景植物として栽培されていました。イングリッシュガーデンもどきの当「槐松亭」で早速植え付けたのです。
もう5年になりましょうか。ブッシュセージ、メキシカンセージともいい、学名サルビア・レウカンサです。本来は亜熱帯の植物で、日本では通常冬季になると地上部が枯れます。しかし、この冬の異常気象で、枯れずに春を迎えました。沢山の花を咲かすのはもうじきで、花姿も素敵な植物ですが、増えすぎるのです。ブッシュになるのです。
庭造りの真似事、書道の勉強を続けるうちに気づかされたことの一つが、空間の大事さと生かし方です。気に入ったものを所せましと植えているうちに、年々大きくなり、だんだん収拾がつかなくなります。外観もごちゃごちゃ鬱陶しくなります。株元にはゴミや枯葉が溜まり雑草が蔓延ります。スペースがなくなると草取りや掃除もままならなくなります。ダンゴムシの棲み処ともなります。
誰に見せるでもなく好きにやっているガーデニングではありますが、見た目が美しく整然としているとこちらも爽やかな気持ちになれるというもの。
時折思い切って増えすぎた植物を処分したり、強剪定することが大事なのですね。30分ほどかけて掘り起こし、周りの雑草を抜き、ついでに周囲の木の「ひこばえ」を除きました。蘖と書きます。切株や立ち木の根元に近いところから出てくる新葉・脇枝であります。木の下が暗く風通しが悪くなります。吹き溜まりの葉っぱなどで汚くなりますし、邪魔です。どんどん切らなければなりません。これも、8年前から園芸を始めて覚えたことです。
さて、掃除をしたらさっぱりとしていい気分、本来ならそこでビスケット屑をスズメやヒヨドリに与えながらのコーヒーブレイクなのですが、見かけなくなったのです。ヒヨドリが、ここ3,4日姿を見せません。雨以外の朝には必ずワタシを出迎えていました。もしかして、武漢肺炎か!それはない。恐らく恋の季節の到来でしょう。ヒヨドリは、5,6月が繁殖期と聞きます。どこで営巣するかは知りません。しかし、カラスなどの外敵から逃れ、安心して子育て出来る山や林に移るようです。
もしそうなら、これで一安心です。3週間前に植えたキャベツ苗は、ボロボロに食べられていましたし、カラタネオガタマの花びらもこいつらが食い荒らしたのです。その前に、ワタシにまといつくように食べ物をねだりに来ては、ビスケットをむさぼっていたのは、来るべき繁殖行動に備えて栄養をつける必要があったのでしょうね。懐いて、数十センチまで近づき羽ばたきながら、ワタシの手からビスケットが投げられるのを待っているのは可愛いものでもあります。また、秋になったらおいで。
屋上のメダカも、おませな稚魚がすでに産卵していました。今年は、もう繁殖させないよ。育てきれない、餌も馬鹿にならないし水替えだって結構な手間がかかります。増えすぎたメダカたち、5、6百匹は居ます。花屋のカナちゃんに頼んで、ただで配ってもらう、里子に出すつもりです。
涙はこぼれませんが、4月は、旅立ち、別れの季節でもあります。
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