岸田首相、麻生副総理、茂木幹事長の3人組による安倍派つぶし、というのが今回の処分劇の実相。
スケープゴード(誰かの責任を転嫁するための身代わり)になったのは、塩谷座長と世耕参院幹事長だ。
しいて上げれば下村博文と西村康稔もそうだろう。
(もっともこの4人に責任があるのは言うまでもないが)
では誰の責任を転嫁しようとしたのか?
自分の派閥の会計責任者が立件された岸田首相と陰の安倍派会長森元首相。
もう二人上げるとすれば二階元幹事長と萩生田前政調会長。
本人たちはまんまと逃げおおせたと思っているかもしれないが、そうは問屋が卸すまい。
今回の処分劇を見ていると、自民党の中で党員の生殺与奪の権限を持っている総裁と幹事長の力がいかに大きいかが分かる。
本人に統率力があるかどうかは問題ではない。
総裁、幹事長というポストが強大なのだ。
特に選挙をちらつかせれば少々の不満は抑え込める。
次のヤマ場は6月に岸田首相解散総選挙が出来るかどうかだ。
もしできなければ9月に総裁の座から引きづり下ろされるだろう。
マスコミ各社は人気投票のように次の総裁はだれかと世論調査をする。
しかし自民党の総裁は国会議員と自民党員で決まる。一般国民は関係なし。
今回の処分劇の陰の主役は麻生・茂木の連合軍。
安倍派の若手に処分を甘くしたのは9月総裁選をにらんでいるのだ。
「君たちは戒告になるだろう。心配しなくていい」とささやいているそうだ。
この茶番劇で良しとするかどうか、下駄は有権者に預けられたと言えよう。