近隣
一日に十里の道を行くよりも
十日に一里行くぞ楽しき ・・・ という古歌があります。
やはり 「 急ぐべからず 」 ・・・ を説いたものです。
「 一日に十里 ( 約40キロ ) も歩こうなんて
そんなスピード狂 ( ! ) ではいけませんよ。
周りの景色などを楽しみ 道草もくいながら
十日かかって 一里行くぐらいのユッタリした気持になりなさい 」
・・・ というのです。
自動車も 鉄道もなく
乗り物といえば駕籠 ( かご ) と馬ぐらいしかなかった時代にさえ
・・・ ユックリ主義をすすめる このような歌があったのです。
亡き父が よく口にした句に
カタツムリそろそろ登れ富士の山 ・・・ があります。
のろいものの代表ともいうべきカタツムリを
天下の名峰富士山に登らせ
しかも 「 そろそろ登れ 」 ・・・ といいきかせる。
ユックリ精神を極限的に誇張して描いて ・・・ 教訓とした句です。
文明の発達によるスピード化は いたしかたないとしても
これが
人間たちのセッカチな気分や急ぐ心を刺激し 煽っているとするなら
・・・ めでたいことではけっしてありません。
スピード時代であるからこそ 急ぐ気持ちをいっそう制するよう
ひとりひとりが ・・・ 「自衛」の姿勢を確立すべきでしょうね。
群集心理で 「 理由なく急ぐ 」 ことから
・・・ よい結果が生じるためしはないからです。