最近ちょっと、囲碁に関心を持っていますが、
囲碁には「着眼大局・着手小局」と言う言葉があります。
対局を広く大きく全体を見渡しながら、打つときは正確に手順を間違えないように打っていく事です。
一手打つごとに全体の状況は少しずつ変化して行きます。
当初の予想から大きく変化していく事がありますので、全局面を見渡すことは手抜きができません。
着手を正確に打っているつもりでも、
いつの間にか着眼点は大きく変化していて思わぬ失敗をしでかします。
所で、社会や政治の動きもよく似た面があります。
市民運動や政治運動においても、着眼点を見落とさないように、
世界全体や国全体を広く深く見渡しながら、着手、つまり実践運動においては正確にその時々の
社会状況の中の重要なポイントを押さえ、適切な対応を行っていく必要があります。
ところが、その行動は時には、政治状況、経済状況、自然災害、戦争、紛争など
予期しない変化が次々に起こります。
それに応じて、世界全体、つまり大局自身も其れまでと違った状況に大きく変化していきます。
当然、着手すべき点も、其れまでとは違った視点から見直していく事は不可欠です。
社会科学的には時代背景の変化とでも言うべきでしょうか?
人間社会は全体という場合、空間的に見て全体と錯覚しますが、
実際は時系列的な変化して行く全体を見過ごさないことが不可欠です。