ひろふみのブログ☆

囲碁棋士大橋拓文のオフィシャルブログです。

3月28日の対局 AlphaGoにはなれないけど、どうしても影響を受けてしまう、というお話

2016-04-29 19:05:06 | 手合

先ほどに続いて今日2度目のブログ更新です。

3月28日に打った碁聖戦の予選で杉本明八段との碁です。私の白番。

1図 白2で3も考えましたが、やはり3月は中央が大きく見える季節ですね。実戦は黒5までとなりました。

この後の白の構想を考えてみて下さい。

2図 最初は白1を考えました。しかし黒△が光っており白5のような打ち込みに迫力がありません。

下辺の白模様も、白が8手も費やしてる構えにしては小さいです。

3図 白1とコチラを押さえた方が、碁盤を広く使えます。白21の打ち込みもリズムが出てきました。前図と比較して見て下さい。

4図 3図の進行は互角だと思いますが、杉本八段は黒イマイチと感じたのか、

ボウシするのだったかと言われました。白2とかかってまた別の碁になります。

3月後半は棋士のアタマにAlphaGoの鮮烈な印象が残っており、全体的に中央志向な手が増えた気もします。

影響を受けないぐらい確固たるものが自分の中にあれば良かったのですが、どうも私は影響を受けやすい。

そこはかとなく、棋譜の中にも残像があるような。


棋譜再生

255手完 白3目半勝ち 残り白1時間17分 黒2分

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月24日の対局 AlphaGoにはなれない、というお話

2016-04-29 12:42:40 | 手合

ここ1ヶ月ほど、忙しさにかまけてブログの更新が少なくなってしまいました。

つい最近、白石勇一六段がブログを始めましたね

これだけ丁寧に書けるのはスゴイ!しかも毎日更新!

碁の変化図が詳細で、勉強したい方には特におススメです。

そこで自分を振り返ってみると・・・

もうちょっとマメに書こうっと

というわけで、ここ1ヶ月の間の自分の対局を順に振り返ります。

3月24日(木)に打った王座戦の予選、青葉かおり四段との碁、私の黒番。

1図 AlphaGoの影響を受けたのか中央がやけに大きく見えてひたすら囲う。

白は28からの攻めに賭けるしかない。続いて

2図 白16と打たれて、事態は容易でない事に気付く。(ちょっと遅い・・・)

これがかなり厳しく、この後コウになってしまいました。

そしてコウの代償で中央が破れて、AlphaGoにはなれないと悟りました

やっぱり碁は自分らしく打つのが良さそうです。

もっとも何が自分らしいか分かったら苦労はないのですが。


棋譜再生

358手完 白5目半勝ち 残り黒52分 白3分

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青学

2016-04-27 21:55:55 | 囲碁&∞

4月19日、26日と2週にわたって

自分でも驚きましたが・・・

 

 

 

青山学院大学、地球社会共生学部の講師をさせて頂きました。しかも、更に驚きなことに囲碁の授業を・・・・・

 

 

 

 

英語でえ!囲碁!? 

 

相模原キャンパスで、生徒さんは約90人

 

 

初めてのことでかなり不安な部分も多かったですが

 

 

アシスタントをアンティ君がやってくれたり

 

 

たくさんの方にご助力を頂いたので、なんとか乗り切ることが出来ました。

 

 

AlphaGo関連のことから、この青学講師まで、かなりプレッシャーに感じることも多く、

普段対局で感じる、勝ち負けのプレッシャーは全て自分に起因するので

幸せな悩みだと気づく事が出来ました。

というわけで明日は対局です。がんばります。

またこの一ヶ月、自分の対局をup出来ていなかったので、明日以降にup出来たらと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビッグニュースいろいろ

