＜受付＞到着した病院、Legacy emanuel hospitalのEmergency departmentへ入ると、入り口に受付があり、先客２組が手続き中でした。前の人は受付のときに、クレジットカードの提示を求められていたので、やっぱりアメリカは支払い能力が証明できないと病院にかかれないのね、などと思いながらどきどきしながら順番を待っていました。私達の番になり、状況を話し、日本の保険会社からの紹介でこの病院に来たと伝えて、パスポートを提示しました。パスポートを見ながら、なにやら入力操作をした後、受付証となるべく腕輪をされて、待合室で待つようにとの指示。
＜問診＞１５分くらい待った頃、看護師さん（男性）に呼ばれて、「Nurse」と書かれた部屋へ。ここで、症状、怪我が発生したときの状況等の聞き取りが行われました。血圧と血中酸素濃度の測定もしていました。ここで、痛みの強さや状況から、トリアージがなされて、看護師さんは、５段階のうちの４に印をつけていました。そして、もとの待合室で待っているようにとのことでした。ここからの待ち時間が大変長かったです。この待合室で待っている患者さんは、なかなか呼ばれることなく、皆さん永遠と待ち続けています。もっと重症の方々が本当のＥＲ入口から入っているのでしょうから、なかなか診察が進まないのだろうと、私達もひたすら待ち続けました。病院に着いたのが１８時くらいでしたが、やっと診察室のほうに呼ばれたのが２０時半を回っていました。
＜診察＞待合室で名前を呼ばれ、看護師さんについて、いよいよＥＲの中へ。中へ入ると、かなり大きな病院で、検査設備のある部屋や診察室が沢山ある廊下を通り（廊下のストレッチャーには、重症患者さんがいたりして、ちょっとどきどきしながら看護師さんに着いていきました）、診察室へ通されました。診察室は個室で、ここで、再度看護師さんにより、症状の聞き取りなどがあり、診察に適する病院着に着替えて、しばらく待つようにということでした。しばらく待っていると、別の男性がやってきて（たぶん医師ではなくナースだと思う）、今度は日本の医師のように、さらに詳しく痛い部分を押さえたり、手を握って握力を確認したりして、Ｘ線撮影をするようにという指示をし、Ｘ線の技師が来るからここで待つようにとのことでした。またしばらく待っていると、Ｘ線の係りの方が迎えに来てくれて、主人と私を連れて、検査室へ移動。途中、廊下で警察官に囲まれ、泣き叫ぶ女性とすれ違い（ドラマみたいな状況に、かなりびびりました）ながら、広い病院内を移動しました。このとき、主人は腕をつっていなかったので、歩くのがかなり辛かったそうです。Ｘ線検査室で、数枚のレントゲン写真を撮影し、また先ほどの病室へ戻りました。ここでまた１０分くらい待機していると、先ほどのＸ線撮影を指示した方が入ってきて、「君達は、旅行中といっていたが、どんな予定にしているのか？」と。すでに旅行の中止を決意していた私達は、「今日到着したばかりで、明日からワシントン州に向けてドライブする予定だったが、中止して、できるだけ早く日本に帰ることにする」と伝えました（つたない英語で）。すると、「肩甲骨骨折で、シリアスな状況だ」と。。。「え～、シリアス！！」とびっくりすると、「そうだ、こっちに来なさい。」とＸ線の写真を見せてくれました。「本当はここはストレートなはずだが、折れて曲がっている。。」確かに、６０度くらい曲がってるよ～、とびっくり。人体骨格が示された本の図を見せてくれて、この部分がこうなって、など説明をしてくれました。とりあえず、こちらからの質問として、「この怪我に手術の必要があるか？」「日本に帰って治療を受けたいと思うが、帰るための準備に２～３日かかり、さらに航空機に乗って帰国することが可能であるか」を聞きました。すると、「外科医にコールする」とのことで、また病室で不安になりながら待機していました。廊下から、「ブロークン」「ショルダー」といった単語や、「でも彼歩いてたわよ」などの会話が聞こえてきて、不安感が倍増してきました。しばらくしてまた彼が戻ってきて、「こちらの外科医は、手術の必要はないという判断だが、日本のあなたのドクターはまた別の診断をするかもしれない。航空機で日本に帰ることは問題ない。数日の日数がかかっても大丈夫。」と話してくれました。「あんなに曲がっているのに、どうやって治すの？」と聞いてみたところ、「こちらでは普通自然治癒。でも、日本の医師がどのように判断するかはわからない。」とのこと。本当に自然に治るのか？？とちょっと不安。処置としては、腕をつる用具と痛み止めの処方をしますということでした。とりあえず、現地入院とはならないことが判明し、ちょっとほっとしました。
