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シリーズ4日目
シリーズの要約:
1日目:プロは自治団体を持ち、自治団体内で全てをまかなっているので、外部から干渉されない。
2日目:強制力(法的効力)のないスタンダードやスコープは無意味
3日目:プロの自治体は教育機関と無関係なものでなければならない
2日目と3日目を振り返り、もう一度カピパラさんが書いていたプロの定義を見直してみましょう。
①公衆への社会的サービスを提供する、
②専門的技術を有する、
③専門職の組織化が図られている、
④専門職集団を規準とした専門職としての考えや判断が明文化されている、
⑤倫理綱領を有する、
⑥自律性が(社会から)認められるといった要素を満たす職業)
日本の現在は、組織はある。明文化されていてもそれに法的効力はない。社会から信頼されるものでもない。よって4〜6は欠如しており、プロと呼ぶにはまだ程遠いとなります。
さあ、日本に多発しているOO看護師。その分類に関連する私の個人的見解は今までも書いてきました。
それぞれが組織を作るべきか?と聞かれたら、まとめた一つでも良い、と言いたい。免許を管理する団体の仕事は重要で片手間でできるような内容ではありません。看護と言う大きな傘の下にいるのなら一つで構わないと思うのです。それに登録者が多ければ多いほど政治への影響は大きくなる利点があります(だからといって団体は政治団体ではありません。ここを絶対間違わないように)。しかし診療看護師NPに処方や診断治療権つまり絶対的医行為がつけばスコープは別にするべき、と考えます。絶対的医行為に附帯する責任は看護師の一般業務と大きく異なるので、ここは混同しないのが得策です。
先ほどのブログリンクに書いているように私が働く州では一つの組織ですべての看護関連職種を取り扱っていますが中は免許毎に分かれています。
BC州では専門看護師は絶対的医行為権を持たないので免許は看護師免許のままです。よって看護師の中のスコープに含まれています。こう書くと専門看護師もAPNなのに?!と思われるかもしれません。APNは絶対的医行為ができるかどうかで定義づけされているわけではありません。今までもブログで何度も書いてきています。看護師とは次元の異なる視点でマクロ看護を行えるからAPNなのです。そのマクロ看護には特別なスコープは必要ありません。
スコープと言うものは簡単に言えばやっていい業務かどうかで、技術や手技に限定されています。APNレベルの思考過程はここには入りません。
認定や特定は? 認定もその分野のエキスパートでスコープそのものも一般看護師と同じはずです。特定は包括指示のもと限定した医行為を一部行っているのなら、看護師のスコープの中に特定行為修了者限定のスコープを設ければ済むことです。スタンダードは看護師と同じはずです。
スタンダードは倫理に関連するものが多くNPも看護師も同じですが、絶対的に医行為をするNP(海外だと特定行為より限りなく広い絶対的に医療行為を自律して行える)となると看護師のものではカバーできないスタンダードが出てくるので分けるのが得策だと思います。
日本の方はスタンダードとかスコープそのものの意味もよくわからない、、、と思っている人が多いと思うのでここに書いてみました。
続く