今の日本は社会全体として道徳・倫理(モラル)が息も絶え絶えの状況だ。
率先して壊しているのが自民党の幹部たち、安倍派5人衆や二階元幹事長そして岸田首相。
芸能界に深く巣くっていた倫理観の退廃(ジャニーズ事務所や松本人志)も酷い。
マスメディアによる「知ってても問題視しない」という共犯関係。
なぜここまで堕してしまったのか?
一つにはカネ万能の資本主義社会への盲目的な追従。
二つ目は家庭・学校における倫理・道徳教育の消滅(武士道精神や宗教観)
新渡戸稲造はベルギーの法学者ラヴレーの家で歓待を受けた時、
「あなたがたの学校では宗教教育というものがない、いったいどのようにして子孫に道徳教育を授けるのですか?」
稲造は、この質問に愕然とした。
即答できずにいろいろ考えた末に「武士道」にようやく思い当たったという。
現在でも柔道・剣道・空手・合気道など武道と言われているものはあるが、大部分がスポーツ化され、根底にある精神を教えることよりも競技に勝つことが優先されている。
武士道には仏教や神道の教えが入っている。
沢庵禅師は柳生宗矩に次の言葉を書き与えた。
「強くたくましく生きようとする格闘の場にあって、かえって生を捨て、生への執着を離れることによって、心の自由を得られる」
武士道は一言で言えば、「高い身分に伴う義務」(ノブレス・オブリージュ)
本来であれば政治家が率先して身に付けるべきものだが、率先して恥さらしな行いを世に示している。