走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

驚き

2015年09月10日 | 仕事
長女の同級生が失踪したのは昨年2月。数日前、彼の遺体が山の中で発見され、先日犯人3人が逮捕されました。その3人も同級生。同級生といっても大きな高校だったので友人だったわけではありません。しかし犯人の内の一人は小さい頃同じデイケアへ通った子。もう一人は近所に住んでいて小さい頃家をよく行き来していました。なので私もその子のことをよく知っています。親も知っています。

そういう子が殺人で逮捕とは、、、驚きが隠せません。

その子の両親は司法で働く顔も名も知れた人です。私たちは引越ししてご近所付き合いもそれまででした。しかし娘は小学校こそ転校しなければならなかったけれど高校の学区は同じだったので、高校で彼と再会しました。再会した時彼はすっかり変わっていて、タバコやマリファナの常習犯ですぐ問題児とされました。結局高校は強制退学となったのが最後のニュースでした。

何があったんでしょう。わかりません。両親が離婚したからでしょうか?しかし離婚率はとても高い国。離婚が非行の原因と言い切る事は出来ません。離婚こそしても立派な仕事をしている両親を持ち、この親にしてこの子ありという言葉が当てはまる状況ではありません。娘は殺された彼も殺した3人もつるんで悪い事ばかりしていた。薬物に手を出せば、そこからズルズル悪い大人の組織に関わったり、行き着くところまで行くのよ、と淡々と言う。

その最悪の成り行きになるまで、誰も彼をガイドする事ができなかったのかと思うと心が重くなる。なにせ私の中の記憶は長女と遊んでいた近所の男の子。普通の男の子、そして聡明で美人で気さくで笑顔の素敵な彼のお母さんの記憶しかないから。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。