嗚呼親愛なるモンテカルロ
君のクレイジーなる切断は
僕の切なる訴えを
強靭な いし を持って
しりぞけた
あなたの思考回路は神出鬼没
立ち居振る舞いは千変万化
その深い呼吸は百戦錬磨
美しい姿は未来永劫
輝き続ける
(最下部に訳あります)
えっと、バレンタインが近いから、恋の詩
ではありません。
実は昨日、世界最強のコンピューター囲碁ソフト
「Crazy Stone」(クレイジーストーン)と対戦してきました。
こちらは、4人のチームで、電通大の研究所に乗り込みました
このソフトは、
モンテカルロ法なる方法で着手を決定しているようです。
僕はまず星目(9子)で対戦
コミは1目半
これは僕の半目負け。
半目ですが、これは
モンテカルロ法は優勢になると半目勝ちを目指して打つためで、完敗でした。
特徴としては、シチョウが苦手なため、そこで序盤は得しました。
しかし、劫の振り代わりの計算は正確なので、中盤に劫を仕掛けましたが、
的確な対応にあい、そこで勝敗が決しました。
終盤は半目勝ちを目指すため緩い手もありますが、全て読みきられました。
続いて9路盤でコミなし。
これも僕(白)の完敗。
ことごとく、勝負手をよみきられ、およそ盤10の形勢になりました。
このままでは帰れない
ということで、9路盤、互先の勝負をすることにしました。
1局目 黒Crazy Stone 白ひろふみ
白18まで白優勢。Crazy Stoneは不利になると勝負手を連発する。
34手以下略 白中押し勝ち ひろふみ1勝 Crazy Stone 0勝
2局目
最後に詳細解説
3局目 黒ひろふみ 白Crazy Stone
白2,4,6は斬新
しかしちょっと疑問?
45手以下略 黒中押し勝ち ひろふみ2勝 Crazy Stone1勝
4局目 黒ひろふみ 白Crazy Stone
6(51)32(53)
白8で24にはねられたら、黒苦戦では?
黒9となれば黒やれそう。
この碁は特にそうだが、不利になったあとのCrazy Stoneは勝負師です
53手完 黒中押し勝ち ひろふみ3勝 Crazy Stone1勝
それでは、最後に2局目の解説。
黒ひろふみ 白Crazy Stone
2(52)13(41)24(50)33(54)38(50)
嗚呼親愛なるモンテカルロ
君のクレイジーなる切断は
(白12、感覚的にも理論的にも最善と思われる。クレイジーどころか絶妙手)
僕の切なる訴えを
(黒11、13は勝負手。黒17にはねでは負けと見た)
強靭な いし を持って
↑Stone
しりぞけた
あなたの思考回路は神出鬼没
立ち居振る舞いは千変万化
その深い呼吸は百戦錬磨
↑の3行は白18~白36あたりのこと
美しい姿は未来永劫
(最後は劫を読みきられた。ちなみに劫の語源は未来永劫からです。
9路盤とはいえプロ互先初負けか
歴史に残るか
)
輝き続ける
UEC杯コンピューター囲碁大会
コンピューター囲碁最前線