2016-04-22 18:18:18 | 世界の囲碁 World GO

こんにちは。

十段戦第4局に井山6冠が勝ち十段を獲得。

前人未到の7冠を達成しましたね。

内容もまた圧巻でした。

そして今日はU20の世界戦であるグロービス杯があり、日本勢からベスト8一番乗りは芝野虎丸二段。

そして明日午前に予選リーグ突破をかけて、一力七段、孫四段、許三段、六浦二段の4人が対局します。

みんなで応援しましょう

そして上海で開催されている4年に1回の応氏杯戦、こちらも河野臨九段がベスト8に進出しました。

こちらは明後日に準々決勝ですが期待大です

また井山7冠の世界戦参加に向けて日本棋院も日程調整するとのことで、これまた楽しみ

AlphaGoの登場以来、ビッグニュース続きで、なんだか久しぶりにワクワクしています。

さて、以前も紹介しましたが、おかげさまで好評を頂いている電王Ponanza山本一成さんとの対談の最終回が公開されました。

記事はコチラ

最終回は囲碁を飛び越えて人工知能がもたらす未来についても語り合っています。

山本さんとは数年前からの友人で、忌憚のない雰囲気で話せたのが良かったかと思いました。

せっかくの機会なので、この対談外での山本さんからの話題で

面白かったのをいくつか紹介したいと思います。

ニコニコ動画解説時、李世ドル九段vsAlphaGoにて

山本「もし囲碁星の宇宙人がやってきて地球征服をかけて囲碁の勝負するなら誰が人類代表?」

ここでニコニコアンケート

「①李世ドル9段 ②柯潔9段 ③井山7冠 ④AlphaGo ⑤その他」

これから数日後、山本さんは囲碁の深さを再認識したようで

「囲碁は宇宙のゲーム足り得る」

と。

宇宙人と囲碁でコミュニケーションする時代は、すぐそこに来ているかも知れません・・

※このアンケートに対するお答え、書き込み大歓迎です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

注目の〇〇

2016-04-20 15:00:00 | 囲碁&∞

こんにちは。

今日は十段戦の第4局が大注目ですね。

これを書いている時点で黒が中央の大技を決めに行ってます。大一番ですが豪快なのが凄いですね。

中央を捨てて模様を作るのか、全てフル活用して大乱戦になる可能性もあり、色々考えたい場面です。70手現在。

そして、4年に一度のビッグな世界棋戦、応氏杯戦もやってますね。抽選とはいえ、日中戦が多く注目です。

話は変わりますが、先週の土曜日のスペースマンの動画がありました。

今回はメイエン先生はじめ多くのゲストにお越し頂きました。

なぜかといいますと!こちらスペースマンでお馴染みの囲碁作曲家、村田真生さんが

6月3日にこのような斬新イベントを!企画しました。

その名も「Igo Classic

囲碁と音楽を融合させてしまおうという、時代の最先端を行くイベントですので

未来を覗くつもりで、行ってみることをおススメします。

最後になりましたが、放送の冒頭でも触れたとおり

熊本の地震がおさまらず、ニュースを見るたびに切ない気持ちになります。

東日本大震災の後に、特に意識するようになりましたが、

囲碁を通してどういうことが出来るか、考えていきたいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アル先生!?アルちゃん?

2016-04-15 12:12:12 | コンピューター囲碁

AlphaGoについて語り合ったシリーズの第3弾がアップされました。

たくさんの反響を頂きありがたいかぎりです。

第1回目「人間を超えたアルファ碁(AlphaGo)は、どのようにして強くなったのか」

第2回目「アルファ碁はたくさん手を読んでいるのではなく、猛烈に勘がいい」

に続き、今回は第4局の歴史的なワリコミについて。

なぜあの後、AlphaGoが乱れたかについても詳しく書かれています。

アルファ碁先生がアルちゃんになった瞬間でしたね(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Ponanza山本さんとの対談連載2回目

2016-04-11 12:24:36 | コンピューター囲碁

昨日の将棋電王戦はPonanzaが勝利しましたね。

Ponanzaの開発者、山本一成さんとの対談、2回目の記事がアップされました。

今だけ無料ですので、この間に読むのがおススメです (笑)

主に李世ドル9段とAlphaGoの1~3局を振り返っています。

コンピューターについても山本さんのコメントが分かりやすいです。

対談連載1回目はコチラで、これは無料記事です。

続きもお楽しみに~♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

AlphaGo

2016-04-08 12:34:56 | コンピューター囲碁

皆さんこんにちは。

ご無沙汰しておりました。

久しぶりのブログ更新です。

突如やってきたAlphaGoは黒船に似て、新時代の幕開けを感じさせました。

私がコンピューター囲碁と関りを持ったのは

2012年のZenとの9路盤対局の少し前からですので、およそ5年ぐらいになります。

2012年の対局ですが、本来は2011年の3月に4つのソフトと9路盤で8局打つ予定でした。

その中の一つに台湾のソフト「Erica」がありました。

しかし、3月11日の東日本大震災でこの企画は仕切り直しとなりました。

それ以来、コンピューター囲碁大会に「Erica」の名前は見られなくなり、開発者のAjaさんは今ごろどこで何をしてるのだろう?

と、みんなで噂していました。

もうお気づきかと思いますが、「Erica」の作者、Ajaさんは今回、李世ドル9段の前で着手していたあの方です。

ちなみに私は練習で「Erica」と打ったことはありますが、Ajaさんとはこの時はお会いできませんでした。

この時以来コンピューター囲碁に興味を持ち、Zenを使って9路盤の研究をしたりしてきましたが、

このような怒涛の展開になるとはさすがに予想出来ませんでした。

この間の研究の甲斐があってか、

たくさんの取材や、講演の以来を頂きまして、棋士になって一番忙しい月になりました。

こちらでは将棋ソフトPonanzaの山本一成さんと対談しまして、自分で言うのも変ですが

かなり面白い記事になっております。4回連載の1回目。

週ごとに更新され、2回目以降は公開の後、一定期間が過ぎると有料になるようです。

興味をお持ちの方はこまめなチェックがおススメです。

またもうすぐ発売の碁ワールド5月号でも、王銘琬九段、マイケル・レドモンド九段、私の対談記事が掲載されますので

合わせてご覧いただきたいと思いますm(_ _)m

 

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする