前回の記事に書いたEXZ52ギガ…
もともとクラッチのオーバーホールで入庫してたんですが、作業の為ミッションを降ろすとまさかまさかのメンドラの先端が摩耗…
パイロットベアリングが入る部分が摩耗してます…
新品のパイロットベアリングを仮に入れてみてもやっぱりガタがあります…当然ですが。
で、このパイロットベアリングはエンジンとミッションを繋ぐインプットシャフト(通称メンドラ)の振れを抑制する為のものなんですが、そんな所にガタが出来れば当然、悪影響が出てきます…
インプットシャフトが振れると異音やクラッチジャダーの原因となったり、他のベアリング類に負担がかかり最悪破損する可能性も…
特に今回の車は重量物を牽引するトラクターなのでミッションにかかる負担も大きいでしょう…
こんな状態を見ちゃうと知らなかった事には出来ないですよね…
そんな事もあり、追加の見積りとこのまま組んだ場合のリスクなどをお客様に説明してたのが前回時の話で…
勿論、お客様がリスクを承知でこのまま組んでくれ…と言われれば組むつもりでしたが、結果的に修理する事になりました。
どうやらこの車は夜間輸送に使用する車両らしいので途中で走行不能になったらシャレにならないみたいです…(^_^;)
で、昔みたいなメインケースが箱型のミッションだったらインプットシャフトの交換ってすごく簡単に出来るんですが…最近のトラックはアルミケースの採用が主流で剛性面からも筒型のミッションが殆どです。
そんな筒型のミッションでインプットシャフトを交換しようと思ったら…メインシャフトやカウンターシャフトも引き抜かないと交換出来ないんです…
つまり…
手間がかかります。
では作業を…
昨日のうちに部品の注文と補記類の取り外しまではしておいたので、今日からが本格的な分解。
このサイズのミッションは…とにかくデカくて重い。
ミッション立てるのも一苦労で…
基本的な構造は小型のミッションと変わりませんが、仕様上レンジ切替やスプリッター変速があるのでその辺りが通常のミッションとは異なります。
レンジ切替用のエアシリンダーなどを取り外して…
ピストンも抜き取り。
インターロックプレートなども外して…
サイドカバーも取り外し。
レンジケースとアウトプットシャフトなども…
リバースアイドルギヤを取り外す為にシャフトを抜こうと思ったら…
めちゃくちゃ固い…
抜けどめのプレートが付いてる位なのでてっきり手で抜ける程だと勝手に思ってましたが抜けません…
真ん中にボルト穴があるのでスライドハンマーで抜こうと思ったらこのサイズが無く…
仕方なく作る事に…
と言ってもスライドハンマー用のナットとボルトを溶接するだけですが…
シャフトに取り付けて抜き取り。
更に分解…
ここでようやくメインケースも抜き取り…
メインシャフト、カウンターシャフト、インプットシャフトをセットで抜き取り、更にインプットシャフトを分離させシンクロナイザーなども取り外し。
手がベタベタだった為分解後の写真しかありませんが…
しかしデッカいカウンターシャフトだな…(*_*)
画像だと対比する物が無いから分かりづらいと思いますが、今まで自分が整備した中でダントツにデカイです…笑
インプットシャフトからベアリングとギヤ類を抜き取り。
インプットシャフトのシンクロやニードルも交換する為に分解…
と、ココでやっちまった…
シンクロのリングを留めてるスプリングを1個外し忘れてるのに気付かずリングを取ったら…
あぁ…スプリングが…(T ^ T)
急いで注文するも翌日入荷…
コレで今日はインプットシャフトは組めなくなりました…泣
なので他の事を…
インプットシャフトに組むギヤユニットのニードルベアリングを交換。
新品のニードルベアリング。
ギヤオイルたっぷり塗って組み付け。
更にメインシャフトとインプットシャフト接続部のニードルも交換…
しようと思ったら部品が来てない…
アレ⁉︎俺頼んだよなぁ…と思いつつ、部品商に確認。
すると、もう配達してあるはずです…との返答が
もう一度部品の箱を確認すると…
え?まさかコレ1個だけ⁇
正直…この時点で薄々気付いてはしてましたが…
再度、部品商に電話‼︎
自分『ニードル1個しか来てないんだけど…』
部品『え…⁉︎ 1個の注文しか聞いてないですけど…⁉︎』
自分『…… 。』
もう分かる方には分かると思いますが…
自分は注文する部品点数が多い場合は部品図に丸を付けてFAXするんですが、画像の赤丸が問題のニードル…
この図で見ると、いかにも個数分セットみたいな番号の表記でしょ⁇
でも来たのは1個…
どうやら単品で供給されているみたいで…
いや…そりゃあ確認しなかった自分も悪いですよ…
ただ、部品商も発注かける時に使用個数が出るはずだし…
確かに1個とは言ったけどそれはセットで1個って意味で伝わってるものとばかり思ってましたが…
気の利く部品商なら一言聞いてくるんだろうけど…
にしてもあの図面も悪意があるよなぁ…
1個だけ換えるなんて状況はまずありえないし、換えるなら全数換えるだろうに…
どっちにしても今から注文しても翌々日しか入荷しないのでニードルは再使用する事に。
新品のインプットシャフト…
約12万…
ニードルを入れて…
スナップリングで固定。
シンクロの部品がまだ来てないので、先にクラッチハウジング側の細かい作業をする事に。
クラッチフォークシャフトのベアリングを抜き取り…
新品のベアリングとダストシールを入れます。
簡易的なブッシングツールを使います…
単なるボルトとワッシャーとナットですが。
ここのベアリングは叩いて入れるとロクな事になりませんから…
ダストシールも入れて…
左右共に交換した所で今日は終了…
