皆様年の瀬いかがおすごしでしょうか?
2016年はAlphaGo登場、井山7冠達成など囲碁界にとってメモリアルな年になりました。
自分の方はというと、まず対局の方ですが、
前半で棋聖戦のCリーグに入ったまでは良かったのですが、後半失速してぼろぼろ。
やはり心技体のバランスが大事と感じました。
さて2016年はやはりAlphaGo旋風が大きな出来事でした。
自分はいつからコンピューター囲碁と関ってきたか、ブログを見返してみると
なんと2009年の2月ですから、7年前ですね。
ちょっと恥ずかしい文体・・ハンターハンターの予言みたいです(笑)
その後、2011年3月に4つのコンピューター囲碁ソフトと9路盤で対戦する予定でしたが、
東日本大震災のために中止になり、仕切りなおして2012年にZenと9路盤で対戦しました。
ちなみに2011年に対戦予定だったソフトの1つ「Erica」が「AlphaGo」の母体になってると考えられます。
思えばこの東日本大震災が色々自分を見つめるきっかけになり、「囲碁は無力だ」と思うと同時に
「やっぱり自分は囲碁をやろう」と思いました。そこで何か、発展性のあるテーマを持とうと思い、囲碁に関係する3つを選びました。
それがコンピューター囲碁と海外普及、そして詰碁でした。
一つずつ説明すると
①コンピューター囲碁は将来性があるものとして
②海外普及は自分の無理そうな事へのチャレンジとして
③詰碁は好きなのでライフワーク的なものとして
今年はこれがいっぺんにやってきて、最高にいそがしくなり、ブログの更新は疎かになってしまいました。(汗)
7月8日には詰碁イベント「パンダ先生チャレンジマッチ」がありました。
今まで作った2000題を超える問題を!と気合を入れて作りました。
柯潔九段や朴廷桓九段の素顔が見れたのが、何より楽しかったです
また崔哲瀚九段や陳詩淵九段という同世代の棋士と久しぶりに会えたのも嬉しかったですね。
パンダ先生チャレンジマッチを終えて、7月後半にはロシア・サンクトペテルブルグへ。
ヨーロッパの強豪との強化合宿&ヨーロピアン碁コングレス。ヨーロッパ強豪はすでにアジアのプロレベルに達しています。
また11月11~15日はドイツデュッセルドルフ、日本総領事館囲碁大会へ。
どちらでもAlphaGoやコンピューター囲碁についての質問&議論が活発だったのが印象的です。
ドイツの新聞デビューという嬉しい出来事もありました。
よく盤面を見ると分かりますが李世ドル九段vsAlphaGoの解説をしています。
また海外に行くことで日本文化を見直すきっかけにもなります。
ヨーロッパに行きはじめたのは2012年からで
2012年はフランス&ドイツ・ボン
2013年ポーランド
2014年ドイツ・ベルリン
2016年7月ロシア・サンクトペテルブルグ、11月ドイツ・デュッセルドルフ
という感じですが、ヨーロッパの囲碁事情はそれぞれの地方ごとにかなり活発です。
そこにAlphaGoショックがあり、認知度が更に倍増しました。
これからはこのような各地の動きを連動させていけば更に面白いことが出来ると感じています。
もっとも言うは易し、するは難し、ですが。。。
さて、コンピューター囲碁に戻りまして、最近各ネット対局上で正体不明の超絶強豪アカウントが多発しています。
ネイチャーに発表されたAlphaGoの論文から11ヶ月。あれをそっくり真似してもプロレベルの囲碁AIが出来る頃合です。
2017年にはワールド碁チャンピョンシップがありAlphaGoも動くという噂です。
棋士にとっては存在意義を問われる年になりそうですが、少しでも囲碁の面白さをお伝えできればと思います。
それでは皆さん良いお年を!