武術はどんな種類でも、相手の攻撃から自分の身を護るためのものであった。
柔術の特色は、無手で相手を倒して抑えることが中心の技術だ。
「殴らせない、殴らない。蹴らせない、蹴らない。斬らせない、斬らない」
(大東流合気柔術)
「専守防衛」という考え方は、日本に古来から伝わる柔術の精神に極めて似ている。
武術が、殺傷の「わざ」を磨いて「不殺」を悟ることを究極の道としたように、「専守防衛」も同様だ。
それは、無防備に非ずして「ハリネズミ」の術を持っているから殴らせない。
もちろん自分から殴らないことは言うまでもない。
国民もようやく防衛費倍増の「おかしさ」に気が付いたようだ。
JNNの世論調査によれば、
5年間43兆円の防衛費増額の政府方針に、反対が48%、賛成が39%となった。
「敵基地攻撃能力」をもって実際に戦争になれば、日本の国土にも確実にミサイルが飛んでくる。
しかも、わが国の周辺国、ロシア、中国、北朝鮮はみな核を持っている。
岸田首相は、
「国民自身に被害が及ぶ恐れがあると、正直に伝えるべきである」
国民に都合の悪い事実を伝えずに、このまま押し通すのであればいったい誰のための政治を行っているのか?
岸田文雄個人の政権維持の為だけだとしたら次の言葉を送りたい。
「山中の賊は破り易く、心中の賊は破り難し」