大阪で13年近くいて、住所も一度変わり二度目に徳島に帰えってきました。会社の車を借り家具一切自分達で積み込み、シートをかけ終わったとき、家内が家に向かって深く頭を下げる、横にいた私もつられて、黙って頭を下げ車に乗り込む。思えば10年以上ここで住み、子供を育て、何かと苦労の思い出ばかりのようにも思えるが、それが又家内にとっても懐かしく、この家で住めばこそ体験した感謝の心が態度になったのだろう。
しばらく無言で家から離れた。数日前、長野県文武学校で選抜剣道大会が開かれ、会場前の無料休憩所で観光客の皆さんにお茶のお接待をしていたと言う方の原稿なんですが、試合が終わり、校舎から小走りに出てた選手団があり、待っていた父母が校門脇に止めたバスのそばから「荷物を車に」と声をかけたが選手達は振り向きもせず校門前に二列に整列した。リーダーの子の号令で、会場となった校舎に向かって「有り難うございました」と言って深く頭を下げた。
それから選手達は荷物を抱えてバスに乗り込んだ。徳島県の上那賀中学校の生徒だったとのこと、他の学校の選手達は校門前で記念写真を撮っても、そろって礼をしていく選手はいなかったという。そして準優勝だったらしいが、技ばかりでなく剣士としての礼法は厳しい練習に耐えてこそ身に付いたものだと思うし、上那賀中学剣道部の指導に当たった先生方のご立派さに頭が下がります。
上那賀から長野まで片道8時間以上もかけ素晴らしい成績とマナーでそこにに感動を残し、帰ってきた上那賀中学選手の皆さん、有り難う。徳島に生まれ育ち、家内の母校でもある上那賀中学、我が家事のようにうれしく拝読させていただきました。そして上那賀中学校の今後の発展を祈とともに。生徒の皆さん今後の活躍と将来の幸せをお祈りしております。