続きはまた明日から頑張ります。
もともとクラッチのオーバーホールで入庫してたんですが、作業の為ミッションを降ろすとまさかまさかのメンドラの先端が摩耗…
パイロットベアリングが入る部分が摩耗してます…
新品のパイロットベアリングを仮に入れてみてもやっぱりガタがあります…当然ですが。
で、このパイロットベアリングはエンジンとミッションを繋ぐインプットシャフト(通称メンドラ)の振れを抑制する為のものなんですが、そんな所にガタが出来れば当然、悪影響が出てきます…
インプットシャフトが振れると異音やクラッチジャダーの原因となったり、他のベアリング類に負担がかかり最悪破損する可能性も…
特に今回の車は重量物を牽引するトラクターなのでミッションにかかる負担も大きいでしょう…
こんな状態を見ちゃうと知らなかった事には出来ないですよね…
そんな事もあり、追加の見積りとこのまま組んだ場合のリスクなどをお客様に説明してたのが前回時の話で…
勿論、お客様がリスクを承知でこのまま組んでくれ…と言われれば組むつもりでしたが、結果的に修理する事になりました。
どうやらこの車は夜間輸送に使用する車両らしいので途中で走行不能になったらシャレにならないみたいです…(^_^;)
で、昔みたいなメインケースが箱型のミッションだったらインプットシャフトの交換ってすごく簡単に出来るんですが…最近のトラックはアルミケースの採用が主流で剛性面からも筒型のミッションが殆どです。
そんな筒型のミッションでインプットシャフトを交換しようと思ったら…メインシャフトやカウンターシャフトも引き抜かないと交換出来ないんです…
つまり…
手間がかかります。
では作業を…
昨日のうちに部品の注文と補記類の取り外しまではしておいたので、今日からが本格的な分解。
このサイズのミッションは…とにかくデカくて重い。
ミッション立てるのも一苦労で…
基本的な構造は小型のミッションと変わりませんが、仕様上レンジ切替やスプリッター変速があるのでその辺りが通常のミッションとは異なります。
レンジ切替用のエアシリンダーなどを取り外して…
ピストンも抜き取り。
インターロックプレートなども外して…
サイドカバーも取り外し。
レンジケースとアウトプットシャフトなども…
リバースアイドルギヤを取り外す為にシャフトを抜こうと思ったら…
めちゃくちゃ固い…
抜けどめのプレートが付いてる位なのでてっきり手で抜ける程だと勝手に思ってましたが抜けません…
真ん中にボルト穴があるのでスライドハンマーで抜こうと思ったらこのサイズが無く…
仕方なく作る事に…
と言ってもスライドハンマー用のナットとボルトを溶接するだけですが…
シャフトに取り付けて抜き取り。
更に分解…
ここでようやくメインケースも抜き取り…
メインシャフト、カウンターシャフト、インプットシャフトをセットで抜き取り、更にインプットシャフトを分離させシンクロナイザーなども取り外し。
手がベタベタだった為分解後の写真しかありませんが…
しかしデッカいカウンターシャフトだな…(*_*)
画像だと対比する物が無いから分かりづらいと思いますが、今まで自分が整備した中でダントツにデカイです…笑
インプットシャフトからベアリングとギヤ類を抜き取り。
インプットシャフトのシンクロやニードルも交換する為に分解…
と、ココでやっちまった…
シンクロのリングを留めてるスプリングを1個外し忘れてるのに気付かずリングを取ったら…
あぁ…スプリングが…(T ^ T)
急いで注文するも翌日入荷…
コレで今日はインプットシャフトは組めなくなりました…泣
なので他の事を…
インプットシャフトに組むギヤユニットのニードルベアリングを交換。
新品のニードルベアリング。
ギヤオイルたっぷり塗って組み付け。
更にメインシャフトとインプットシャフト接続部のニードルも交換…
しようと思ったら部品が来てない…
アレ⁉︎俺頼んだよなぁ…と思いつつ、部品商に確認。
すると、もう配達してあるはずです…との返答が
もう一度部品の箱を確認すると…
え?まさかコレ1個だけ⁇
正直…この時点で薄々気付いてはしてましたが…
再度、部品商に電話‼︎
自分『ニードル1個しか来てないんだけど…』
部品『え…⁉︎ 1個の注文しか聞いてないですけど…⁉︎』
自分『…… 。』
もう分かる方には分かると思いますが…
自分は注文する部品点数が多い場合は部品図に丸を付けてFAXするんですが、画像の赤丸が問題のニードル…
この図で見ると、いかにも個数分セットみたいな番号の表記でしょ⁇
でも来たのは1個…
どうやら単品で供給されているみたいで…
いや…そりゃあ確認しなかった自分も悪いですよ…
ただ、部品商も発注かける時に使用個数が出るはずだし…
確かに1個とは言ったけどそれはセットで1個って意味で伝わってるものとばかり思ってましたが…
気の利く部品商なら一言聞いてくるんだろうけど…
にしてもあの図面も悪意があるよなぁ…
1個だけ換えるなんて状況はまずありえないし、換えるなら全数換えるだろうに…
どっちにしても今から注文しても翌々日しか入荷しないのでニードルは再使用する事に。
新品のインプットシャフト…
約12万…
ニードルを入れて…
スナップリングで固定。
シンクロの部品がまだ来てないので、先にクラッチハウジング側の細かい作業をする事に。
クラッチフォークシャフトのベアリングを抜き取り…
新品のベアリングとダストシールを入れます。
簡易的なブッシングツールを使います…
単なるボルトとワッシャーとナットですが。
ここのベアリングは叩いて入れるとロクな事になりませんから…
ダストシールも入れて…
左右共に交換した所で今日は終了…
続きはまた明日から頑張ります。