走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

コミニケーションスキル

2020年01月15日 | 仕事

専門医から電話をもらう。紹介した患者の事で。

こんなに腹を立てたのは久しぶりだ。固執して私の話に聞く耳を持たない。もしかしたら認知症か精神科系疾患があるのではないか?どの道この患者は急を要さないし、必要があれば他の専門医へ紹介してくれ!

そう言うような内容だった。その患者さんは認知症も精神科系疾患もない。薬物依存もない。移民者で英語にアクセントがかなりある。そして堅物親父と呼べそうな方だ。家族とも疎遠になっている。翌日に彼は私の診察に来た。いつもと変わらない彼。もちろん専門医とのエピソードも話す。なぜ診察室から追い出されたかもわからない。なんて医者だ!!!と。

彼の話を聞いていくうちに、なぜ専門医が怒ったのか、彼がひつこく同じ質問を繰り返したのか、良くわかった。物事って一歩下がると全体像がよく見える。一つ一つ彼の疑問に答え、最終的にはわかってもらえた。

詳しく書くととっても長くなるから書きませんが、一つ言えるのは相手に自分の本意するところがわかってもらえないからと声を上げて同じことを繰り返し言っても、全く意味がないと言う事。わかってもらえないときは違うアングルからトライしてみましょう。段階的な説明にするのも効果的です。例をあげるのも効果的です。医療用語を使いすぎていないか振り返りましょう。小学生や子供に話すように簡単な単語を使うのも効果的です。相手に合わせた話し方。これもスキルです。

先週末から降り出した雪は続き、気温も下がり極寒です。


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