安倍元首相は自民党の最大派閥「清和会」を率いる領袖だ。
領袖とは、襟と袖の意味でともに着物の目立つ部分であるところから集団の頭を指す。
ところがこの領袖は「無知」と「無恥」に関して特別の才能があるようだ。
17日に行われた福島県での自民党会合でプーチン大統領について、
「ウクライナの祖国を守るという決意の強さを見誤った。そして自分の力を過信した結果、こういうことになっている」
かってプーチン大統領と27回も会って、「ウラジミール、君と僕は同じ未来を見ている」とまで発言していた。
なにやら森田健作の青春ドラマを見ているような錯覚にとらわれる。
しかしこのような発言をぬけぬけと言えるところが安倍晋三の才能なんだろう。
もう少し厳しい見方をすれば、まさに「無知」であり「無恥」ということ。
この程度で収まっていれば害はない。
だが我田引水的に「敵基地攻撃能力」を言い出すに及んでは見逃すわけにいかない。
議論するレベルならば目くじら立てることはないのだが、腹の内は「敵基地攻撃能力」を持ちたいということ。
この問題が微妙なのは、先に手を出したほうが戦争犯罪に問われる可能性があることだ。
先に議論すべきは、「専守防衛」のために現有の戦力のどこに問題があるのかである。
しかもそれは冷静で理性的な議論が必要だ。
森友、加計、桜でなにも責任を取らず、自民党最大派閥のボスにおさまって言いたい放題だ。
しかもその放言が日本の国益を害する可能性があるに及んでは見過ごすことが出来ない。
潔く引退してほしいものだ。