岸田政権は「日本学術会議」の会員の選定方法を見直す改正案について今国会への提出を見送った。
歓迎すべき事柄だ。
岸田文雄首相は早稲田大学出身だが、早稲田の校歌に次のような一節がある。
われらが日ごろの抱負を知るや 進取の精神 学の独立
これが早稲田大学の肝だとしら、慶応大学は福沢諭吉の「学問のすすめ」だろうか。
天は人の上に人を作らず人の下に人を作らず
大隈重信や福沢諭吉が、日本学術会議をめぐる任命拒否問題や今回のごたごたを見てどのように思うであろうか?
なんとも心の狭い輩が永田町を跋扈(ばっこ)していると嘆いたことだろう。
福沢は次のようにも述べる、
独立の気力なき者は、国を思うこと深切ならず。
海外のノーベル賞の受賞者61名が、日本学術会議法案について、
「学問の独立」の根本的かつ重大な問題になりかねない、との声明を発表した。
世界の先進国の目から見れば、日本はなんとも奇妙に映っているのだろう。
カネを出しているのだからクチを出しても良いだろう、というのは品性が劣る。
10億程度でけちけちするのならば、今後5年間で15兆円ほど増やす防衛費を削ったらどうだ。