山のシーズンの幕開けを告げるみこし渡御=上勝町旭の高丸山5月5日
地元の住民や観光客ら150人ほどが集まり賑やかに一日を過ごした。
ふもとにある千年の森駐車場では「春の祭典 森のJAZZコンサート」
(かみかつ里山倶楽部主演)が開かれた。ニュー・サウンド・ウェーブス・ジャズオーケ
ストラ(徳島市)がスタンダードジャズヤラテン音楽を演奏。快適なリズムの音色が
山にこだました。
山のシーズンの幕開けを告げるみこし渡御=上勝町旭の高丸山5月5日
地元の住民や観光客ら150人ほどが集まり賑やかに一日を過ごした。
ふもとにある千年の森駐車場では「春の祭典 森のJAZZコンサート」
(かみかつ里山倶楽部主演)が開かれた。ニュー・サウンド・ウェーブス・ジャズオーケ
ストラ(徳島市)がスタンダードジャズヤラテン音楽を演奏。快適なリズムの音色が
山にこだました。
これは徳島県上勝町の高丸山1438.6メートル、子供の頃はこの山の、中腹までは何どとなく、足を運んだものですが山頂には登った事が有りませんでした。50歳もなかばを過ぎた頃、初めて友人と登山したのですが、その頃はまだごく一部原生林が伐採されただけで、自然が以前と変わらず、周囲の山を見下ろし懐かしく良い思い出を作れたものでした。
そして数年後他の家族に誘われ、登る機会が出来、以前の思い出を頭に一歩一歩山頂に近づいてみると、其処に見るものはなんと裸山。周囲の山の中腹には木材の運般に使った、道路が痛々しく残る。あれだけの事をやれるのは、大きな規模の業者であろう。
何に使ったのか? この辺りは数百年の樹木が多くあったはず、子供の頃、大人の後についてこの山々を歩いた。峠に登り、そこから下る、大きな木の根が地上に浮き出して伸びる、階段のようになっている坂道。上を見やげると遙か上で小枝が揺れていたし。幹にはコケの生えていない木は少ない老木。それを無惨に切り倒してしまった。呆然とするばかり、なんで???、、、足取りも重く山を下りた。
そして今年、子供の頃、私と同じようにこの山で仕事をした、と言う方と出会った。話をしているうちに、一度言ってみようと言うことになり、私も20数年、時が経っているので、あの時の山もどんなになっているのか、との思いもあり、不安と期待を胸に登る事になった。以前、私が体験した事を一緒に行くこの人に味あわせたくない思いで祈りながらの登山でした。
古くは私たちの村だけでこの山を守り年に一度の祭りには若者達が神輿を担ぎ、原生林全帯、丈1メートル程のササが青々と茂る中を練り歩く、こんな山での祭りは其処でしか味わえない楽しいものでした。村では若者が少なくなり、人口は減る、祭りは儀式だけのようになっていたのですが、ここ近年、町や懸の応援で毎年5月5日に沢山のボランテァーの方達の手で、神輿も出し賑やかに山開きを行っています。
20数年の歳月、さすがに、地肌丸出しだった山にも若木が伸びていました。残念な事は一度破壊した自然は、元に戻らないことを見せられた思いでした。この高丸山だけは手付けない原生林が残っていますが、周囲の山やふもとまで原生林はなくなりました。
これも私なんかには原因が何処にあるのか、分かる余地も有りませんが、残された高丸山の木に何となく樹勢がなく感じられました。そしてこのササです。私の頭に浮かぶ何分の一と言えば地元でご協力してくださってる方には申し訳ない言葉になりそうですが。 絶滅はしないでと祈るばかりです。