ひろふみのブログ☆

囲碁棋士大橋拓文のオフィシャルブログです。

13路トーナメント御礼&天頂の囲碁6

2016-05-29 21:06:06 | 13路

日本棋院のドリームファンディング、第1回13路プロアマトーナメント

目標額の350万円達成となりました。

皆様ご支援ありがとうございました。m(_ _)m

5月31日火曜日から予選がスタートします。

幽玄の間での中継がありますので、観戦をどうぞお楽しみ下さい。

さて今回のトーナメントには、アマ&コンピューター枠があるのも大きな特色です。

ZenやCGI、Aya、Rayなど強豪が参加します。

ちょうど良いタイミングで、来る6月3日にディープラーニングバージョンを搭載した「天頂の囲碁6 Zen」が発売となります。

発売に先立って、「天頂の囲碁6 Zen」を遊んで!いや試してみました。

19路、13路、9路、を打つことが出来ます。

まず19路を試してみました。まずは3子。これはごく普通に打ち進めて勝ったので続いて4子で打ってみました。

1、2局目は負かされたものの、今まで培ったコンピューターの知識を総動員して大人気なくその後3局負かしました。

さて、ディープラーニングもまだまだだな、と呟きつつ、もうすぐ始まる13路棋戦のために13路盤互先も打ってみました。

一局目は私の黒であっさり勝ち。白黒変えてもう一局。

19路4子も勝ち筋を発見し、13路黒番でもあっさり勝ったので、

ちょっと邪心が出てハメ手を連発した碁をご覧下さい。

白 ワタクシ vs 黒 天頂の囲碁6 Zen

1図 黒6と打たれてビックリ。そんな手は無いだろう!?とつい甘く見る。

2図 続いて白1に黒2とのぞかれて、粘るのだけは上手いな!だがしかーし!フッフッフッ、技をかけてやるぞー

3図 白1から躍動した石運びに酔いしれる。注(シラフです。)

4図 黒1が注文で華麗にしぼりを決めて白10まで必勝体勢になる予定。

5図 ところが! 実戦進行は逆に捨てられて、瀕死の状態に。黒9が深遠。

6図 普通は白1ですが、実は右上がコウ残りなので、他で最強の抵抗が出来ないのです。

大きいコウ材が一つでも出来ると白は不味いです。

6図1とは違う手で粘りましたが、結局圧敗。

なんてこった。

おーーーーーーーーーーーーマイガッ

 

 

というわけで、13路であれば、プロ並の棋力な「天頂の囲碁6 Zen」

みなさんも是非お試し下さい。

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4月28日の対局 貪りと反省

2016-05-10 12:12:55 | 手合

最近の対局振り返りも6回目ですが、これでやっと現実に追いつきます。

4月28日木曜日、名人戦の予選で遠藤悦史七段と打ちました。

私の黒番。

1図 白1が厳しい狙い。黒2とつながるだけではちょっとつらい。ともあれ白5までとなり、次の手を感情的に打ってしまった。

2図 白△の3子をターゲットにして黒1が大きいかと思ってしまいましたが、白6が痛烈すぎて必敗の形勢に。

囲碁十訣にも「貪れば勝ちを得ず」とありますが黒1は貪りそのもの。

3図 何はともあれ黒1と備えるよりありませんでした。

4図 この後も命からがらの脱出行。白2と打たれ、「えっ、つながれせてくれるの!」と思いましたが

つながっても2眼はっきりしないという惨状。白2は簡明かつ正着でした。

黒に眼形が無く、白には隙の無い壁が出来て、はじめに打った黒△がほとんど働いていません。

黒が生きたとしても形勢は大差で白良しです。

ずっと必敗の形勢でしたが、200手すぎから上辺の劫の振り替わりで数目得して逆転。

 301手完 黒1目半勝ち 残り黒31分47秒 白1分


棋譜再生

最後は何とか勝ったものの内容は大反省です。

今週から棋聖Cリーグがはじまります。初戦は久しぶりの名古屋遠征。

気合を入れ直してがんばります。

☆☆☆☆☆

読売新聞夕刊で毎週火曜日にコンピューター囲碁についての連載記事が載っています。

4回シリーズで今日が2回目です。

読み物調になっていますので、気楽に読んでいただけると嬉しいです。

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4月21日の対局 亀の尻尾も役に立つ

2016-05-09 12:25:21 | 手合

最近の対局振り返りその5。

4月21日木曜日、碁聖戦の予選で寺山怜四段と対局しました。

寺山四段はみなさんご存知のように、NHK杯で準優勝するなど活躍しています。

研究会でもよく打ちますが、最近はたくさん負かされています。

私の白番

1図 黒1と構えられたところでふと記憶が蘇って手が止まる

ブログで確認すると1年と2ヶ月前でした。同じ布石でやられてます。

黒△と黒1の幅だと白Aから入りたくなりますが、二の舞になっちゃうかとしばし少考。

2図 実戦はこちらを選択。白5までをなんとなくイメージ。

3図 もし白1と打つと、黒2などの構えが理想的。気分的に黒△が、黒Aの中国流より良い位置にあるような気もする。白Bの三々も入りにくい。

4図 少し進んで普通の定石を選ぶとやっぱり黒の構えが美しく見える。

5図 実戦はちょっとレアな進行を選択。黒にポン抜きを与えるので打つ棋士は少ないです。白19に期待。

さて、この碁は中盤も謎の変化が現れましたので、少し長くなりますが紹介します。

6図 黒1と打たれたら上辺白10子は取られです。

白2のポン抜きで打つつもりでしたが、さすがに上辺の黒地が大きすぎて形勢は黒良しだったでしょう。

7図 しかし実戦は黒1と反発。白も2から反撃して、上辺を助けました。

黒の形は俗に言う「亀の甲」ですが、これは更に浦島太郎もビックリの「亀の甲の尻尾つき」です。

しかし、上辺4子取っての白復活も巨大です。もともとは、やや黒ペースでしたが、ここで互角に戻ったようです。

 

