原子力発電を限りなくゼロに近づけ、太陽光や風力発電で補っていくという方向には賛成である。
しかし事業主体が不透明で(中国系の企業もある)豊かな自然を破壊するような事業計画には反対したい。
再エネ事業が「葵の御紋」のように持ち上げられることに大きな危機感を抱く。
北海道には風力発電の適地だとして多くの企業が進出して来ている。
最近私の住んでいる地域に大規模風力発電の計画が持ち上がっている。
住民に告知せず(新聞の片隅に掲載したと事業者側は主張するが)、約700ヘクタールの土地に地上権を設定して着々と事業を推進している。
住民側としてはまさに「寝耳に水」状態。
遅ればせながらではあるが、反対運動が盛り上がっている。
豊かな自然環境を破壊して再エネ事業を進めるのは本末転倒だ。
洋上で風力発電を計画するのであればまだしも、内陸(それもほとんど手つかずの山林地帯)で風力発電とは論外。
①水の濁り②地形改変による影響③風車の影④動物への影響(哺乳類、鳥、昆虫、魚類)⑤植物への影響
さまざまな悪影響が考えられる。
また人体への影響という点では騒音や低周波被害が考えられる。
このような環境破壊とも思われる事業に対する法整備が遅れている。
結局最後は、住民の反対運動で地方自治体や環境省、経済産業省などに働きかけなければならない。
再エネばかりにとらわれず省エネ運動も盛り上げるべきだ。
東日本大震災の時に省エネ運動が盛り上がったが、いまや「元の木阿弥」だ。
このところ原油価格が高騰している。
産油国が生産を抑えているせいもあるが、金融資産が原油先物に流れている。
異常とも思える金融緩和が根本の原因だ。
山雨来らんと欲して風楼に満つ
(山から雨が降りだそうとするとき、風が高楼いっぱいに吹き込んでくる)
激変する世界の中で日本は「無の政治」が再来している。
我々は心して変化に対処しなければならないだろう。