植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

三権分立が聞いて呆れる

2020年02月12日 | 時事
三権分立と言えば、日本の国家を統制するおおもとのシステムであります。

 司法・立法・行政が、それぞれ独立し相互牽制によって国家運営するという精神であるという建前です。
 実際はどうか、行政を統括するのが内閣、総理大臣がそのトップです。最大与党がその座を決めるのですから、国会とは表裏一体です。国会議長も、多数決を決める議員もみんな同じ、立法と行政がくっついているのですね。本来は、行政の長は国民が投票で決めるべきであります。世界の多くの先進国は、直接投票でトップを選びます。ですから、よく議会と意見が対立したりするのです。

 そんなグダグダずぶずぶの関係ですから、IR事業で収賄の議員、メロンを配ってたちまち大臣を辞任、公選法違反で党から1億5千万円貰った金で当選といった国会(議員)の不祥事ばかり目に尽きます。これ皆さん与党側の議員です。また、立ち往生して答弁もろくに出来ない担当大臣が国会を混乱させ、目を覆いたくなるような惨憺たる有様です。

 更に、内閣府の中心に居る総理秘書官が、出張のたんびに愛人(厚労省の役人)を同行させ、コネクティングルームに泊まっていたとのことであります。コネクティングルームは、基本、値段が変わりませんが、入り口ドアを通らずに隣の部屋と行き来できるので、家族同士か、特別「親密な」関係をもちつつ、プライバシーも保つためにに予約します。秘書官に、専属で医師が付き添い、隣の部屋からいつでも診れるなんて話は聞いたことがありません。あんたは美空ひばりか!
 そもそも、もし医師を帯同しなければ務まらない人物であったなら、秘書官なんかにしてはいけませんな。

 こういう関係を許しているのは、内閣府の長たる安倍総理です。今度は、その総理が「司法」のトップの一人である検事長の定年延長を閣議で決めました。厳密にいえば検事長は、法務省の検察局ですから国家公務員扱いであります。しかし、政治家だろうが役人だろうが逮捕し起訴できる権限と高潔性を維持するためにわざわざ「検察庁法」を定めているのです。裁判官が憲法で厳格に定められているのと同じですね。

 その高検検事長の任期を法律の解釈変更で延ばすというのは、現検事長の年俸・退職金増額、権限の付与延長という意味であります。便宜供与であり買収ともいえます。これは由々しき問題なのです。憲法・法令違反どころか日本の国家の根幹を揺るがすに等しい愚挙暴挙と言えます。法律の解釈で、法律の精神を捻じ曲げるということは、為政者は憲法などどうにでも出来るということ、自衛隊の軍隊化がいい事例であります。
 自己の保身を目的として起訴・捜査する立場の検事長に鼻薬を嗅がせ、手なずけるやり方は、そう、丁度お隣の国の文政権と同じですね。

 マスコミは、新型肺炎一色です。あとはどこかの女優や俳優の不倫だとか離婚だとか。

 早い話、三権分立は形だけ、国家の運営はほとんどが自民党が好き勝手に操作できる世の中になっているのです。
 日本の将来を揺るがせかねないこういう問題をきちんと取り上げ議論し、正しい世論の形成、国民の啓発を行うのがメディアの使命ではないか、と思うのであります。

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