8図 黒は「亀の甲羅」を活用して下辺白に寄り付きましたが、なんと亀の甲にへばりついた白△が働いて生還。

半目勝負の形勢です。

 

 266手完 白中押し勝ち 残り白3分 黒1分


棋譜再生
  

最後は投了となりましたが、作れば白1目半勝ちです。

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チャリティー囲碁会など

2016-05-08 11:22:33 | 囲碁&∞

おはようございます。

日曜日の朝いかがお過ごしでしょうか。

今日はお知らせで御座います。

何卒最後までお付き合い下さいm(_ _)m

毎月放送しているスペースマンin北千住ですが、

5月は放送前に「熊本大分地震チャリティー13路囲碁会」を行います。

5月21日(土)13時~15時

場所は北千住駅から徒歩1分のCAN、5階になります

収益の全てを義援金窓口に寄付致します。

13路盤を使って、放送のレギュラーメンバー(私、村上深、千葉聡子)で指導碁を行います。

料金:大橋)1,000円/1局   村上、千葉 )  500円/1局

奮ってご参加下さい。

その後、15時半からいつも通り放送です。

熊本出身であり、スペースマンを題材にした囲碁小説で以前も出演して頂いた荘田さんが再登場です。

今回は趣を変えまして、

「spacemanの囲碁診断」

を行います。

もともと、囲碁は占いだったという説もありますし、

囲碁は初手から終局まで、13路盤でも50回は意思決定をしなければいけないゲームです。

そこには自分も意識していない深層心理が反映されているのです。

まさに碁盤は自分を映す鏡

ご期待下さい。

尚、現地観覧もありまして、観覧料は1,000円となっております。

チャリティー囲碁会の指導碁とは別に、観覧料を頂戴いたします。ご了承ください。

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4月7日の対局 穴熊

2016-05-06 13:14:15 | 手合

こんにちは。

昨日に引き続き、最近の対局振り返りその4です。

3月~4月はほぼ毎週手合いがあったため、ネタがたまっております。

4月7日木曜日、名人戦の予選で、相手は熊丰六段です。

名前は「ゆう ほう」と読みますが、みんなからは「くまさん」と呼ばれ、親しまれています。

私の白番。

1図 黒1が急所の押さえで次に黒Aの切りもあります。ここで白はどうしたら良いでしょうか?

2図 普通に打つと白1ですが、黒4までとなると次の白の手が難しいです。1図の切りもあり左辺の白も少し心配です。

3図 一工夫して白1から運んだのが実戦です。

4図 このようになれば、一回たたいてる分、2図よりも白が良いでしょう。

5図 実戦は少し考えた後、黒1の抜きでした。これによって劫材が1億個あっても死なない黒石が出来ました。

閉じ込められる代わりに絶対死なない石が出来る、こういうのは時に魅力的に映るものです。

しかし局後の検討で熊さんが

「穴熊になっちゃったか」

と一言。


棋譜再生

208手完 白中押し勝ち

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3月31日の対局 珍しく〇〇

2016-05-05 14:16:07 | 手合

みなさんこんにちは。

最近の対局振り返り第3弾。

3月31日木曜日、本因坊戦の予選で山田拓自八段と対局しました。

私の白番。

1図 黒1とコスミツケられましたが、スピード重視で白2、4と決めました。

貴重な先手をどこに打ちますか?

2図 実戦進行1 白1とよくあるシマリを選びましたが、黒2とツケられて悩みました。

3図 白3と打つのが第一感でしたが、隅で生きられると少し甘そう。

4図 実戦進行2 多少不本意でしたが隅から押さえて黒10までとなりました。

どちらかと言えば黒を持ちたい進行です。白5では6と押したほうが良かったかもしれません。

そもそもさかのぼって

5図 2図白1では、このように大きく構えた方が、黒の打ち方が難しかったようです。

中盤以降は紆余曲折ありましたが、4図のなんとなく黒リードを覆すことは出来ず5目半負け。

日本棋院5階、和室での対局だったので検討も普段より多くしましたが

(大広間一斉対局だと、隣の対局があるため、検討はあっさり終わる)

山田八段曰く

「中盤以降は、珍しく両者よく打ってる」

とのことです。

 
棋譜再生

245手完 黒5目半勝ち 残り黒2分 白1分

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ニコニコ超会議2016

2016-05-03 21:22:23 | 囲碁&∞

ふらっと、そうふらっと。

高尾先生の読み通り

一昨日は良い天気でしたね。

ここ数年、毎年開催されてる「シモキタ名人戦」に

お散歩がてら遊びに行きました。

やはり話題は土曜日のニコニコ超会議2016

囲碁vs将棋のゲーム5番勝負に出演させて頂きましたが、

5番とは名ばかりで、やはり真打は最後の最後、加藤一二三9段の伝説に

新たな1ページが加わりました。

あまりの感動にアレンジして歌ってしまったと

ぜひ検索して見る事をおススメします!

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