行雲流水の如くに

中国の不動産危機をどう見るかーー日本のバブル崩壊の過程に似てきた

中国の不動産大手恒大集団以外にも経営の危ない企業が続々と出てきた。

この業界の図式は単純だ。

先ず不動産市場の拡大が続くということが前提だが、今の中国は不動産を持ちたい中間層がどんどん拡大している。

だから金融が付けばいくらでも成長できる。

 

ところが「一天にわかに掻き曇る」

習近平指導部が昨年夏から不動産会社への規制を始めた。

(過剰な不動産価格高騰の弊害が出始めたということだろうーー庶民が不動産を持てないという不満ーー)

その規制の中身は、簡単に言えば「金融引き締め」だ。

この辺の流れは日本で不動産と株が同時スパイラルで下がり始めた平成初期に酷似している。

日本の場合、傷口が開いた金融機関への資本投入がぐずぐずと遅れたことがバブル崩壊を長引かせた原因だ。

不動産業界の裾野はあまり広くない。

しかし金融機関を倒産させると、預金者への被害が広がり収拾がつかなくなるのだ。

 

今のところ習近平指導部は、事態の推移を見極めているのだろう。

後手に回れば中国経済は深刻な打撃を受ける。

中国共産党体制への国民の支持は、

ポスト毛沢東時代の驚異的な経済成長と、それに付随する国際的影響力の上昇から生じた実利という「業績の正当性」だけで存続している。 趙鼎新


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