等価形態
これらの過程が安定的に市場において実現している場合にかぎり
において、
A=B
=C
=Dは等価形態にあるという。等価形態が安定的に維持されるには
等価を安定的に維持する最も有力な商品が流動的な交換過程の中で
生み出されていく過程でも有る。
一般的等価物の形成
A(金)が安定的に一般的等価物として成り立つとすれば
B=A
C=A
D=Aが成り立ち、
商品B、C、D、その他諸々の商品は共通の等価物Aを仲介して
B=A=C=A=D=A=その他諸々の商品、が成り立つ。
なお、
B(銀)が一般的等価物であろうとC(同)orD(その他)であろうと同様である。
一般的等価物としての貨幣形態
一般的等価物が形成される可能性は偶然性を含みながらも、労働の
二重性を通じて、また等価物の安定性の比較を通じて明らかになった。
問題は等価物の安定性とは何か?である。
(1) 長期間保存可能(腐食しない、消耗しない、比較的少量でも、大量蓄蔵可)なこと
(2) 運搬が大量でも便利(重くない、嵩張らない)で可能なこと
(3) 加工、鋳造が容易である。
(4) 美観etc。
これらの中から歴史的過程の中で、物々交換・蓄蔵熱のために、最も(1)~(4)を満たすもの、選び抜かれたものとして、金、銀が浮かび上がって来た。
この一般的等価物の発見は、
貨幣手段による資本蓄積への跳躍点である。
又、同時に、
一時は貨幣による商品流通は金交換を前提にしていたが、
国家権力の力・庇護・保証の元に兌換紙幣に移っていく。
さらに今日では、電子マネーの時代に入っている。