走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

時代の流れ

2019年01月21日 | 仕事
世界で認められる看護系雑誌と言えば

Journal of Advanced Nursing
Nursing Inquiry

つい先日 Journal of Advanced Nursing がディスカッションペーパーを今後採用しない事を決めたと発表しました。リサーチペーパーしか受け付けないという事です。

なんとも残念な決断。時代の流れと言えばそうなのかもしれないけれど、なんてこったい、と思います。

時代の流れってなんでしょうか?

Evidence Based Practice です。今ほどこのEBPを重要視する時代はありません。確かにEBPのお陰で本当に患者に有効な介入が見極められるようになったのは事実です。研究のデザインや手法、結果の出し方も追究されています。

しかし看護という学問を考えた時、EBP は全てなのか?との問いに私はそうではないと答えたい。なぜなら看護はサイエンスであると同時にフィロソフィーでもあるから。看護学の先人たちは討論に討論を重ね、看護の真髄を具体化しようとした。それらが看護論である。事象に疑問を持ち、様々な視点を持って問題の輪郭を明確ににしようとする。量的もしくは質的研究の元になるものだ。

多くの質の高いディスカッション ペーパーを採用してきたピアレビュージャーナルが方向性を変えたのだ。

研究重視。間違いでは無いと思う。しかしその論理活性化する場がなければ研究は始まらない。看護の何かをなくすのではないかと寂しい気持ちになるのであった。

と、超真面目なブログでした〜〜


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